米カリフォルニア州サンディエゴに停泊中だった米海軍所属の強襲揚陸艦ボノム・リシャール(LHD6)の火災が16日に鎮火した。12日に火災が発生してから4日ぶりだ。この火災による海軍40人と民間人23人が負傷した。
ボノム・リシャールは米海軍と海兵隊で編成される第3遠征打撃群(ARG)の旗艦だ。2000人の海兵隊員と戦車、装甲車、砲、トラックを載せることができ、航空機も搭載する。満載排水量が4万1150トンのボノム・リシャールは大きさで見ればフランスの空母シャルル・ドゴールの4万2000トンに匹敵する。
米海軍は今回の火災で大きな損害を受けた。ディフェンスニュースによると、米海軍は2億 1900万ドルを投じ2年間かけてボノム・リシャールを垂直離着陸ステルス戦闘機であるF-35Bを13~20機搭載できるようアップグレードする計画だった。そしてこの船をインド太平洋地域に送り中国を牽制する目的に使おうとしていた。ウォール・ストリート・ジャーナルは米海軍が莫大な修理費用のためボノム・リシャールの早期退役も検討できると報道した。
厳しい状況だが米国が信じるものがある。まさに日本だ。日本は14日に公開した2020年版の『防衛白書』で、ヘリコプター護衛艦(駆逐艦)「いずも」(DDH-183)と「かが」(DDH-184)でF-35Bを運用すると明らかにした。防衛白書は「新たな安全保障環境に対応し、わが国の海と空の守りについて、しっかりとした備えを確保するため」の措置と説明した。日本はすでに2018年の「防衛計画大綱」と「中期防衛計画」にヘリコプター駆逐艦の軽空母改造を明示した。白書はこれを再確認したのだ。
これに先立ち10日に米国務省はF-35ステルス戦闘機105機の日本への販売を承認した。米国防総省は9日にF-35Aを63機、F-35Bを42機など231億ドル規模の販売を議会に通知した。
軍事専門フリーライターのチェ・ヒョンホ氏は、「日本は米国、インド、オーストラリアとともにインド太平洋戦略の核心。米国はボノム・リシャールの空白を日本のいずもとかがが埋めると期待するかもしれない」と話した。
◇軍隊保有禁止した憲法気にせず、攻撃能力最大化
日本は軽空母とともに攻撃型武器をひとつふたつと用意している。これは日本国憲法にも反する。日本国憲法は国が戦争する権利を放棄する「平和主義憲法」だ。
日本国憲法第9条1項には「戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」とされている。続く2項には「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」という内容が盛り込まれている。
これに伴い、日本は日本軍ではなく自衛隊を保有する。自衛隊保有そのものが違憲のため日本は口実を作った。専守防衛の原則だ。自衛隊を「侵攻した敵を日本領土でだけ軍事力で撃退」することにだけ使うという原則だ。この原則は陸海空軍戦力を保有せず、交戦権を認めない憲法との衝突を防いでくれたというのが日本内部の解釈だ。
そのため自衛隊はそれなりに西側諸国で指折りの戦力を持ったが、不均衡的という評価を受けた。弾道ミサイルのような攻撃用武器がなく、長距離投射能力も不足するためだ。
◇軽空母2隻の実戦配備前後
ところがこのところ日本は専守防衛の原則を事実上崩している。中国と北朝鮮の脅威を言い訳にしながらだ。中国と領有権紛争を行っている東シナ海の尖閣諸島(中国名・釣魚島)のような離島を守るとしてそっと専守防衛原則を遠回しに言ったのが始まりだ。いまは北朝鮮の核・ミサイルを防ぐとして最初から先制攻撃に近い「敵の基地攻撃能力」を主張している。
チェ・ヒョンホ氏は「中国の艦艇と航空機の日本近隣への進出が増えて日本としては防衛論理を作ることになり、北朝鮮の弾道ミサイルもやはり日本に良い理由になっている」と話す。米国はインド太平洋戦略次元からこうした日本の動きを防ぐどころかあおっている。
日本の造船会社であるジャパンマリンユナイテッド(JMU)は先月30日に横浜の磯子造船所で「いずも」の軽空母改造作業を始めた。ジェーンズによると軽空母改造は2段階で行われ、今年1段階改造を、2025年度に2段階改造が行われる。飛行甲板の耐熱性を強化し、航空誘導灯を追加するなどの作業が進められる予定だ。
