「きょうLG化学が物的分割を発表したが株式持っている人いますか」。
「物的分割と人的分割の違いは何ですか。株主にどんな影響がありますか」。
16日午後8時。ソウル・延南洞(ヨンナムドン)のあるスタディルーム。30代初めの株式投資初心者の社会人ら11人が新聞の経済面を見ながらスタディをしている。株式投資の基本を確認するためだ。この日の出席者は30代の女性8人と男性3人だった。彼らは株式投資を始めて1年ほどだ。3年にわたりサークルを運営する会社員キム・スンヨンさん(43)はスタディ参加申し込みが定員に達する速度を見て最近の株式ブームを感じると話す。キムさんは「昨年だけでも定員になるのに少なくても5日ほどかかったが新型コロナウイルスの感染拡大後は当日に定員に達するのが常」と説明した。
低金利時代が長期化に入り込み、不動産・株式投資ブームが激しい。その中でも20~30代は株式投資に関心を注いでいる。株式活動口座の半分以上が20~30代のものだ。特に彼らは既成世代とは違い各種オンライン・オフラインコミュニティを基盤に集まって投資の勉強をしながら新たなテーマ株を発掘する。2006年から株式に投資してきた会社員ホ・テギュさん(36)は今年2月からソウル・駅三洞(ヨクサムドン)でミニサークルを運営し始めた。会費は1万~2万ウォン水準で全額スタディルームの使用料に使われる。勉強のテーマも多様だ。チャートの見方、財務諸表分析、外信チェック、証券会社のリポート解釈などまるで入試科目のように細分化された。ホさんは「過去には専門家らが『これを買え、あれを買え』と言えば投資家が追いかけて行く傾向が大きかったが、いまは自分で足りない部分を勉強して開拓する雰囲気が強い。学業から離れて間がない20~30代の特性が株式投資にそのまま反映されている格好」と説明した。
◇平均投資金額は数百万ウォン水準
積極的活動に比べ20~30代が投資する金額はまだ多くない。少なければ数百万ウォン、多くて3000万ウォン前後だ。そのため大型優良株よりは低評価・テーマ株を集中攻略するのが特徴だ。製造業基盤の大型株の代わりに自動運転など第4次産業革命や再生可能エネルギー、バイオ銘柄が集中攻略対象だ。海外株式に対しても抵抗がない。20~30代は既成世代とは違い海外企業に対する心理的障壁が低い。iPhoneでネットフリックスを視聴し、グーグルでテスラの自動車を検索する。モバイルトレーディングシステムのおかげで物理的障壁も事実上消えた。海外株式をまるで海外サイトから個人輸入をするかのように取引する。
韓国投資家はテスラ株を35億ドル相当保有しているほか、アップルを20億ドル、アマゾンを17億ドル、マイクロソフトを11億ドル持つなど米国ハイテク株を好む。特に今年だけで420%上昇したテスラはこの1カ月間だけで8億ドル相当を買った。EARリサーチのホン・チュンウク代表は「海外銘柄はアクセス性が高まり取引量が増加している。仮想通貨に投資するように偶然の幸運を望む面もみられるが、一方では国内銘柄と違い10~20年後の価値を確信してアップルやテスラを買うケースもある」と話した。
なぜ彼らは直接投資に出たのだろうか。わずか3~4年前だけでも韓国社会では20~30代を中心に「ヘル朝鮮」という自嘲的雰囲気が大きかった。多くの若者が努力しても変わらない韓国が地獄に近いと感じたためだ。「何もしないのが元手」という話まで飛び交うほどだった。彼らがいまでは自発的に動き始めた。50万ウォンで始め現在500万ウォンほどを株式に投じているという大学生のシン・ミンソクさん(22)は「勉強して努力するだけで収益を得られる株式は自分の力で自分の資産の価値を育てられるという側面から人生の原動力として作用している」と話した。ミニサークル運営者のホさんは「むしろYOLOに対する欲求がさらに大きくなり、余生を豊かに暮らしたくて余裕資金稼ぎに邁進しているようだ」と伝えた。
専門投資機関に対する不信も大きい。ここ数年間に相次いで起きたオプティマス資産運用のファンド買い戻し中断問題、ライム資産運用のファンド買い戻し中断問題などを体験し、ファンドマネジャーが収益を保障するのではないとの考えがあふれている。サムスン証券のソ・ジョンフン研究員は「プライベート・エクイティ・ファンド(PEF)のリスクが個人投資家に強く印象付けられた。不安を抱えて投資するなら自分でひとつずつ理解していきながら投資するというのが個人投資家の特徴」と話した。
