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村上春樹氏「批判に批判を投げ返す…恥ずべきこと」…日本首相にも言及

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

村上春樹氏 [中央フォト]

作家の村上春樹氏が、新型コロナ事態以降に深刻なのは社会の混乱だとし、これを自身に都合よく導こうとする政界などに向けて警告の声を出した。この過程で日本の首相に向けた発言もした。21日(現地時間)に仏日刊紙リベラシオンに掲載されたインタビューでだ。

22日の朝日新聞によると、村上氏はこのインタビューで、「コロナ禍は何もないところから突然出てきたものではなく、経済のグローバル化やポピュリズム、インターネットやSNSの発達といった動きと切り離せない」と述べた。

新型コロナで生じた混乱を単純に感染事態と見るのではなく、社会と政界の長い問題と結びつけて考えてみるべきということだ。


実際、メディアへの露出を避けてきた村上氏は最近、各種インタビューを通じてこうした懸念を表している。これに先立ち7月、村上氏は毎日新聞のインタビューに応じ、「新型コロナなど一種の危機的状況にある場合には、例えば関東大震災の時の朝鮮人虐殺のように、人々が変な方向に動いていく可能性がある」とし「そういうのを落ち着かせていくというのはメディアの責任だと思う」と話した。

リベラシオンのインタビューでは特に政界に向けて警告の声を高めた。村上氏は、政府や政治家が自分たちの利益や権力の維持に都合のいいような政権運営をした場合「この方向に行ってはいけない、と言うのが科学者や研究者の役割だ」と述べた。

この発言は、新型コロナのような社会的混乱を利用して政治的な利益を得ようとする政治勢力を遠回しに批判したと解釈される。村上氏は「SNS上で交わされる言葉や言論が貧しくなっている」とし「批判を受けたら(それには応えず)別の批判を投げ返している。方法として恥ずべきことだ」と指摘した。続いて「日本の首相さえそうやってふるまっている」とし「自分の中に何をもっているのか、明確に説明しなければいけない」と強調した。

これをめぐり、安倍晋三前内閣と菅義偉現内閣が国難を口実に不利な問題を回避しようとする姿を見せた点を指摘したのではという解釈が出ている。

安倍前首相の場合、在任中「桜を見る会」の行事に出席した支持者の参加費用を補填した疑いで検察の事情聴取を受けたが、自身は知らないという立場を固守している。また、菅首相は10月、政府の政策に批判的な見解を明らかにした学者を日本学術会議の会員に任命することに拒否権を行使し、論争の中心に立った。その一方で詳しい説明なく「学問の自由と全く関係ない」とし、「日本学術会議を行政改革の対象として組織を見直す」という方針を明らかにして非難を受けた。



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