李仁栄(イ・イニョン)韓国統一部長官が就任後、北朝鮮が拒んだにもかかわらず、20億ウォン(約1億9000万円)規模の新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)関連の医療物品搬出を継続して承認したことが7日、確認された。国民の力の鄭鎮碩(チョン・ジンソク)議員がこの日、統一部から提出を受けた「医療物品の北朝鮮搬出承認現況」資料によると、李長官が就任した昨年7月27日から12月31日まで、統一部は7回にわたり民間団体を通じて20億4300万ウォン分のコロナ関連の医療物品の北朝鮮搬出を承認した。
しかし、新型コロナの感染者は皆無と主張しながら世界保健機関(WHO)に1件の感染事例も報告していない北朝鮮が支援を拒否し、実際の搬出は不発となったことが確認された。野党では「統一部が北朝鮮に無条件に好意的な態度と言っているが、これほどでは度が過ぎている」(国民の力関係者)という反応が出た。
統一部が北朝鮮への搬出を承認したのは、概ね新型コロナ防疫物品だった。李長官は就任3日後の7月30日に8億2400万ウォン規模の消毒薬、防護服、診断キットの搬出を承認した。その後、サーモグラフィーなど1億6100万ウォン、消毒洗浄剤など3億1700万ウォン規模の物品を順次承認した。二酸化塩素(5000万ウォン)、体温測定器(3億8400万ウォン)の搬出も最近承認された。いずれも国連の対北朝鮮制裁委員会の制裁免除を受けた物品だ。しかし、統一部はどんな民間団体の要請により物品搬出を承認したのかは「団体側が非公開を要請した」とし、明らかにしなかった。
統一部は北朝鮮に対する新型コロナワクチン支援については、「対北朝鮮対策支援問題は、国内外の新型コロナの推移、ワクチン需給動向など様々な要因が考慮されなければならない」とし「現段階で具体的な検討はしていない」と回答した。
政界では、北朝鮮の新型コロナ関連支援をめぐり論議が起こっている。
人道的目的でも、昨年の南北共同連絡事務所爆破(6月14日)、北朝鮮軍の西海(ソヘ、黄海)公務員殺害事件(9月22日)にも北朝鮮側の公式謝罪がない状況で、「拒んでいる北朝鮮に求愛するように支援を推進するのは不適切だ」という指摘が国民の力で出ている。実際、統一部は昨年9月の公務員殺害事件直後に世論の反感を意識するかのように北朝鮮に対するマスク搬出承認を一時中断した。
最近では、金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党第1副部長が新型コロナ支援に関して康京和(カン・ギョンファ)外交部長官に攻撃的な発言をしたこともあった。康長官が昨年12月に国際安保フォーラムで「北朝鮮が私たちの新型コロナ関連支援提供に応じていない。北朝鮮に感染者がいないというが、いささか奇妙な状況だ」と述べたことを受け、金与正副部長は「凍りついた北南関係にさらに寒々とした冷気を吹き込みたくてしかたないようだ」と康長官を非難した。
このような状況でも、李仁栄長官は「足りないとき分かち合うことが本当の分かち合い」とし、新型コロナワクチンなどの対北朝鮮支援の意志を継続して伺わせた。特に李長官は4日、新年辞で「(ハリウッド映画の)『マイティ・ソー』を見ると、9つの世界が一列に並んだ時、宇宙の気運が強力かつ強大に集中するが、これをコンヴァージェンス(convergence)という」とし「私たち自身の意志と努力で再び平和の春をもたらす可能性の時間が近づいている」と主張した。
これに対して鄭鎮碩議員は「最近、ソウル東部拘置所でコロナ惨事が起こり、国内のワクチン接種も遅れるなど、韓国も危機的な状況」とし「北朝鮮の相次ぐ蛮行に謝罪を要求するどころか、統一部が北朝鮮も拒んでいる医療物品支援に固執するのは問題がある」と指摘した。
しかし、新型コロナの感染者は皆無と主張しながら世界保健機関(WHO)に1件の感染事例も報告していない北朝鮮が支援を拒否し、実際の搬出は不発となったことが確認された。野党では「統一部が北朝鮮に無条件に好意的な態度と言っているが、これほどでは度が過ぎている」(国民の力関係者)という反応が出た。
統一部が北朝鮮への搬出を承認したのは、概ね新型コロナ防疫物品だった。李長官は就任3日後の7月30日に8億2400万ウォン規模の消毒薬、防護服、診断キットの搬出を承認した。その後、サーモグラフィーなど1億6100万ウォン、消毒洗浄剤など3億1700万ウォン規模の物品を順次承認した。二酸化塩素(5000万ウォン)、体温測定器(3億8400万ウォン)の搬出も最近承認された。いずれも国連の対北朝鮮制裁委員会の制裁免除を受けた物品だ。しかし、統一部はどんな民間団体の要請により物品搬出を承認したのかは「団体側が非公開を要請した」とし、明らかにしなかった。
統一部は北朝鮮に対する新型コロナワクチン支援については、「対北朝鮮対策支援問題は、国内外の新型コロナの推移、ワクチン需給動向など様々な要因が考慮されなければならない」とし「現段階で具体的な検討はしていない」と回答した。
政界では、北朝鮮の新型コロナ関連支援をめぐり論議が起こっている。
人道的目的でも、昨年の南北共同連絡事務所爆破(6月14日)、北朝鮮軍の西海(ソヘ、黄海)公務員殺害事件(9月22日)にも北朝鮮側の公式謝罪がない状況で、「拒んでいる北朝鮮に求愛するように支援を推進するのは不適切だ」という指摘が国民の力で出ている。実際、統一部は昨年9月の公務員殺害事件直後に世論の反感を意識するかのように北朝鮮に対するマスク搬出承認を一時中断した。
最近では、金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党第1副部長が新型コロナ支援に関して康京和(カン・ギョンファ)外交部長官に攻撃的な発言をしたこともあった。康長官が昨年12月に国際安保フォーラムで「北朝鮮が私たちの新型コロナ関連支援提供に応じていない。北朝鮮に感染者がいないというが、いささか奇妙な状況だ」と述べたことを受け、金与正副部長は「凍りついた北南関係にさらに寒々とした冷気を吹き込みたくてしかたないようだ」と康長官を非難した。
このような状況でも、李仁栄長官は「足りないとき分かち合うことが本当の分かち合い」とし、新型コロナワクチンなどの対北朝鮮支援の意志を継続して伺わせた。特に李長官は4日、新年辞で「(ハリウッド映画の)『マイティ・ソー』を見ると、9つの世界が一列に並んだ時、宇宙の気運が強力かつ強大に集中するが、これをコンヴァージェンス(convergence)という」とし「私たち自身の意志と努力で再び平和の春をもたらす可能性の時間が近づいている」と主張した。
これに対して鄭鎮碩議員は「最近、ソウル東部拘置所でコロナ惨事が起こり、国内のワクチン接種も遅れるなど、韓国も危機的な状況」とし「北朝鮮の相次ぐ蛮行に謝罪を要求するどころか、統一部が北朝鮮も拒んでいる医療物品支援に固執するのは問題がある」と指摘した。
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