13日、韓国の新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)感染者が1030人と集計された。国内発生だけで1002人だ。1月20日に一人目の患者が発生して以来、1000人を超えたのは今回が初めてだ。患者が急増し、すぐに使用可能な重症患者病床は全国17床まで減った。首都圏が特に劣悪で、ソウル3床、京畿(キョンギ)2床だけで、仁川(インチョン)はすでに底をついた。
文在寅(ムン・ジェイン)大統領はこの日午後、中央災難(災害)安全対策本部会議を緊急主宰して「いま拡大傾向を鎮めることができなければ社会的距離の確保(ソーシャル・ディスタンシング)第3段階への引き上げも検討しなければならない重大な局面で、第3段階は最後の手段」と話した。ひとまず首都圏は第2.5段階を維持した。
医療現場は限界状況に至っている。ソウルのA大学病院はこの日、応急室に運ばれてきた患者に急いで人工呼吸器を付けて急場をしのいだ。実はこの患者は新型コロナ患者だった。ところが同病院の新型コロナ集中治療室はいっぱいの状態だった。他の病院数カ所に電話をかけ、かろうじて残っていた1床を確保し、そこに移送した。首都圏のある公共病院は、最近当局の要請でなんとか病床を作った。ところが新型コロナ患者を受けることができなかった。医師がいなかった。多くの医師がすでに新型コロナにかかりきりになっていたためだ。A病院の医師は「2、3月の大邱(テグ)状況が今ソウルで起きている。このようにして2週間が過ぎるだけで、危篤・重篤患者は700人に増え(13日179人)、人工呼吸器をつけることができずに死亡する人が出てくる」と危機感を強めた。
医療システムの崩壊を防げ--。いま最も緊急な課題だ。韓国は全国病床の90%が民間病院にある。民間病院を強制的に徴発することもできない。このような状況で、総合病院をまるごと新型コロナウイルス(新型肺炎)の重篤患者専門担当拠点病院として提供した医師がいる。2月、大邱東山(トンサン)病院がそうしたように。京畿道平沢市(キョンギド・ピョンテクシ)博愛医療財団博愛病院のキム・ビョングン院長がその主人公だ。キム院長は13日、中央日報の電話インタビューに対して「重症患者の病床が不足していく状況を見て、1人でも多くの命を救うために誰かがやらなければならないと思った」とし「いまが防疫と治療において重要な状況なので、病院が耐えられるだけの専門担当治療病院の役割を忠実に行おうと考えた」と話した。
病院側は中央事故収拾本部と協議して新型コロナの重症患者を受け入れるための準備に入った。220床をすべて空けて新型コロナ患者を受け入れる予定だ。キム院長は「医療スタッフや患者の動線などを考慮し、病床間の空間を再配置している」とし「酸素治療だけで状態が良くなる可能性のある準重症患者80~100人を受け入れる予定で、早ければ来週に内部の仕切り設置などを完了する」と話した。腎臓透析装置を利用して透析が必要な新型コロナ感染者を受け入れる方案も考慮している。専門担当病院の役割を終えても「コロナ病院」という烙印が残りかねないが、どうして病院をまるごと差し出したのだろうか。
--病院に得になることはないが。
「政府が補償を約束したのでひとまず信じて支援に出た。政府が『私は知らない』という状況が生じることもあるが、それは後のことで、補償を望むよりも使命感で(医療を)行わなければならないと考える」
--既存の入院患者はどうするか。
「政府とともに説得して他の病院に移送する予定だ。医療スタッフが了解を求めて説得するなら、患者も理解してくれると信じている」
感染者1000人超えて、病院丸ごとコロナのために差し出した韓国医師(2)
文在寅(ムン・ジェイン)大統領はこの日午後、中央災難(災害)安全対策本部会議を緊急主宰して「いま拡大傾向を鎮めることができなければ社会的距離の確保(ソーシャル・ディスタンシング)第3段階への引き上げも検討しなければならない重大な局面で、第3段階は最後の手段」と話した。ひとまず首都圏は第2.5段階を維持した。
医療現場は限界状況に至っている。ソウルのA大学病院はこの日、応急室に運ばれてきた患者に急いで人工呼吸器を付けて急場をしのいだ。実はこの患者は新型コロナ患者だった。ところが同病院の新型コロナ集中治療室はいっぱいの状態だった。他の病院数カ所に電話をかけ、かろうじて残っていた1床を確保し、そこに移送した。首都圏のある公共病院は、最近当局の要請でなんとか病床を作った。ところが新型コロナ患者を受けることができなかった。医師がいなかった。多くの医師がすでに新型コロナにかかりきりになっていたためだ。A病院の医師は「2、3月の大邱(テグ)状況が今ソウルで起きている。このようにして2週間が過ぎるだけで、危篤・重篤患者は700人に増え(13日179人)、人工呼吸器をつけることができずに死亡する人が出てくる」と危機感を強めた。
医療システムの崩壊を防げ--。いま最も緊急な課題だ。韓国は全国病床の90%が民間病院にある。民間病院を強制的に徴発することもできない。このような状況で、総合病院をまるごと新型コロナウイルス(新型肺炎)の重篤患者専門担当拠点病院として提供した医師がいる。2月、大邱東山(トンサン)病院がそうしたように。京畿道平沢市(キョンギド・ピョンテクシ)博愛医療財団博愛病院のキム・ビョングン院長がその主人公だ。キム院長は13日、中央日報の電話インタビューに対して「重症患者の病床が不足していく状況を見て、1人でも多くの命を救うために誰かがやらなければならないと思った」とし「いまが防疫と治療において重要な状況なので、病院が耐えられるだけの専門担当治療病院の役割を忠実に行おうと考えた」と話した。
病院側は中央事故収拾本部と協議して新型コロナの重症患者を受け入れるための準備に入った。220床をすべて空けて新型コロナ患者を受け入れる予定だ。キム院長は「医療スタッフや患者の動線などを考慮し、病床間の空間を再配置している」とし「酸素治療だけで状態が良くなる可能性のある準重症患者80~100人を受け入れる予定で、早ければ来週に内部の仕切り設置などを完了する」と話した。腎臓透析装置を利用して透析が必要な新型コロナ感染者を受け入れる方案も考慮している。専門担当病院の役割を終えても「コロナ病院」という烙印が残りかねないが、どうして病院をまるごと差し出したのだろうか。
--病院に得になることはないが。
「政府が補償を約束したのでひとまず信じて支援に出た。政府が『私は知らない』という状況が生じることもあるが、それは後のことで、補償を望むよりも使命感で(医療を)行わなければならないと考える」
--既存の入院患者はどうするか。
「政府とともに説得して他の病院に移送する予定だ。医療スタッフが了解を求めて説得するなら、患者も理解してくれると信じている」
感染者1000人超えて、病院丸ごとコロナのために差し出した韓国医師(2)
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