ジョン・ボルトン元米ホワイトハウス国家安保補佐官が昨年9月30日(現地時間)に開かれた「中央日報-CSISフォーラム」で辞任以来、初公開の発言をしている。イ・グァンジョJTBC記者
代わりに歌手エルトン・ジョン氏が直接サインした『ロケットマン』のCDを渡すことに夢中になっていたとワシントンポスト(WP)が17日、報じた。
WPはボルトン氏の回顧録『それが起きた部屋:ホワイトハウス回顧録』を入手し、分析した。2018年にマイク・ポンペオ国務長官がシンガポール米朝首脳会談の後続措置を履行するために平壌を訪問したことがあった。この時、トランプ大統領はポンペオ長官を通じてエルトン・ジョン氏のサイン入りアルバム『ロケットマン』を金委員長にプレゼントしたがったという。
トランプ大統領は金委員長を、度々『ロケットマン』『リトルロケットマン』と呼んでいた。そんな金委員長にサインCDをプレゼントし、自身の愛情を表現しようとしたというのだ。
ポンペオ長官は6・12シンガポール会談後の7月5~7日に平壌を訪問したが、金正恩委員長に会うことができなかった。それにも関わらず、トランプ大統領は「CDを渡したか」と尋ねたという。
ボルトン氏は「まるでポンペオが金委員長に会えなかったという事実を知らなかったように見えた」と回顧した。また「その後もしばらくロケットマンのCD伝達はトランプ大統領の主要な関心事だった」と述べた。
ポンペオ長官は同年10月に北朝鮮を再び訪問し、金委員長に会った。この席でポンペオ長官は北朝鮮の核リスト申告を求めたが、金委員長が拒否したとされている。
「トランプは金委員長を非核化に同意させることには特に関心がなかった」というのがボルトン氏の主張だ。トランプ大統領はシンガポール会談を単純な広報行事と考えていたとも述べた。
ボルトン氏は2018年4月から昨年9月まで約1年半の間、国家安全保障補佐官を務めた。複数の国際事案をめぐりトランプ大統領と衝突して更迭された。
ボルトン氏は今回の回顧録でポンペオ長官など、他の政府関係者に向けても非難を浴びせた。このため、ボルトン氏に対する米メディアの視線も芳しくない。
WPのコラムニスト、マックス・ブート氏はボルトン氏もトランプ政権の一員だったことを指摘し、「保守性向の講演者という収入の良いキャリアを守るために、あるいは高位職のための野心のためではなかったのか」と批判した。
また、実際に昨年弾劾局面には議会に証人として出席しなかったにも関わらず今になって場外暴露ばかりする点も非難を浴びた。
米司法省は17日(現地時間)ボルトン氏の回顧録公開中止を求める緊急命令を裁判所に要請した。
「ボルトン元補佐官が国家機密が含まれる回顧録を政府レベルの検討が終了する前に公開した」ということだ。先立って16日(現地時間)には法務部長官名義でボルトン氏の回顧録出版延期を求める民事訴訟を提起したと、米ホワイトハウスが発表した。
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