李容洙さんの発言の影響は、これからどこまで広がるか予想することが難しくなった。その後も多くの疑惑が噴出し、正義連に対する市民の視線も揺れている。しかし、依然として大多数は慰安婦被害運動に対する支持をやめたわけではない。
だが、安心できる状況ではない。『新親日派』という本で反日種族主義を一つひとつ批判した世宗(セジョン)大学の保坂祐二教授は最近、自身のYouTubeチャネルで「反日種族主義の著者は(断片的)事実に偽りを混ぜて結局嘘をついている」と評価した。これまでの常識に反する彼らの主張が相当注目を浴びた理由だ。それでも大勢になれなかったのは、他でもない、生きた証拠である慰安婦被害者おばあさんの存在のためだった。おばあさんの手を握り、市民との間の橋渡し役を果たした正義連の役割も大きかった。李栄薫氏も記者会見の末尾に「正義連は(わい曲された)韓国の歴史意識を大きく規定してきた」と批判した。逆説的だが、事実上、正義連は越えるのが難しい壁だったと認めたといえる。
そのような正義連が揺れている。反対側ですでに時間の戦いを始めた加害者と現実を否定しようと断片的な証拠を探す者にとっては絶好の機会だ。韓国政府に登録されている慰安婦被害者は今や18人しか残っていない。彼女たちまで全員亡くなってしまったら、慰安婦被害者運動はその後はただひたすら市民の記憶戦争になってしまう。
ぶつかる2つの振動の周波数が似てくると、振幅が手がつけられなくなるまで大きくなる「共鳴現象」が起きる。時には完全な橋さえも押し倒すほどの威力を発揮したりもする。最近提起された正義連に対する批判と反日種族主義著者の主張は根本的に周波数が全く異なる。ところが正義連は真相について知りたいと思っている市民と言論の問題提起を「親日勢力の不当な攻撃」と言って追い詰めた。これまで正義連の主張に耳を傾けてきた友軍の背を強引に押して他の周波数を探させるようなことだ。そうしているうちに、正反対の主張が合流し、共鳴してしまう条件を正義連が自ら作っているのでないか、偶然に時間が重なった2つの事件を見て、このような考えを振り払うことができない。
チェ・ヒョンチョル/論説委員
【コラム】反日種族主義続編と「正義連」批判…共鳴の条件(1)
だが、安心できる状況ではない。『新親日派』という本で反日種族主義を一つひとつ批判した世宗(セジョン)大学の保坂祐二教授は最近、自身のYouTubeチャネルで「反日種族主義の著者は(断片的)事実に偽りを混ぜて結局嘘をついている」と評価した。これまでの常識に反する彼らの主張が相当注目を浴びた理由だ。それでも大勢になれなかったのは、他でもない、生きた証拠である慰安婦被害者おばあさんの存在のためだった。おばあさんの手を握り、市民との間の橋渡し役を果たした正義連の役割も大きかった。李栄薫氏も記者会見の末尾に「正義連は(わい曲された)韓国の歴史意識を大きく規定してきた」と批判した。逆説的だが、事実上、正義連は越えるのが難しい壁だったと認めたといえる。
そのような正義連が揺れている。反対側ですでに時間の戦いを始めた加害者と現実を否定しようと断片的な証拠を探す者にとっては絶好の機会だ。韓国政府に登録されている慰安婦被害者は今や18人しか残っていない。彼女たちまで全員亡くなってしまったら、慰安婦被害者運動はその後はただひたすら市民の記憶戦争になってしまう。
ぶつかる2つの振動の周波数が似てくると、振幅が手がつけられなくなるまで大きくなる「共鳴現象」が起きる。時には完全な橋さえも押し倒すほどの威力を発揮したりもする。最近提起された正義連に対する批判と反日種族主義著者の主張は根本的に周波数が全く異なる。ところが正義連は真相について知りたいと思っている市民と言論の問題提起を「親日勢力の不当な攻撃」と言って追い詰めた。これまで正義連の主張に耳を傾けてきた友軍の背を強引に押して他の周波数を探させるようなことだ。そうしているうちに、正反対の主張が合流し、共鳴してしまう条件を正義連が自ら作っているのでないか、偶然に時間が重なった2つの事件を見て、このような考えを振り払うことができない。
チェ・ヒョンチョル/論説委員
【コラム】反日種族主義続編と「正義連」批判…共鳴の条件(1)
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