5月末に新型コロナウイルスに感染したカンさん(60、女性)は20日ほど入院治療を受けて完治した。しかし新型コロナは消えたが糖尿病が悪化した。
カンさんは19日、「コロナ感染前に糖尿気味だったが運動で調節してきた。コロナ治療過程でステロイド剤を多く使って糖尿が悪化したと医療陣が説明した」と話した。
東国(トングク)大学一山(イルサン)病院家庭医学科のオ・サンウ教授は「ステロイド剤は血糖を高めるため糖尿前段階だったら糖尿病に進展することもある」と説明する。
カンさんは結局6月末にコロナ完治の判定を受けたがすぐには退院できず、糖尿病のためさらに3日病院で診療を受けた。コロナ完治者という理由で1人部屋を使わなければならず、病室料に健康保険が適用されず80万ウォンを払った。
これだけではない。肺機能が落ちたためか少し歩けば息が切れ、呼吸器内科で別途の治療を受けている。コロナ治療期間に1人で陰圧病室に長期入院し閉所恐怖症と不眠症になった。
カンさんは「退院してから1カ月の治療費だけで150万ウォンほどかかった。(コロナで)一度死んで生き返ったとの思いから『命の値段』と感じる」と話した。カンさんは「コロナが完治しても終わらないようだ。特に年配であればさまざまな後遺症があるようだ。治療費負担に苦しむ完治者は少なくないだろう」と付け加えた。
カンさんは「ある知人はコロナ完治後に熱が上がり続けて入退院を繰り返し、治療費に数百万ウォンを使っている」と明らかにした。
現在新型コロナウイルスの陽性判定が出れば感染症予防法により検査と治療費は全額無料だ。だがコロナ完治までだ。完治後からは個人が負担しなければならない。
イさん(25)は他の20代の感染者とは違い新型コロナウイルスの症状が激しかった。57日にわたり入院治療を受けた。イさんは入院3週目から脱毛が始まった。イさんは「6月初めに退院したがいまも脱毛で病院に通っている」とした。
彼は「コロナで入院している時は生きることが優先だった。脱毛を心配する状況ではなかった。ところが完治後も脱毛が続くのでいまは恐ろしい」と打ち明けた。
普段は毛量が多かった彼は、前髪がコの字形からいまではM字形に変わったのが明確だった。新型コロナウイルスウイルスが脱毛を引き起こした事例はまだ報告されていない。イさんの主治医もコロナのストレスのため脱毛が生じたようだと説明したという。
比較的軽症だった20代の患者はコロナ克服後の肉体的な後遺症は少ないが、対人忌避症、憂鬱感など精神的後遺症を訴える人が多いという。これに対し60代以上の高齢層や基礎疾患がある人ほど完治後も各種合併症を発症することが多い。
大邱(テグ)のある高齢患者は高血圧や糖尿病などさまざまな高齢性疾患を抱えているところにコロナに感染して集中治療室に入院した。病状が悪化し人工呼吸器を装着して集中治療室から出ることができなかった。そうしている間にコロナウイルスが消え完治者になった。ただコロナにより人工呼吸器治療を受けなければならないほど後遺症ができた。だがコロナ陰性判定前まで患者負担はなかったが、その後は法定本人負担金を出さなければならなかった。
嘉泉(カチョン)大学吉(キル)病院のオム・ジュンシク教授は、「完治者のうち糖尿や肺炎を新たに患ったり激しくなったりして継続して来院する患者が当院にも2人いる。コロナは7カ月目だが、1~2年経過して肺繊維化(肺が固くなり機能が落ちる症状)のような深刻な後遺障害も出るかもしれない」と予想した。
高麗(コリョ)大学九老(クロ)病院のキム・ウジュ教授も「まだコロナ治療と防疫に集中しており後遺障害が表面化していない。韓国の感染者が1万人をはるかに超えただけに今後後遺障害の輪郭も少しずつ現れるだろう」と話した。「重症であるほど薬品治療を多くするため糖尿や肺炎などの後遺症が多いだろう」と付け加えた。
これと関連し保健福祉部関係者は、「コロナ完治者に後遺症が生じることがある。だが完治後に後遺症治療に入った法定本人負担金は政府支援が難しい。コロナ治療費用を政府が負担する理由は感染症予防法により他の人に感染するのを防ぐためだが、後遺症は性格が異なる」と話した。
5年前の中東呼吸器症候群(MERS)流行当時も完治後に後遺症を患う患者は少なくなかった。MERS74番患者として最長期入院した70代のイさんは肺繊維化や心不全症などの後遺症で2年以上にわたり治療を受けていたが結局死亡した。
国立中央医療院は2015年のMERS流行当時の生存者148人のうち63人の精神健康を研究した結果、54%が1年後にも1種類以上の精神健康問題を体験し、40%ほどは外傷後ストレス障害(PTSD)を経験したと先月国際学術誌に発表した。
MERS直後に完治者らは政府と病院を相手取り損害賠償訴訟を相次ぎ提起した。
医療専門のパン・スンファン弁護士は「MERSの時は院内感染が主要因となって死亡したり後遺障害が発生した。感染症防疫管理を疎かにした病院と政府の過ちがある程度明白で、損害賠償に慰謝料を要求する訴訟が相次いだ」と振り返った。
彼は「だがコロナは比較的スムーズに対応しており、また、災害と認識される側面があり訴訟につながったケースはまだない」と話した。
パン弁護士は「ただしコロナ患者が1万人以上大量発生しており、今後後遺障害問題が本格化すればこれに対する補償要求の動きも生まれるかもしれない」と予想した。