◇「金を借りずに余裕資金でやらなければ」
海外株式に視線を転じるのも同じ脈絡だ。この10年間韓国総合株価指数(KOSPI)がボックス相場にとどまる間に米国のS&P500指数は170%上昇した。最近投資サークルで推薦されテスラ株を買ったという大学生イ・ジヒョンさん(23)は「米国は企業が成果を上げれば配当を出し株価も上がるのに、韓国では経営陣や機関投資家の利益ばかり考えているようで信頼できない」と話した。ユーチューブも20~30代の個人投資家を牽引する。株式投資で悩みながら大型書店の財テクコーナーを探した過去とはアプローチ方式から違う。
だがしっかりとした検証もなく株式取引に乗り出しすべてを失うケースも少なくない。プログラマーのイ・ホジンさん(32)は周囲の言葉だけ聞いて投資した会社が企業再生手続きを踏んでいる。イさんは「むやみに他人の言葉だけ信じて株式を買ってはならないという教訓を300万ウォン払って得た」と吐露した。短期取引が多いことも懸念される部分だ。一度間違えればイさんのように大きな損失を出しかねない。最近では信用貸付やマイナス通帳まで動員して株式に投資する人も少なくない。メリッツ証券のイ・ジンウ投資戦略チーム長は「単純に投資ブームというよりは先進国型金融構造に進む過程だと考えれば長期的に悪いことはない。ただ基本的に日常に無理を与えない線で余裕資金でやるべきで、金を借りて投資し1日中相場ばかり見ているのは事実上の投機とみるほかない」と懸念する。
株式市場の状況が急激に悪化する状況にも備えるべきとの指摘も出る。今年に入りKOSPI指数は底から64%上がった。主要20カ国で2番目に上昇幅が大きい。未来アセット大宇瑞草投資資産管理センターのファン・ソンフン次長は「以前とは違い最近の若年層は財務諸表などを勉強しており、上昇相場で成果を出し好循環を作っている。問題はいつか上昇が終わり急激な変動がくる場合に損切りができるか、負債と資産をしっかり管理できるかという部分だが、まともに対応できるか疑問」と話した。サムスン証券のソ・ジョンフン研究員は「株式が安定した財テクに成長するには最小数年を見通す投資家の長期的見識が必要だ」と話した。
「物的分割と人的分割の違いは何ですか。株主にどんな影響がありますか」。
16日午後8時。ソウル・延南洞(ヨンナムドン)のあるスタディルーム。30代初めの株式投資初心者の社会人ら11人が新聞の経済面を見ながらスタディをしている。株式投資の基本を確認するためだ。この日の出席者は30代の女性8人と男性3人だった。彼らは株式投資を始めて1年ほどだ。3年にわたりサークルを運営する会社員キム・スンヨンさん(43)はスタディ参加申し込みが定員に達する速度を見て最近の株式ブームを感じると話す。キムさんは「昨年だけでも定員になるのに少なくても5日ほどかかったが新型コロナウイルスの感染拡大後は当日に定員に達するのが常」と説明した。
低金利時代が長期化に入り込み、不動産・株式投資ブームが激しい。その中でも20~30代は株式投資に関心を注いでいる。株式活動口座の半分以上が20~30代のものだ。特に彼らは既成世代とは違い各種オンライン・オフラインコミュニティを基盤に集まって投資の勉強をしながら新たなテーマ株を発掘する。2006年から株式に投資してきた会社員ホ・テギュさん(36)は今年2月からソウル・駅三洞(ヨクサムドン)でミニサークルを運営し始めた。会費は1万~2万ウォン水準で全額スタディルームの使用料に使われる。勉強のテーマも多様だ。チャートの見方、財務諸表分析、外信チェック、証券会社のリポート解釈などまるで入試科目のように細分化された。ホさんは「過去には専門家らが『これを買え、あれを買え』と言えば投資家が追いかけて行く傾向が大きかったが、いまは自分で足りない部分を勉強して開拓する雰囲気が強い。学業から離れて間がない20~30代の特性が株式投資にそのまま反映されている格好」と説明した。
◇平均投資金額は数百万ウォン水準
積極的活動に比べ20~30代が投資する金額はまだ多くない。少なければ数百万ウォン、多くて3000万ウォン前後だ。そのため大型優良株よりは低評価・テーマ株を集中攻略するのが特徴だ。製造業基盤の大型株の代わりに自動運転など第4次産業革命や再生可能エネルギー、バイオ銘柄が集中攻略対象だ。海外株式に対しても抵抗がない。20~30代は既成世代とは違い海外企業に対する心理的障壁が低い。iPhoneでネットフリックスを視聴し、グーグルでテスラの自動車を検索する。モバイルトレーディングシステムのおかげで物理的障壁も事実上消えた。海外株式をまるで海外サイトから個人輸入をするかのように取引する。