北朝鮮を言い訳に隠していた爪を出す日本、海兵隊創設に続き空母配備(2)
ボノム・リシャールは米海軍と海兵隊で編成される第3遠征打撃群(ARG)の旗艦だ。2000人の海兵隊員と戦車、装甲車、砲、トラックを載せることができ、航空機も搭載する。満載排水量が4万1150トンのボノム・リシャールは大きさで見ればフランスの空母シャルル・ドゴールの4万2000トンに匹敵する。
米海軍は今回の火災で大きな損害を受けた。ディフェンスニュースによると、米海軍は2億 1900万ドルを投じ2年間かけてボノム・リシャールを垂直離着陸ステルス戦闘機であるF-35Bを13~20機搭載できるようアップグレードする計画だった。そしてこの船をインド太平洋地域に送り中国を牽制する目的に使おうとしていた。ウォール・ストリート・ジャーナルは米海軍が莫大な修理費用のためボノム・リシャールの早期退役も検討できると報道した。
厳しい状況だが米国が信じるものがある。まさに日本だ。日本は14日に公開した2020年版の『防衛白書』で、ヘリコプター護衛艦(駆逐艦)「いずも」(DDH-183)と「かが」(DDH-184)でF-35Bを運用すると明らかにした。防衛白書は「新たな安全保障環境に対応し、わが国の海と空の守りについて、しっかりとした備えを確保するため」の措置と説明した。日本はすでに2018年の「防衛計画大綱」と「中期防衛計画」にヘリコプター駆逐艦の軽空母改造を明示した。白書はこれを再確認したのだ。
これに先立ち10日に米国務省はF-35ステルス戦闘機105機の日本への販売を承認した。米国防総省は9日にF-35Aを63機、F-35Bを42機など231億ドル規模の販売を議会に通知した。
軍事専門フリーライターのチェ・ヒョンホ氏は、「日本は米国、インド、オーストラリアとともにインド太平洋戦略の核心。米国はボノム・リシャールの空白を日本のいずもとかがが埋めると期待するかもしれない」と話した。
◇軍隊保有禁止した憲法気にせず、攻撃能力最大化
日本は軽空母とともに攻撃型武器をひとつふたつと用意している。これは日本国憲法にも反する。日本国憲法は国が戦争する権利を放棄する「平和主義憲法」だ。
日本国憲法第9条1項には「戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」とされている。続く2項には「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」という内容が盛り込まれている。
これに伴い、日本は日本軍ではなく自衛隊を保有する。自衛隊保有そのものが違憲のため日本は口実を作った。専守防衛の原則だ。自衛隊を「侵攻した敵を日本領土でだけ軍事力で撃退」することにだけ使うという原則だ。この原則は陸海空軍戦力を保有せず、交戦権を認めない憲法との衝突を防いでくれたというのが日本内部の解釈だ。
そのため自衛隊はそれなりに西側諸国で指折りの戦力を持ったが、不均衡的という評価を受けた。弾道ミサイルのような攻撃用武器がなく、長距離投射能力も不足するためだ。
◇軽空母2隻の実戦配備前後
ところがこのところ日本は専守防衛の原則を事実上崩している。中国と北朝鮮の脅威を言い訳にしながらだ。中国と領有権紛争を行っている東シナ海の尖閣諸島(中国名・釣魚島)のような離島を守るとしてそっと専守防衛原則を遠回しに言ったのが始まりだ。いまは北朝鮮の核・ミサイルを防ぐとして最初から先制攻撃に近い「敵の基地攻撃能力」を主張している。
チェ・ヒョンホ氏は「中国の艦艇と航空機の日本近隣への進出が増えて日本としては防衛論理を作ることになり、北朝鮮の弾道ミサイルもやはり日本に良い理由になっている」と話す。米国はインド太平洋戦略次元からこうした日本の動きを防ぐどころかあおっている。
日本の造船会社であるジャパンマリンユナイテッド(JMU)は先月30日に横浜の磯子造船所で「いずも」の軽空母改造作業を始めた。ジェーンズによると軽空母改造は2段階で行われ、今年1段階改造を、2025年度に2段階改造が行われる。飛行甲板の耐熱性を強化し、航空誘導灯を追加するなどの作業が進められる予定だ。
北朝鮮を言い訳に隠していた爪を出す日本、海兵隊創設に続き空母配備(2)
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