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【コラム】荒くなった金正恩氏の口…南北、水面下での接触で何があったのか(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

文在寅大統領と金正恩北朝鮮国務委員長が昨年9月、オープンカーに乗って平壌順安空港で百花園招待所までカーパレードをしている。最近、文大統領を狙った北朝鮮の韓国への誹謗が強まり、南北首脳の間にどのような内部事情があったのか注目が集まっている。[中央フォト]

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)氏の口が荒くなった。韓国への誹謗はもちろん、脅威性発言まで生の声で吐き出している。文在寅(ムン・ジェイン)大統領を狙って暴言を吐く場合がとりわけ増えた。ミサイル発射や新兵器体系の導入現場を視察した後、このような言及を出して翌日官営宣伝メディアが伝える方式だ。非難の口調も次第に強まり、すでに危険水位を越えたという見方が北朝鮮専門家グループはもちろん政府当局者の間から出ている。

度重なる金正恩国務委員長の非難で南北間の雰囲気は少し冷え込んだ。昨年2月、平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック(五輪)を契機に行った韓国への特使派遣と3回にわたる南北首脳会談で盛り上がったこととは雲泥の差だ。なぜこのようなことが起きたのだろうか。表に現れ、知らされた事実だけでは理解されない部分が少なくない。金正恩委員長が直接文大統領を名指して「侮辱」に出るほど悪材料はなかったという点からだ。何が金正恩委員長の意地悪を呼んだのだろうか。

文在寅大統領に対する北朝鮮の非難攻勢は対北問題を相当期間取り扱ってきた観測通の頭をもたげさせている。ことごとに難癖をつけて激しい誹謗を吐き出すのはもちろん、口にし難い表現を動員するという点からだ。頑固な北朝鮮への態度で対立した李明博(イ・ミョンバク)・朴槿恵(パク・クネ)前大統領執権当時、北朝鮮が加えた非難攻勢に次ぐ水準だ。首脳会談会議場で金正恩委員長が直接会って交感し、米朝関係が行き詰まった時かけ橋の役割を果たした文大統領に対する態度だとは信じられないほどだ。


16日、北朝鮮の対韓国機関である祖国平和統一委員会が出した談話はこれを著しく見せる。祖平統は前日、文大統領が8・15祝辞を通じて「平和経済」と統一ビジョンを明らかにしたことに対して「下の人が書いたものをそのまま読み上げる南朝鮮当局者」と非難した。「本当にめったに見ない厚かましい人」とか「北側で狩猟の銃声が聞こえるだけでも驚くくせに」などの暴言も動員した。いわゆる「国家機関」と称する祖平統が官営メディアを通じて報じたとは信じ難い水準だ。

金正恩委員長の文大統領を責め立てる発言は言葉だけで終わらなかった。8・15祝辞翌日、北朝鮮は新型戦術地対地ミサイル2発を江原道通川郡(カンウォンド・トンチョングン)の北方から東海(ドンヘ、日本名・日本海)上に発射した(交差点230キロメートル)。先月25日、KN-23ミサイル2発をはじめ、6回連続で挑発を繰り広げたが8・15祝辞一日後ミサイル発射はメッセージにほかならなかった。

文大統領が祝辞で「最近、北朝鮮の数回の懸念される行動にもかかわらず、対話の雰囲気が揺れないことこそ韓国政府が推進してきた韓半島(朝鮮半島)平和プロセスの大きな成果」と強調した直後、これ見よがしにミサイルを発射したという点からだ。金委員長は現場を見守った後、拳を強く握って歓呼し、官営朝鮮中央通信はその場面を海外に報じた。

糸が複雑に絡まってしまったような南北関係は当分解決方法を探しにくいものとみられる。北朝鮮が韓国への誹謗の素材にしたのは韓米合同演習とF-35Aステルス戦闘機の導入だ。合同演習は20日終わり、F-35Aは2機が21日さらに清州(チョンジュ)空港に到着して計6機に増えた。北朝鮮が対話復帰側に旋回するならステルス機程度はいつでもなかったことにできる事案だ。問題は金正恩委員長が前面に出て文大統領に向かって毒舌を吐いていることだ。誹謗の名分として前面に出す様々な懸案より文大統領に対する金正恩委員長のの不信と恨みの根元が何なのかが重要だということだ。



【コラム】荒くなった金正恩氏の口…南北、水面下での接触で何があったのか(2)

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