韓国では軍隊給食用のハンバーガー「軍テリア」が話題だ。

先月初めに放映されたあるバラエティ番組で、ボーイズグループＳＵＰＥＲ　ＪＵＮＩＯＲ（スーパージュニア）のキュヒョンがメンバーのウニョクとマネジャーに作って食べさせたことがきっかけだった。番組中、キュヒョンは「自分が食べようと思ってハンバーガーのバンとパティを注文した」とし、自ら作ったサラダとともに朝食メニューに軍テリアを提案した。ウニョクとマネジャーはバンにイチゴジャムをたっぷり塗った後、肉のパティとチーズ、そしてハム・マカロニ・スイートコーン・干しぶどうをマヨネーズで和えたサラダをのせて「その味がする」「おいしい」「売れる」などと絶賛した。

先月２８日には、ついにロッテリアで軍テリアをまねたハンバーガーメニュー「ミリタリーバーガー」が発売された。部隊を舞台にしたバラエティー番組で人気が出たイ・グン大尉をモデルとして前面に出したロッテリアのＹｏｕＴｕｂｅティーザー映像４本の照会数は、配信開始２日間で１０００万回を超え、ハンバーガーは発売当日５万個以上が売れたという。


ロッテリアのミリタリーバーガーは、軍隊で給食用トレイにバンと中に挟むものを別々に盛り付ける方法をそのまま採用した。ハンバーガー２個分のバンとプルコギバーガー用パティ・ハムが各１枚ずつ、キャベツサラダとマカロニサラダ少々、チーズ１個、イチゴジャムとプルコギソースで構成されている。ハンバーガー２個を作ることができる量だが、「６３００ウォン（約５７１円）という価格に比べると内容が貧弱に感じる」というのが一部ネットユーザーの評価だ。店舗で食べる時は白のスチロール皿に盛り付けられるが、テイクアウトでは給食用トレイを似せたグレーのプラスチック容器に盛り付けられるため、それらしく見える。発売翌日の２９日、ソウル中区（チュング）のあるロッテリアで会ったキ・ゴンガンさん（３０）は「軍隊時期によく食べた軍テリアが発売されたという話を聞いて、気になって食べにきた」とし「味は確かに似ているが、あの時食べたものに比べてそんなにおいしくないようだ」と言って笑った。

軍テリアの人気を受け、家で作る人々も出現した。レシピに少しずつ違いはあるが、基本は一般のハンバーガーには入っていないイチゴジャムとキャベツサラダが使用されている点だ。国防部広報ブログ「同苦同楽」によると、軍テリアはプルコギバーガー・海老バーガー・ハムチーズバーガーの３種類がある。プルコギバーガーの時は肉のパティとプルコギソースが、海老バーガーの時は海老のパティにマヨネーズソースが添えられる。ハムチーズバーガーは薄い四角いハムとチーズ一枚が主な材料だ。バンとパティさえあれば家でもかんたんに作ることができる材料だ。

面白いのはその食べ方だ。トレイにそれぞれの材料を入れて自分の好みによって組み合わせる。インターネットに出回っているレシピがバラエティに富んでいるのもこのためだ。３０代会社員のキム・ジェジンさんは「私の時代はイチゴジャムにゆで卵をすりつぶしたものを混ぜてパンに一緒に塗ったものだが、その味が逸品」と話した。