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韓国でインフルエンザワクチン接種後死亡3人発生…不安拡散

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「問題ないという政府の言葉だけを信じて予約したのだが…」

今月19日、インフルエンザワクチン接種を予約した会社員のペクさん(26)は不安を隠しきれなかった。インフルエンザワクチンを接種した高校生に続き、70~80代高齢者2人が亡くなったというニュースを相次いで聞いたためだ。ペクさんは「新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)とインフルエンザの症状が似ているというので、家族と一緒に予防接種注射を打とうとした」とし「常温放置事件のせいで、それでなくても不安だったのに、立て続けに死亡事故が起きて政府を信じてもいいのかどうか悩む」と話した。

インフルエンザワクチンに対する恐怖が拡がっている。ワクチンの常温放置や沈殿物の発見などでインフルエンザ予防接種時期が一度延期になったうえ、接種者の死亡事件が相次いだからだ。


20日、大田(テジョン)では80代男性がインフルエンザワクチン接種から5時間後に亡くなった。大田市によると、この日午後2時ごろ、西区関雎洞(ソグ・クヮンジョドン)に住むAさん(82)が意識不明状態で倒れているところを家族が発見し病院に搬送したが、午後3時ごろに死亡判定を受けた。Aさんはこの日午前10時ごろ、近くの病院でワクチン注射を打っていたことが調査で分かった。該当のワクチンは韓国ワクチンが製造した「Kovax Influ 4ga PF Injection(PFS)」であることが把握された。常温放置や沈殿物関連のワクチンではない。

Aさんの次男Bさん(50)は「(亡くなった)父は高血圧や糖尿などの基底疾患はなかった。畑仕事はもちろん、よくクロス張りの仕事にも行くほど元気だった」とし「ワクチン接種による死亡と推定される」と主張した。Bさんは「父はインフルエンザワクチンを今回初めて接種した」とし「接種後、家に帰宅し、1~2時間後に倒れて死亡したとみられる」と話した。

この日、全羅北道高敞(チョルラブクド・コチャン)でもCさん(78・女性)が家で遺体のまま発見された。Cさんは前日、近くの病院でインフルエンザワクチンを接種した。該当ワクチンは「ポリョンフルIIIテトラワクチン株」であることが確認された。Cさんは普段、高血圧と糖尿があったことが分かったが、健康に大きな異常はなかったというのが隣人の言葉だ。保健当局はCさんと同じ日に同一の病院でワクチン接種した住民99人を調査し、現在94人は異常反応がないことを確認した。

ワクチン常温放置問題が大きくなり、接種を先送りして今回予約を入れ直したという会社員のイさん(24)は「成人になった後、インフルエンザワクチンを打ったことがないが、今年は新型コロナのこともあり接種しようと思っていた」とし「死亡事故のことを聞き、接種してもいいのかどうか不安」と打ち明けた。

京畿道龍仁市(キョンギド・ヨンインシ)にある耳鼻咽喉科のパク院長(55)は「昨日よりインフルエンザ接種者が6割ほど減った」とし「ワクチンの安全性を確認する問い合わせ電話も今日午前だけで7本ほどあった」と話した。

専門家は過度なワクチン恐怖に対して懸念をにじませた。順天郷(スンチョンヒャン)大学感染内科のキム・タク教授は「インフルエンザワクチンはすでに数十年間打ってきた接種注射」とし「今回の事例で過度な恐怖心を持つのは望ましくない」と指摘した。高麗(コリョ)大学安山(アンサン)病院感染内科のチェ・ウォンソク教授も「インフルエンザワクチン接種により短期間に死亡した事故は医学系で珍しい事例」とし「過去の経験と照合してみると、ワクチン接種をした時とそうしなかった時に得る被害を比較してみると実益のほうが多い」と説明した。一方、疾病管理庁はワクチン接種後、今月16日に亡くなった仁川(インチョン)の高校3年生の生徒に関連し、「インフルエンザ予防接種との因果関係はまだ確認されていない」とし「現在としてはワクチンの安全性に問題がないとみてワクチン接種事業を中断しない計画」と明らかにした。



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