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文大統領「CPTPP加入を検討」…米中体制同時加盟を示唆

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が8日、米国が復帰を検討している「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定」(CPTPP)に加入する可能性に言及した。

文大統領はこの日、ソウルCOEXで開催された「貿易の日」記念式で、「ブラジル、アルゼンチンなどのメルコスール(南米南部共同市場)、メキシコなどの太平洋同盟とも交渉を加速化し、巨大な中南米をより一層近い市場にする」とし「CPTPP加入もずっと検討していく」と述べた。

CPTPPはオバマ前米大統領当時の2016年に署名された環太平洋経済連携協定(TPP)を基盤とする。米国は当時、中国を排除して日本・オーストラリア・カナダなどとTPPを作った。しかし2017年のトランプ大統領の離脱宣言で、2018年に日本中心のCPTPPに再編された状態だ。来年1月にバイデン民主党政権が発足すればTPP復帰が議論される可能性がある。


韓国は先月15日、世界最大規模の多国間FTA、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)に加盟した。RCEPは中国が主導し、ASEAN(東南アジア諸国連合)10カ国と韓国・日本・オーストラリア・ニュージーランドの計15カ国が参加した。うち日本・オーストラリア・ニュージーランドなど7カ国はCPTPPに同時加盟している。

青瓦台(チョンワデ、韓国大統領府)は先月のRCEP署名当時、「RCEPは中国主導の協定ではない」としながらも「必要なら(CPTPPに)加入する可能性もあるが、いま決める時期ではない」と慎重な立場を見せた。

こうした状況で中国の習近平国家主席が先月20日、「CPTPP加入を積極的に考慮する」と明らかにし、韓国も動きやすくなった。

文大統領はこの日、CPTPP加入を検討するという立場を公式化し、「先月最終署名した世界最大規模の多国間FTAであるRCEPをはじめ、今年中にインドネシア、イスラエルとのFTAを終え、インド、フィリピン、カンボジア、ウズベキスタンとのFTAも加速させる」と述べた。中国とロシアについては「進行中のサービス投資FTA交渉を通じて、韓流コンテンツの輸出と知識財産権の保護を拡大する」と話した。

文大統領は「自由貿易と多国間主義を回復し、貿易障壁を低めるためのWTO(世界貿易機構)やG20(主要20カ国・地域)など国際社会の議論にも主導的に参加する」と明らかにした。

文大統領は2017年の就任以降、4年連続で「貿易の日」記念式に出席した。文大統領は「世界7位を走る韓国の輸出の奇跡のような回復力はK防疫の成果であり、我々の経済が7-9月期から反騰する原動力となった」とし「政府が力を注いできたシステム半導体、未来型自動車、バイオヘルスの3大新産業すべてで大幅に輸出が増加したのが特にうれしい」と述べた。この3つの分野の輸出増加率は前年比で2けたとなった。

文大統領は「気候変動に対応するための国際貿易秩序の再編に関する議論が本格化し、非対面社会への転換が加速化するにつれ、デジタル貿易時代が早期に到来するはず」とし「一歩先に立って変化に対応し、コロナ以降の時代の新しい挑戦に実力で堂々と立ち向かわなければいけない」と強調した。特に「炭素中立(カーボン・ニュートラル)は逆らうことができない流れ」とし「一日も早くエネルギー転換を実現し、環境にやさしいインフラを整える必要がある。『グリーンニューディール』を通じて低炭素経済に向けた輸出企業の努力を積極的に支援することを約束する」と述べた。

文大統領はこの日、「漢江(ハンガン)の奇跡」にも言及した。「大韓民国の貿易が漢江の奇跡を率いて数多くの危機を克服できたのは、貿易の基本に忠実だったため」と話しながらだ。また文大統領は「国際貿易を銃声なき戦争と呼ぶが、貿易の開始は共に良い暮らしをしようという思いからだ」とし「我々は人に利益となる貿易を通じて貿易相手国と互恵的に協力していく」と述べた。続いて「大企業と中小企業が共にさらに遠くへ進んでいく成功神話が続くはず」と語った。



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