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【社説】韓国外交官のセクハラ疑惑、外国首脳が言うまで何をしていたのか

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
文在寅(ムン・ジェイン)大統領と外国首脳間電話会談で韓国外交官のセクハラ疑惑が取り上げられる情けないことが起きた。28日、ニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相が韓国高官の現地職員セクハラ疑惑に言及したということだ。青瓦台(チョンワデ、大統領府)が明らかにしたアーダーン首相の発言内容はほぼあいさつだった。セクハラ疑惑問題は最後に「(両側が)意見を交わした」にとどめ、簡略に説明されている。だが、今回の電話会談がニュージーランド側の呼びかけで行われたという事実を考えると、アーダーン首相がセクハラ疑惑に対する韓国政府の協力を強く求めた公算が大きい。

首脳間電話会談で特定人の不正が取り上げられるのは極めて異例なことだ。この電話会談で高位外交官のセクハラ疑惑と韓国側の協力問題が議論されたとすればそれ自体が国際的な恥さらしに違いない。

今回の事件はセクハラにあったという現地の男性職員と外交官間主張が大きく分かれている。現段階で正確な真相を糾明することも難しいということだ。だが、これまでの外交部の動きをみると、性的不正行為の清算への意志があるか疑わざるを得ない。ニュージーランドの地元メディアによると、韓国大使館は現地司法当局の捜査にほとんど協力しなかった。真相調査のために事件当時のCCTV(防犯カメラ)の録画ファイルなどを提出してほしいという要請を断ったのは適切でない対応だった。


今回のニュージーランド首相の電話会談で特別な関心を集めることになったが、外交官の性的不正行為は昨日今日のことでない。2017年駐エチオピア韓国大使のセクハラ事件が浮上すると、康京和(カン・ギョンファ)外交部長官は「非寛容原則」を明らかにして性的不正を清算すると念を押した。だが、性的不正が減るどころか、カンボジア・パキスタン・日本などで相次ぎ発生した。過去10年間外交部で110件の不正事件を懲戒したが、この中で72件が文在寅政府で摘発されたという。このように緩んだ外交部の規律を是正しなければ、性的不正事件はどこでも起きるに間違いない。

外交部は問題の外交官がニュージーランド側の調査に応じるかは本人が決める問題だと言い逃れたが、首脳間電話会談で改めて問題が浮上すると一歩遅れて対応に本腰を入れている。先制的に性的不正事件を遮断するといった外交部の公言が恥ずかしいところだ。

2014年ニュージーランドではマレーシア外交官の性暴行未遂事件が起きたことがある。当時、この容疑者は外交官の免責を前面に出して本国に戻ったが、マレーシア政府がニュージーランド側の呼びかけを受け入れて彼を送りかえして裁判を受けさせた。こうした中で韓国政府がセクハラ疑惑が持たれている外交官をかばってばかりいれば、ニュージーランド国民が韓国をどう思うだろうか。国の品格がかかっている問題ということから、セクハラ疑惑が持たれている外交官が公正で正当な審判を受けるようにしなければならない。それが正義であり、性的不正に対する非寛容原則を貫くことだ。



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