原子力潜水艦建造計画がまた浮上している。韓国国防部は8月に発表した2021-25国防中期計画を通じて「張保皐(チャンボゴ)III潜水艦」建造計画を明らかにした。
国防部は当時、4000トン級の張保皐IIIが原子力潜水艦であることを認めた。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権で「362事業」として推進しながら論争の末に中断した原子力潜水艦の開発計画が、16年が経過して文在寅(ムン・ジェイン)政権でまた浮上したのだ。
原子力潜水艦とは原子炉を動力源として使用する潜水艦だ。ディーゼルエンジンを使用するほかの潜水艦のように化石燃料を燃やすための酸素が必要ないうえ、核燃料を一度装填すれば短くて10年、長くて20年以上も燃料交換なく無制限に潜航できる。このため敵陣の深い海の下から攻撃することが可能だ。大陸間弾道ミサイル(ICBM)が数千キロ以上も離れた敵陣に向けて核弾頭を搭載して発射できる武器であるのに対し、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)は敵陣の目の前の海中からミサイルを発射できる。このため米国やロシアなどの軍事強国はその間、原子力潜水艦確保競争をしてきた。
今から5年後、大韓民国に果たして原子力潜水艦が登場するのだろうか。その場合、どこで誰が原子力潜水艦を建造するのだろうか。科学技術界によると、国内で潜水艦用原子炉を開発できるところは2カ所だけだ。ヒントは科学技術情報通信部が公告した「2019年度原子力融複合技術開発事業新規課題」にある。当時、科学技術情報通信部は▼海洋・海底探査船用の原子力電力源▼宇宙極限環境超小型原子炉--などを開発課題目標にした。この課題は韓国原子力研究院と蔚山(ウルサン)科学技術院(UNIST)機械航空および原子力工学部の黄一淳(ファン・イルスン)客員教授(67)が担当する。中央日報が11日、蔚山の黄教授の研究室を訪問し、韓国型原子力潜水艦の秘密について尋ねた。原子力研究院は保安を理由に原子力潜水艦に関する取材を拒否した。
--国内の技術で国防部が計画した原子力潜水艦を5年以内に建造できるだろうか。
「可能だと思う。70年前の1949年に米国が世界初の原子力潜水艦ノーチラス号を開発した当時も5年しかかからなかった。韓国は過去20年間、一体型中小型原子炉(SMR)のスマート原子炉を開発してきたため(構造がそれほど変わらない)原子力潜水艦用の原子炉も5年以内に開発できるだろう。許認可に必要な多くの技術はできている。国家の意志だけが重要だ」
--では、国防部の2021-25中期計画はどこで誰が実現できるのか。
「2021年から開発を始めれば、やはり(軽水炉型)スマート原子炉を開発した原子力研究院しかない。我々のものは効率と経済性を高めるために2次系統(タービン・発電機など)に超臨界CO2(二酸化炭素)発電機を使う。一般原子炉の蒸気タービンが1分に1800rpmの速度で回転するなら、我々のものは1分に1万2000rpmと非常に速く回さなければいけない。このため騒音が大きくなり、民需用ならまだしも軍事用として使用するには不適切だ」
--UNISTが開発しているものは何か。
「第4世代の原発として浮上している鉛ビズマス型原子炉だ。我々の技術の長所は濃縮度11%のウランを使用しながらも燃料交換周期が40年という点だ。船舶と寿命が同じであり、燃料を一度注入すれば退役まで交換する必要がない。水を冷却に使用する従来の第3世代とは違い、鉛とビズマスを冷却材として使用するため、船舶に問題が発生して海中に沈んでも液体金属がすべて固体に変わって核燃料がすべて封印され、放射線汚染問題も心配する必要がない」
--具体的な計画は。
「まず、2022年までは船舶用原子炉の概念設計を終えることだ。まだ計画案レベルでだが、2028年までに砕氷船事業のための原子炉を実際に開発することだ。そして2030年までは産業界と共同で原子炉が搭載された実際の船舶を建造することを目標にしている。最近注目されている北極航路用の輸送船や砕氷船・潜水艦も数万トンにのぼる超大型大洋商船用の動力源として原子炉を使用する可能性がある」
--原子力研究院のスマート原子炉を潜水艦用に開発する場合の短所は何か。
「韓米原子力協定から自由な濃縮度20%未満のウランを使用するとしても7年ごとに燃料を交換しなければいけない。ところがこれは容易でない。潜水艦を半分に切らなければならず、多くの費用がかかり、燃料交換のための専用埠頭まで準備しなければいけない。加圧軽水炉型だと追加の装置が入るため体積も大きくなる」
--教授はもともと軍事用原子力潜水艦技術にも関与していたと聞いたが。
「誤って伝えられたものだ。私は始終一貫して民需用原子炉開発研究に力を注いできた。私がロシアの鉛ビズマス原子炉を開発した元老科学者と交流をしながら関連情報を多く入手したのは事実だ。ソ連解体直後の1990年代初め、国内のある科学者が旧ソ連の最新原子力潜水艦用原子炉概念設計図を入手したが、これが鉛ビズマス原子炉を使用していた。それでその科学者とはお互い助け合ったりした。その後、国内原子力潜水艦研究は鉛ビズマスでなく軽水炉用スマート原子炉方式に進んだ」
