「北朝鮮でもないのに、怖くて話もできないような世の中がやって来たようで悲しいです」

「歴史で鳥肌が立てて見てきた投石と派閥分けが怖いです」

秋美愛（チュ・ミエ）法務部長官が自身を批判した平検事を改革対象として公開狙撃したことを機に、平検事のコメントリレーに火がついた。反面、汎与党要人は秋長官の援護に乗り出し、両者の葛藤は極に達している。こうした中、彼らから「辞表を受け取れ」という青瓦台（チョンワデ、大統領府）の国民請願が回答要件の２０万件に達し、今後青瓦台が出すメッセージに耳目が集中している。


◆検察「意見の陳述機会がほしい」

一線検事の「デジタル連判状」は、秋長官が「検察改革は失敗した」という趣旨のコメントを載せた現職平検事を改革対象である検事の「カミングアウト」と称したことで触発された。

その後、秋長官文を批判するチェ・ジェマン春川（チュンチョン）地検検事のコメントには２日午前基準で２７０件余りのコメントがついた。「検察改革には同意する。ただし、政権と違った声を挙げたからと言って弾圧するな」という訴えと批判が主なものだ。

ある検事は「私はあなたの意見に反対する。しかしもしもあなたがその意見のために迫害を受けるなら、私はあなたが言う自由のために最後まで戦う」というフランス思想家ヴォルテールの言葉を引用して「検察改革に反対はしない。だが、意見を開陳したという理由でカミングアウトになってしまう昨今の状況に反対する」とコメントを残した。

また別の検事は「中国のようになるのではないか懸念される」としながら「ここは大韓民国で、大韓民国は自由民主共和国であり、われわれはそのような大韓民国の国民に仕える検事」と明らかにした。

◆汎与党圏、「辞表を受け取れ」という請願への参加促す

反面、「カミングアウト」検事の辞表を受け取れという青瓦台国民請願の投稿にも、この日午前基準で３０万人に迫る人々が賛同の意を明らかにした。青瓦台は２０万人以上の同意を得た請願に対しては担当秘書官や部署長・次官等を通して公式に回答している。

これに先立ち、検察の反発以降、与党要人は秋長官の援護射撃に出た。秋長官も検事たちの相次ぐ「カミングアウト」以後も「不都合な真実はずっと続かなければならない。冷遇しないで直視する時まで」とし「私もこの程度とは思わなかった」と批判の立場を確固たるものにした。

法務部人権局長出身で与党寄りの「開かれた民主党」の黄希錫（ファン・ヒソク）最高委員は先月３１日、「カミングアウト検事の辞表を受け取れ」という国民請願掲示板の請願投稿文をリンクした後、「一日二日の間に請願に同意する数が急増した。皆さんはどのようにされるだろうか」と請願を促した。チョ・グク元法務部長官も１日、フェイスブックに「なぜ盧武鉉（ノ・ムヒョン）・文在寅（ムン・ジェイン）政府で任命された非検察出身法務部長官だけに『検乱』が云々されるのか」と秋長官の援護に出た。