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「実用主義者」「トランプに魂売った」…外信、安倍氏辞任をめぐり交錯した評価

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

安倍晋三首相

28日の安倍晋三首相の突然の辞任発表に海外各国と外信も連日その反応を報じている。

米国のマイク・ポンペオ国務長官は29日(現地時間)、声明を出して「米国は、日米関係をかつてないほど強固なものとした安倍首相のたゆみない貢献を心から評価している」と明らかにした。ポンペオ氏は「首相は日米同盟を平和と安全保障の礎として提唱した」としながら「パートナーシップのネットワークを域内全体に構築するため米国と緊密に連携し、自由で開かれたインド太平洋構想を前進させた」と評価した。

続いて「彼の長年にわたる真摯な取り組みに感謝するとともに、ご病気から早く回復し完治されることを祈っている」と付け加えた。


中国も両国関係回復に向けた安倍氏の努力を高く評価すると明らかにした。中国国際テレビ(CGTN)によると、趙立堅外交部報道官は29日、安倍氏の突然の辞意表明に対する評論を求められ、このように明らかにした。

趙氏は「中日関係が正常軌道に戻り、新たな発展成果を見せた」とし「両国首脳は新たな時代の状況に合わせ、中日関係に対する重要な共同認識に到達した」と評価した。続いて「中国は日本と引き続き経済・社会協力を深めていく用意がある」と付け加えた。

◇WP、「安倍はトランプに政治的魂を売ったが不意を突かれた」

海外の主要メディアも安倍氏辞任の便りを連日大きく取り上げながら「安倍7年8カ月」に対する評価を下している。

英BBC放送は28日、「安倍晋三:(歴史)修正主義の国家主義者なのか、実用的な現実主義者なのか」という記事を通して、安倍氏の功罪に光を当てた。同メディアは「安倍氏は国内外的に日本の自尊心を回復しようとした保守政治家」と評価した。

BBCは「国内的には国家主義的な議題に焦点を合わせた」としながら、2013年国家安全保障会議の設置、2014年特定秘密保護法施行、防衛費増額などを事例として挙げた。

続いて「外交的には典型的な実用主義者」とし「米国と緊密な関係を維持しながらも米国の指示に受動的に従っていた過去の首相とは異なるところを見せた」と評価した。また「中国との地政学的葛藤にも習近平中国国家主席と協力してきた」と伝えた。

反面、日本に関して多くの記事を書いてきた有名コラムリストのウィリアム・ペセック氏は30日、ワシントン・ポスト(WP)のコラムを通じて安倍氏の「親トランプ」外交基調を強く批判した。WPは「日本の専門家は安倍氏がなぜ信頼できないパートナー(トランプ)に政治的な魂を売ったのか疑問を抱いている」とし「安倍氏はおそらく後悔しているだろう」と主張した。

続いて「安倍氏の懇請にもかかわらず、トランプ大統領は環太平洋パートナーシップ協定(TPP)を脱退して日本経済を不安定にし、ドル高を阻止するために日本円価値を落とすアベノミクスを圧迫して安倍氏を窮地に追い詰めた」と分析した。また「トランプ大統領が金正恩(キム・ジョンウン)委員長と『ブロマンス』を形成したことにより、安倍氏は保守主義者の仲間や支持者からの批判を避けられなくなった」とし、安倍氏がトランプ氏に「不意を突かれた」と評価した。

◇「ポスト安倍」に関心

日本の最長寿首相・安倍氏が残した対内外の課題にも関心が集まっている。ニューヨーク・タイムズ(NYT)は29日、「次期首相の最も緊急な問題は、パンデミックで打撃を受けた経済を回復させること」としながら「誰が後任者になっても、オリンピック(五輪)延期、米国大統領選、新型コロナウイルス(新型肺炎)への対応などを直ちに解決しなければならない」としながら当面の課題を強調した。

メディアは「日本の分析家は次期首相が韓国との関係を解決するために努力するだろうと話す」と付け加えた。

オーストラリア国立大学(国際関係学)で教鞭をとるローレン・リチャードソン氏はNYTに「北東アジア地域の同盟が弱まることで利益を手にする唯一の勝者は中国と北朝鮮」と話した。

時事週刊誌のエコノミストもこの日、「安倍氏に代わる人は途方もない問題を引き継ぐことになる」としながら「莫大な国家負債と人口急減、そして数十年間にわたり活力が見えない経済などを解決しなければならない」と報じた。



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