中国の王毅外相が早ければ10月にも訪韓する日程で外交当局が調整していることが明らかになった。外交部は具体的な時期は特定していないが王外相が近く訪韓するという報道そのものは否定していない。
奇しくも10月初めにはポンペオ米国務長官の訪韓が予定されている。これに先立ちマーシャル・ビリングスリー大統領特使(軍備管理担当)が27日から訪韓しスケジュールをこなしている。ビリングスリー特使は中国の中距離核戦力全廃条約(INF)参加を要求し軍縮を圧迫する役割を担っている。
ここにポンペオ長官に続き王外相までソウルを訪れることになれば、1カ月間に米中の大物当局者が韓半島(朝鮮半島)に相次ぎ立ち寄る様相となる。韓半島が米中競争の角逐場になっているとの懸念が出ている背景だ。
王外相の訪韓が確定すれば昨年12月4~5日の韓国公式訪問から1年もたたない時点で再び韓国を訪れることになる。王外相は昨年文在寅(ムン・ジェイン)大統領を表敬訪問した席で「現在の国際情勢は一方主義と強権主義の脅威を受けている」として米国を遠回しに批判したことがある。
これに先立ち8月20~21日には中国の楊潔チ外交担当政治局員が釜山(プサン)で徐薫(ソ・フン)青瓦台国家安保室長と会った。中国外交当局の序列トップとナンバー2が相次いで韓国を訪れたのだ。
タイミングも絶妙だ。11月3日の米大統領選挙を1カ月後に控えて米中対立が激化し両国は現在全世界を対象に友軍確保戦に出た状態だ。
ポンペオ長官は28日からギリシャ、イタリア、クロアチアを歴訪し反中戦線を構築している。いずれも欧州の軍事同盟である北大西洋条約機構(NATO)加盟国だ。歴訪に先立ち27日にはNATOのイエンス・ストルテンベルグ事務総長と電話会談し、「NATO同盟の団結」を確認したと米国務省が明らかにした。
ポンペオ長官は来月上旬には日本を訪問し、QUADを構成する日本、オーストラリア、インドの外相と会談するものと観測される。名目上は菅義偉首相表敬訪問の性格が大きいが、ついでに北東アジアの反中ブロック構築の声を高める公算が大きい。25日にワシントンを訪問した日本の北村滋国家安全保障局長とこうしたメッセージを調整したと予想される。
ポンペオ長官が来月東京に続きソウルを訪問することになれば韓国に向けられた反中ブロック参加への圧力レベルもさらに高まるほかない。
日本と違い韓国は少なくとも露骨に中国叩きに参加することはできないという立場を強調してきた。
外交部の康京和(カン・ギョンファ)長官は25日にアジアソサエティーのダニエル・ラッセル副所長とのテレビ対談で米国の北東アジア集団安保体制構想である「QUADプラス」(4カ国+韓国、ベトナムなど)への参加意思に関し「韓国はいかなる方式でもだれかを完全に遮断し排除する案は良い考えではないと考える」と答えた。
康長官は「具体的な懸案に関しては(QUAD参加国と)ともに議論できるが、構造化された同盟を意味するものならば韓国の安保利益に合致するのか深く考慮してみなければならないだろう」とした。続けて「中国は韓国の最大貿易相手国」ともした。中国を排除した集団同盟体制には否定的という立場を明らかにしたものと分析される。
米国が同盟国の引き締めに出たとすれば、中国は国連と世界保健機関(WHO)など多者体制で米国の地位を奪っていく戦略を使っている。
中国外交部によると王外相は26日に国連経済社会局・国連開発計画とともに「貧困削減と南南協力」に関するハイレベルテレビ会議を共同主催した。この席で王外相は「WHOが感染症との戦争で主導的な役割をできるよう支援する。国連を核心とする国際体制を保護し、
世界貿易機関(WTO)を基盤とする多者貿易を保護しよう」と話した。
奇しくも10月初めにはポンペオ米国務長官の訪韓が予定されている。これに先立ちマーシャル・ビリングスリー大統領特使(軍備管理担当)が27日から訪韓しスケジュールをこなしている。ビリングスリー特使は中国の中距離核戦力全廃条約(INF)参加を要求し軍縮を圧迫する役割を担っている。
ここにポンペオ長官に続き王外相までソウルを訪れることになれば、1カ月間に米中の大物当局者が韓半島(朝鮮半島)に相次ぎ立ち寄る様相となる。韓半島が米中競争の角逐場になっているとの懸念が出ている背景だ。
王外相の訪韓が確定すれば昨年12月4~5日の韓国公式訪問から1年もたたない時点で再び韓国を訪れることになる。王外相は昨年文在寅(ムン・ジェイン)大統領を表敬訪問した席で「現在の国際情勢は一方主義と強権主義の脅威を受けている」として米国を遠回しに批判したことがある。
これに先立ち8月20~21日には中国の楊潔チ外交担当政治局員が釜山(プサン)で徐薫(ソ・フン)青瓦台国家安保室長と会った。中国外交当局の序列トップとナンバー2が相次いで韓国を訪れたのだ。
タイミングも絶妙だ。11月3日の米大統領選挙を1カ月後に控えて米中対立が激化し両国は現在全世界を対象に友軍確保戦に出た状態だ。
ポンペオ長官は28日からギリシャ、イタリア、クロアチアを歴訪し反中戦線を構築している。いずれも欧州の軍事同盟である北大西洋条約機構(NATO)加盟国だ。歴訪に先立ち27日にはNATOのイエンス・ストルテンベルグ事務総長と電話会談し、「NATO同盟の団結」を確認したと米国務省が明らかにした。
ポンペオ長官は来月上旬には日本を訪問し、QUADを構成する日本、オーストラリア、インドの外相と会談するものと観測される。名目上は菅義偉首相表敬訪問の性格が大きいが、ついでに北東アジアの反中ブロック構築の声を高める公算が大きい。25日にワシントンを訪問した日本の北村滋国家安全保障局長とこうしたメッセージを調整したと予想される。
ポンペオ長官が来月東京に続きソウルを訪問することになれば韓国に向けられた反中ブロック参加への圧力レベルもさらに高まるほかない。
日本と違い韓国は少なくとも露骨に中国叩きに参加することはできないという立場を強調してきた。
外交部の康京和(カン・ギョンファ)長官は25日にアジアソサエティーのダニエル・ラッセル副所長とのテレビ対談で米国の北東アジア集団安保体制構想である「QUADプラス」(4カ国+韓国、ベトナムなど)への参加意思に関し「韓国はいかなる方式でもだれかを完全に遮断し排除する案は良い考えではないと考える」と答えた。
康長官は「具体的な懸案に関しては(QUAD参加国と)ともに議論できるが、構造化された同盟を意味するものならば韓国の安保利益に合致するのか深く考慮してみなければならないだろう」とした。続けて「中国は韓国の最大貿易相手国」ともした。中国を排除した集団同盟体制には否定的という立場を明らかにしたものと分析される。
米国が同盟国の引き締めに出たとすれば、中国は国連と世界保健機関(WHO)など多者体制で米国の地位を奪っていく戦略を使っている。
中国外交部によると王外相は26日に国連経済社会局・国連開発計画とともに「貧困削減と南南協力」に関するハイレベルテレビ会議を共同主催した。この席で王外相は「WHOが感染症との戦争で主導的な役割をできるよう支援する。国連を核心とする国際体制を保護し、
世界貿易機関(WTO)を基盤とする多者貿易を保護しよう」と話した。
この記事を読んで…