カンさんは19日、「コロナ感染前に糖尿気味だったが運動で調節してきた。コロナ治療過程でステロイド剤を多く使って糖尿が悪化したと医療陣が説明した」と話した。
東国(トングク)大学一山(イルサン)病院家庭医学科のオ・サンウ教授は「ステロイド剤は血糖を高めるため糖尿前段階だったら糖尿病に進展することもある」と説明する。
カンさんは結局6月末にコロナ完治の判定を受けたがすぐには退院できず、糖尿病のためさらに3日病院で診療を受けた。コロナ完治者という理由で1人部屋を使わなければならず、病室料に健康保険が適用されず80万ウォンを払った。
これだけではない。肺機能が落ちたためか少し歩けば息が切れ、呼吸器内科で別途の治療を受けている。コロナ治療期間に1人で陰圧病室に長期入院し閉所恐怖症と不眠症になった。
カンさんは「退院してから1カ月の治療費だけで150万ウォンほどかかった。(コロナで)一度死んで生き返ったとの思いから『命の値段』と感じる」と話した。カンさんは「コロナが完治しても終わらないようだ。特に年配であればさまざまな後遺症があるようだ。治療費負担に苦しむ完治者は少なくないだろう」と付け加えた。
カンさんは「ある知人はコロナ完治後に熱が上がり続けて入退院を繰り返し、治療費に数百万ウォンを使っている」と明らかにした。
現在新型コロナウイルスの陽性判定が出れば感染症予防法により検査と治療費は全額無料だ。だがコロナ完治までだ。完治後からは個人が負担しなければならない。
イさん(25)は他の20代の感染者とは違い新型コロナウイルスの症状が激しかった。57日にわたり入院治療を受けた。イさんは入院3週目から脱毛が始まった。イさんは「6月初めに退院したがいまも脱毛で病院に通っている」とした。
彼は「コロナで入院している時は生きることが優先だった。脱毛を心配する状況ではなかった。ところが完治後も脱毛が続くのでいまは恐ろしい」と打ち明けた。
普段は毛量が多かった彼は、前髪がコの字形からいまではM字形に変わったのが明確だった。新型コロナウイルスウイルスが脱毛を引き起こした事例はまだ報告されていない。イさんの主治医もコロナのストレスのため脱毛が生じたようだと説明したという。
比較的軽症だった20代の患者はコロナ克服後の肉体的な後遺症は少ないが、対人忌避症、憂鬱感など精神的後遺症を訴える人が多いという。これに対し60代以上の高齢層や基礎疾患がある人ほど完治後も各種合併症を発症することが多い。
大邱(テグ)のある高齢患者は高血圧や糖尿病などさまざまな高齢性疾患を抱えているところにコロナに感染して集中治療室に入院した。病状が悪化し人工呼吸器を装着して集中治療室から出ることができなかった。そうしている間にコロナウイルスが消え完治者になった。ただコロナにより人工呼吸器治療を受けなければならないほど後遺症ができた。だがコロナ陰性判定前まで患者負担はなかったが、その後は法定本人負担金を出さなければならなかった。
嘉泉(カチョン)大学吉(キル)病院のオム・ジュンシク教授は、「完治者のうち糖尿や肺炎を新たに患ったり激しくなったりして継続して来院する患者が当院にも2人いる。コロナは7カ月目だが、1~2年経過して肺繊維化(肺が固くなり機能が落ちる症状)のような深刻な後遺障害も出るかもしれない」と予想した。
高麗(コリョ)大学九老(クロ)病院のキム・ウジュ教授も「まだコロナ治療と防疫に集中しており後遺障害が表面化していない。韓国の感染者が1万人をはるかに超えただけに今後後遺障害の輪郭も少しずつ現れるだろう」と話した。「重症であるほど薬品治療を多くするため糖尿や肺炎などの後遺症が多いだろう」と付け加えた。
これと関連し保健福祉部関係者は、「コロナ完治者に後遺症が生じることがある。だが完治後に後遺症治療に入った法定本人負担金は政府支援が難しい。コロナ治療費用を政府が負担する理由は感染症予防法により他の人に感染するのを防ぐためだが、後遺症は性格が異なる」と話した。
5年前の中東呼吸器症候群(MERS)流行当時も完治後に後遺症を患う患者は少なくなかった。MERS74番患者として最長期入院した70代のイさんは肺繊維化や心不全症などの後遺症で2年以上にわたり治療を受けていたが結局死亡した。
国立中央医療院は2015年のMERS流行当時の生存者148人のうち63人の精神健康を研究した結果、54%が1年後にも1種類以上の精神健康問題を体験し、40%ほどは外傷後ストレス障害(PTSD)を経験したと先月国際学術誌に発表した。
MERS直後に完治者らは政府と病院を相手取り損害賠償訴訟を相次ぎ提起した。
医療専門のパン・スンファン弁護士は「MERSの時は院内感染が主要因となって死亡したり後遺障害が発生した。感染症防疫管理を疎かにした病院と政府の過ちがある程度明白で、損害賠償に慰謝料を要求する訴訟が相次いだ」と振り返った。
彼は「だがコロナは比較的スムーズに対応しており、また、災害と認識される側面があり訴訟につながったケースはまだない」と話した。
パン弁護士は「ただしコロナ患者が1万人以上大量発生しており、今後後遺障害問題が本格化すればこれに対する補償要求の動きも生まれるかもしれない」と予想した。
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