韓国投資家はテスラ株を35億ドル相当保有しているほか、アップルを20億ドル、アマゾンを17億ドル、マイクロソフトを11億ドル持つなど米国ハイテク株を好む。特に今年だけで420%上昇したテスラはこの1カ月間だけで8億ドル相当を買った。EARリサーチのホン・チュンウク代表は「海外銘柄はアクセス性が高まり取引量が増加している。仮想通貨に投資するように偶然の幸運を望む面もみられるが、一方では国内銘柄と違い10~20年後の価値を確信してアップルやテスラを買うケースもある」と話した。
なぜ彼らは直接投資に出たのだろうか。わずか3~4年前だけでも韓国社会では20~30代を中心に「ヘル朝鮮」という自嘲的雰囲気が大きかった。多くの若者が努力しても変わらない韓国が地獄に近いと感じたためだ。「何もしないのが元手」という話まで飛び交うほどだった。彼らがいまでは自発的に動き始めた。50万ウォンで始め現在500万ウォンほどを株式に投じているという大学生のシン・ミンソクさん(22)は「勉強して努力するだけで収益を得られる株式は自分の力で自分の資産の価値を育てられるという側面から人生の原動力として作用している」と話した。ミニサークル運営者のホさんは「むしろYOLOに対する欲求がさらに大きくなり、余生を豊かに暮らしたくて余裕資金稼ぎに邁進しているようだ」と伝えた。
専門投資機関に対する不信も大きい。ここ数年間に相次いで起きたオプティマス資産運用のファンド買い戻し中断問題、ライム資産運用のファンド買い戻し中断問題などを体験し、ファンドマネジャーが収益を保障するのではないとの考えがあふれている。サムスン証券のソ・ジョンフン研究員は「プライベート・エクイティ・ファンド(PEF)のリスクが個人投資家に強く印象付けられた。不安を抱えて投資するなら自分でひとつずつ理解していきながら投資するというのが個人投資家の特徴」と話した。
◇「金を借りずに余裕資金でやらなければ」
海外株式に視線を転じるのも同じ脈絡だ。この10年間韓国総合株価指数(KOSPI)がボックス相場にとどまる間に米国のS&P500指数は170%上昇した。最近投資サークルで推薦されテスラ株を買ったという大学生イ・ジヒョンさん(23)は「米国は企業が成果を上げれば配当を出し株価も上がるのに、韓国では経営陣や機関投資家の利益ばかり考えているようで信頼できない」と話した。ユーチューブも20~30代の個人投資家を牽引する。株式投資で悩みながら大型書店の財テクコーナーを探した過去とはアプローチ方式から違う。
だがしっかりとした検証もなく株式取引に乗り出しすべてを失うケースも少なくない。プログラマーのイ・ホジンさん(32)は周囲の言葉だけ聞いて投資した会社が企業再生手続きを踏んでいる。イさんは「むやみに他人の言葉だけ信じて株式を買ってはならないという教訓を300万ウォン払って得た」と吐露した。短期取引が多いことも懸念される部分だ。一度間違えればイさんのように大きな損失を出しかねない。最近では信用貸付やマイナス通帳まで動員して株式に投資する人も少なくない。メリッツ証券のイ・ジンウ投資戦略チーム長は「単純に投資ブームというよりは先進国型金融構造に進む過程だと考えれば長期的に悪いことはない。ただ基本的に日常に無理を与えない線で余裕資金でやるべきで、金を借りて投資し1日中相場ばかり見ているのは事実上の投機とみるほかない」と懸念する。
株式市場の状況が急激に悪化する状況にも備えるべきとの指摘も出る。今年に入りKOSPI指数は底から64%上がった。主要20カ国で2番目に上昇幅が大きい。未来アセット大宇瑞草投資資産管理センターのファン・ソンフン次長は「以前とは違い最近の若年層は財務諸表などを勉強しており、上昇相場で成果を出し好循環を作っている。問題はいつか上昇が終わり急激な変動がくる場合に損切りができるか、負債と資産をしっかり管理できるかという部分だが、まともに対応できるか疑問」と話した。サムスン証券のソ・ジョンフン研究員は「株式が安定した財テクに成長するには最小数年を見通す投資家の長期的見識が必要だ」と話した。
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