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米国、戦時法発動でワクチン追加確保か…韓国はさらに厳しく

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

新型コロナウイルス感染症のワクチン

トランプ米政権が不足する新型コロナウイルス感染症のワクチンを追加で確保するため国防生産法(DPA=Defense Production Act)を発動する予定だと、ニューヨークタイムズ(NYT)が22日(現地時間)報じた。この法が適用されれば、米国人にワクチンが十分に供給されるまで米国生産ワクチンの輸出が制限される可能性がある。

NYTは、トランプ政権が米製薬会社ファイザーと新型コロナワクチン追加購買交渉をする過程で、DPA発動の可能性が提起された、と伝えた。交渉の結果、ファイザーは来年4-6月期に米国にワクチン数千万回分を追加で供給し、米政府はワクチン製造に必要な原料を円滑に供給できるようDPAを発動するという内容が契約に盛り込まれる見込みだ。交渉の結果は早ければ23日に発表されるという。

まだファイザーワクチン購買契約が確定していない韓国のファイザーワクチン導入はさらに遅れると予想される。韓国政府は来年上半期にファイザーワクチン2000万回分(1000万人分)を導入するという目標を立てたが、米国のファイザーワクチン追加確保などでこの目標の達成は難しいとみられる。当初、トランプ政権はファイザーに対し、来年4-6月期にワクチン1億回分を追加で供給してほしいと要求した。しかしファイザーは4-6月期に供給する物量はすでに他国と契約済みとして難色を示した。米国が追加購買をためらう間、ファイザーは欧州連合(EU)と2億回分など他国とワクチン契約を締結した。


その代わりファイザーはワクチン製造に必要な原材料の供給を増やせば、7000万回分ほどを4-6月期に追加で生産できると米政府に提案したという。これに対しトランプ政権がDPAを発動し、ファイザーがワクチン生産に必要な9種類の特殊材料を確保ができるよう支援することにした。

韓国戦争(朝鮮戦争)当時に制定されたDPAは、戦時などの状況を迎えた場合、大統領に民間企業の核心物資生産拡大を指示できる権限を付与する。DPAの適用を受けて生産された物品の輸出を禁止することもできる。

トランプ大統領は8日、米国人の新型コロナワクチン優先接種が保障されるべきだという内容の行政命令に署名し、「接種を望む米国人がすべて接種した後、ワクチンを輸出できるようにする」と述べた。

在韓米軍のための新型コロナワクチンも早ければ24日に韓国に到着する。軍情報筋は23日、「在韓米軍のための米国防総省のコロナワクチン初期普及物量が今週中に韓国に普及する予定」とし「ワクチンはモデルナの製品で、早ければ来週にも在韓米軍の医療スタッフから接種が始まるだろう」と話した。

菅義偉首相は22日、読売国際経済懇話会で「感染者数が高止まり後に直近で増加に転じ、地域も広がっている」と危機感を示し、「感染対策の決め手となるのがワクチンだ」と述べたと、読売新聞が23日報じた。菅首相が公式的な席でワクチンを「最優先対策」として強調し、具体的な接種計画を明らかにしたのは初めてだ。菅首相はワクチンの運搬・接種体制を構築するため首相官邸に特別チームを作ったと明らかにした。



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