国防部は当時、4000トン級の張保皐IIIが原子力潜水艦であることを認めた。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権で「362事業」として推進しながら論争の末に中断した原子力潜水艦の開発計画が、16年が経過して文在寅(ムン・ジェイン)政権でまた浮上したのだ。
原子力潜水艦とは原子炉を動力源として使用する潜水艦だ。ディーゼルエンジンを使用するほかの潜水艦のように化石燃料を燃やすための酸素が必要ないうえ、核燃料を一度装填すれば短くて10年、長くて20年以上も燃料交換なく無制限に潜航できる。このため敵陣の深い海の下から攻撃することが可能だ。大陸間弾道ミサイル(ICBM)が数千キロ以上も離れた敵陣に向けて核弾頭を搭載して発射できる武器であるのに対し、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)は敵陣の目の前の海中からミサイルを発射できる。このため米国やロシアなどの軍事強国はその間、原子力潜水艦確保競争をしてきた。
今から5年後、大韓民国に果たして原子力潜水艦が登場するのだろうか。その場合、どこで誰が原子力潜水艦を建造するのだろうか。科学技術界によると、国内で潜水艦用原子炉を開発できるところは2カ所だけだ。ヒントは科学技術情報通信部が公告した「2019年度原子力融複合技術開発事業新規課題」にある。当時、科学技術情報通信部は▼海洋・海底探査船用の原子力電力源▼宇宙極限環境超小型原子炉--などを開発課題目標にした。この課題は韓国原子力研究院と蔚山(ウルサン)科学技術院(UNIST)機械航空および原子力工学部の黄一淳(ファン・イルスン)客員教授(67)が担当する。中央日報が11日、蔚山の黄教授の研究室を訪問し、韓国型原子力潜水艦の秘密について尋ねた。原子力研究院は保安を理由に原子力潜水艦に関する取材を拒否した。
--国内の技術で国防部が計画した原子力潜水艦を5年以内に建造できるだろうか。
「可能だと思う。70年前の1949年に米国が世界初の原子力潜水艦ノーチラス号を開発した当時も5年しかかからなかった。韓国は過去20年間、一体型中小型原子炉(SMR)のスマート原子炉を開発してきたため(構造がそれほど変わらない)原子力潜水艦用の原子炉も5年以内に開発できるだろう。許認可に必要な多くの技術はできている。国家の意志だけが重要だ」
--では、国防部の2021-25中期計画はどこで誰が実現できるのか。
「2021年から開発を始めれば、やはり(軽水炉型)スマート原子炉を開発した原子力研究院しかない。我々のものは効率と経済性を高めるために2次系統(タービン・発電機など)に超臨界CO2(二酸化炭素)発電機を使う。一般原子炉の蒸気タービンが1分に1800rpmの速度で回転するなら、我々のものは1分に1万2000rpmと非常に速く回さなければいけない。このため騒音が大きくなり、民需用ならまだしも軍事用として使用するには不適切だ」
--UNISTが開発しているものは何か。
「第4世代の原発として浮上している鉛ビズマス型原子炉だ。我々の技術の長所は濃縮度11%のウランを使用しながらも燃料交換周期が40年という点だ。船舶と寿命が同じであり、燃料を一度注入すれば退役まで交換する必要がない。水を冷却に使用する従来の第3世代とは違い、鉛とビズマスを冷却材として使用するため、船舶に問題が発生して海中に沈んでも液体金属がすべて固体に変わって核燃料がすべて封印され、放射線汚染問題も心配する必要がない」
--具体的な計画は。
「まず、2022年までは船舶用原子炉の概念設計を終えることだ。まだ計画案レベルでだが、2028年までに砕氷船事業のための原子炉を実際に開発することだ。そして2030年までは産業界と共同で原子炉が搭載された実際の船舶を建造することを目標にしている。最近注目されている北極航路用の輸送船や砕氷船・潜水艦も数万トンにのぼる超大型大洋商船用の動力源として原子炉を使用する可能性がある」
--原子力研究院のスマート原子炉を潜水艦用に開発する場合の短所は何か。
「韓米原子力協定から自由な濃縮度20%未満のウランを使用するとしても7年ごとに燃料を交換しなければいけない。ところがこれは容易でない。潜水艦を半分に切らなければならず、多くの費用がかかり、燃料交換のための専用埠頭まで準備しなければいけない。加圧軽水炉型だと追加の装置が入るため体積も大きくなる」
--教授はもともと軍事用原子力潜水艦技術にも関与していたと聞いたが。
「誤って伝えられたものだ。私は始終一貫して民需用原子炉開発研究に力を注いできた。私がロシアの鉛ビズマス原子炉を開発した元老科学者と交流をしながら関連情報を多く入手したのは事実だ。ソ連解体直後の1990年代初め、国内のある科学者が旧ソ連の最新原子力潜水艦用原子炉概念設計図を入手したが、これが鉛ビズマス原子炉を使用していた。それでその科学者とはお互い助け合ったりした。その後、国内原子力潜水艦研究は鉛ビズマスでなく軽水炉用スマート原子炉方式に進んだ」
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