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扱いにくい英国コロナ変種…感染力強まった突然変異「総合版」(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
◆既存変種の突然変異をすべて保有

2つ目に注目すべき突然変異はP618Hだ。スパイクタンパク質618番目のアミノ酸がプロリン(P)からヒスチジン(H)に置き換わったものだ。

この突然変異はスパイクタンパク質の2つのサブユニット(subunit)S1とS2の間を切断するフーリン切断部位付近で発生した。


フーリン切断が起きると、ウイルスが呼吸器の上皮細胞にさらに浸透しやすくなるが、このP618H突然変異はフーリン切断が起きやすくなるよう助ける可能性もある。

研究チームは「今までN501Y突然変異とP618H突然変異はそれぞれ異なる変種から別々に見つかったことはあるが、一つの変種内から同時に見つかったのはわれわれが知る限りこれが初めてだ」と明らかにした。

N501Y突然変異の場合、今年4月にブラジルで初めて報告され、現在南アフリカ共和国で発生頻度が高まっている突然変異だ。

これとあわせてスパイクタンパク質69番、70番アミノ酸が失われる「欠失」は他の変種でも確認された。

デンマークのミンクを感染させたY453F〔453番目アミノ酸がタイロシンからフェニルアラニン(F)に変わる〕突然変異でもこのアミノ酸欠失が見つかった。

研究チームはこのようなさまざまな突然変異が一度に現れて、このウイルス変種が新たな特性を持つ可能性もあり、追加的な研究が必要だと指摘した。

◆血しょう治療患者から初めて出現した可能性

研究チームはこの変種が慢性的に感染した患者、すなわち免疫力が低下しているか免疫が抑制された患者から出現した可能性があると判断している。

2~4カ月、あるいはその異常ウィルスを持続して排出する患者に対しては血しょう治療、すなわち抗体が入っている回復患者の血しょうを注射するか、レムデシビルという薬物で治療するが、このような治療が変種を出現させる選択圧として作用したのではないかという仮説が提示された。

免疫欠乏や高い抗体濃度など、一般的な感染状況とは異なる条件が作られ、ウイルスがより多くの突然変異を持つことになったという説明だ。

研究チームは「多数の遺伝的変化を有しているこの変種が英国内で急速に拡大した点を考慮すると、世界的にウイルスゲノムの監視が必要だ」と強調した。

一方、専門家は今回変種が出現したとしてもワクチンの効能は大きく影響を受けないだろうとみている。

ワクチンがスパイクタンパク質全体に対する抗体反応を誘導するため、一部のアミノ酸が変化する水準の突然変異は問題にならないということだ。

ドイツのイエンス・シュパーン保健相はこの日ZDF放送のインタビューで「われわれがこれまで把握したことと突き合わせてみると、ワクチンに与える影響は何もない」と話した。


扱いにくい英国コロナ変種…感染力強まった突然変異「総合版」(1)

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