韓国の原子力発電所24基のうち13基が止まった。半分以上の原発が同時に稼働を止めたのは今回が初めてだ。7基は「計画予防整備」で停止している。残りの6基は台風9号「MAYSAK(メイサーク)」と10号「HAISHEN(ハイシェン)」の影響でそれぞれ3日、7日から稼働が中断している。台風で原発が停止したのは2003年9月の台風14号『MAEMI(マエミー)』以来17年ぶりだ。
各環境団体は「大雨・台風・地震など気象異変が繰り返されていて原発停止事故が再現される可能性が高い」としながら「脱原発政策の速度をあげなければならない」と声を高めている。原発が中断した原因、原発の安全性などについてファクトチェックを行った。
台風9号で停止した原発は新古里(シンゴリ)1・2号機、古里(コリ)3・4号機だ。台風10号のときは月城(ウォルソン)2・3号機が止まった。原子力安全委員会は台風によって強い波が発生して発電所内の送受電線路(外部と電気をやりとりする送受電関連設備)に塩分が付着して原発が止まったと推定している。
専門家は「原発が自動で停止したのは停止事故でなく正常稼働していること」と話す。ソウル大学原子核工学科のチュ・ハンギュ教授は「送受電線路に問題が発生すれば原子炉が直ちに停止し、原子炉冷却のためにディーゼル発電機が稼動するのが一連の安全設計」と説明した。原子力学会長(元原子力研究院長)のハ・ジェジュ氏も「原発は台風・地震・テロなどすべての危険に対応することができるように設計されており、今回は設計通り正確に作動した」としながら「これを『原発事故』というのは話にならない」と話した。
これまで歴代最低の原発稼動率(54.8%)を記録した2018年3月でも24基中12基が稼働していた。原発納品不正が起きた2013年も停止していた原発は10基にすぎなかった。
慶煕(キョンヒ)大学原子力工学科のチョン・ボムジン教授は「停止中の原発が多くなったのは計画予防整備が長くなったのが根本原因」と話した。原発は1基当たり通常20カ月運転した後、1カ月間のポンプ点検、核燃料交替など定期検査を受ける。チョン氏は「1カ月かかっていた整備期間が、最近では2カ月、長くて10カ月までのびた」と話した。実際、韓国水力原子力によると、2016年年平均88.6日だった予防整備日数が2018年164.2日、昨年155.1日に大きくのびた。一部では「脱原発」によって、原発に否定的な政府の意中が影響を及ぼしたという分析がある。
ハ・ジェジュ氏は「米国の場合、予防整備日数を最大限短く策定して原発稼動率が90%に達するのに対し、韓国は原発が停止していることが日常茶飯事になった」とし「ただし、今年は新型コロナウイルス(新型肺炎)事態で産業用の電力需要が減り、夏の低温で冷房の需要が少なかったため、運良く電力予備率に余裕があった」と指摘した。環境運動連合のアン・ジェフン局長は「原発が密集した地域に再び自然災害が発生した場合、日本の福島のような事件が発生しないという保障はない」としながら「政府は脱原発政策にスピードを出して再生エネルギーに変えていかなければならない」と主張した。だが、再生可能エネルギーのほうが気候異常に対して脆弱だという反論もある。
朝鮮大学原子力工学科のソン・ジョンスン教授は「今回の台風事例から分かるように、太陽光と風力は異常気候で電力供給が完全に停止するだけでなく、崩壊したり折れたりする致命的な損失を受ける」とし「原発のような安定的エネルギー源が支え、そのうえで再生可能エネルギーを取り入れる『エネルギーミックス』が調和しなくてはならない」と話した。
各環境団体は「大雨・台風・地震など気象異変が繰り返されていて原発停止事故が再現される可能性が高い」としながら「脱原発政策の速度をあげなければならない」と声を高めている。原発が中断した原因、原発の安全性などについてファクトチェックを行った。
台風9号で停止した原発は新古里(シンゴリ)1・2号機、古里(コリ)3・4号機だ。台風10号のときは月城(ウォルソン)2・3号機が止まった。原子力安全委員会は台風によって強い波が発生して発電所内の送受電線路(外部と電気をやりとりする送受電関連設備)に塩分が付着して原発が止まったと推定している。
専門家は「原発が自動で停止したのは停止事故でなく正常稼働していること」と話す。ソウル大学原子核工学科のチュ・ハンギュ教授は「送受電線路に問題が発生すれば原子炉が直ちに停止し、原子炉冷却のためにディーゼル発電機が稼動するのが一連の安全設計」と説明した。原子力学会長(元原子力研究院長)のハ・ジェジュ氏も「原発は台風・地震・テロなどすべての危険に対応することができるように設計されており、今回は設計通り正確に作動した」としながら「これを『原発事故』というのは話にならない」と話した。
これまで歴代最低の原発稼動率(54.8%)を記録した2018年3月でも24基中12基が稼働していた。原発納品不正が起きた2013年も停止していた原発は10基にすぎなかった。
慶煕(キョンヒ)大学原子力工学科のチョン・ボムジン教授は「停止中の原発が多くなったのは計画予防整備が長くなったのが根本原因」と話した。原発は1基当たり通常20カ月運転した後、1カ月間のポンプ点検、核燃料交替など定期検査を受ける。チョン氏は「1カ月かかっていた整備期間が、最近では2カ月、長くて10カ月までのびた」と話した。実際、韓国水力原子力によると、2016年年平均88.6日だった予防整備日数が2018年164.2日、昨年155.1日に大きくのびた。一部では「脱原発」によって、原発に否定的な政府の意中が影響を及ぼしたという分析がある。
ハ・ジェジュ氏は「米国の場合、予防整備日数を最大限短く策定して原発稼動率が90%に達するのに対し、韓国は原発が停止していることが日常茶飯事になった」とし「ただし、今年は新型コロナウイルス(新型肺炎)事態で産業用の電力需要が減り、夏の低温で冷房の需要が少なかったため、運良く電力予備率に余裕があった」と指摘した。環境運動連合のアン・ジェフン局長は「原発が密集した地域に再び自然災害が発生した場合、日本の福島のような事件が発生しないという保障はない」としながら「政府は脱原発政策にスピードを出して再生エネルギーに変えていかなければならない」と主張した。だが、再生可能エネルギーのほうが気候異常に対して脆弱だという反論もある。
朝鮮大学原子力工学科のソン・ジョンスン教授は「今回の台風事例から分かるように、太陽光と風力は異常気候で電力供給が完全に停止するだけでなく、崩壊したり折れたりする致命的な損失を受ける」とし「原発のような安定的エネルギー源が支え、そのうえで再生可能エネルギーを取り入れる『エネルギーミックス』が調和しなくてはならない」と話した。
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