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鍾南山氏も「当初は武漢で真実隠した」…犠牲者追慕も防ぐ中国政府

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

中国工程院の鍾南山院士

中国最大の政治行事である両会(全国人民代表大会と人民政治協商会議)が22日に開かれる。新型コロナウイルスの影響で例年より2カ月ずれ込んだ。今回の両会で避けられない主題はやはり新型コロナウイルスだ。

中国の社会運動家、新型コロナ生存者、学者らも両会を控え新型コロナウイルスがどこから始まったのか、対応は適切だったのかを調査するよう習近平指導部に要求してきた。だが指導部がこれに応じることはなさそうだと香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)が18日に報道した。

2月初めに娘を新型コロナで亡くした武漢在住の女性(50)は中国版ツイッターのウェイボーへの投稿で、「1月初めに致命的な(新型コロナ)感染の証拠が出てきたが、公務員らは市民に何の警告もしなかった」と主張した。女性は「私のただひとつの願いは新型コロナに対する調査が行われ、だれかが責任を負うことだ」と話した。


中国政府の初期対応が不十分だったという指摘はあちこちから出ている。

中国最高の感染症専門家である中国工程院の鍾南山院士が代表的だ。彼は今年1月20日に新型コロナウイルスの人間同士の伝染の可能性を初めて提起した。

鍾南山氏は17日にCNNとのインタビューで、1月18日に武漢に初めて到着した時を振り返りながら「(武漢市)当局者が当時は真実を話すことを好まなかった。初期に彼らは沈黙を守り、その時多分もっと多くの感染者がいるだろうと考えた」と当時を回想した。

当時中国国家衛生健康委員会が武漢に派遣したチームを率いた鍾南山氏は、外国で感染事例が出続けているのに武漢では公式に報告された新型コロナウイルス感染者が10日以上41人にとどまっていたという点に疑いを持ったと明らかにした。

鍾南山氏は「私はその結果を信じなかったため、引き続き彼らに本当の数字を出すよう要求した。私は彼らが質問に答えることを非常にためらっていると推察した」と話した。鍾南山氏は2日後に北京に戻った後、武漢で発生した新型コロナウイルス感染者は198人で、3人が新型コロナウイルスで死亡し、13人の医療陣が感染したという事実を聞いたと付け加えた。

こうした状況でも中国政府は犠牲者追慕まで制止するなど政府批判を遮断するのに注力している。

SCMPはブラザーナッツ(中国名・堅果兄弟)という活動名を持つ芸術家が新型コロナ犠牲者墓地を設計するために人々を招待するオンラインプロジェクトを企画して中国警察から中断命令を受けたと報道した。これに先立ちブラザーナッツは中国の環境汚染問題をアートと結合したプロジェクトにより海外で注目された。ブラザーナッツは「こうしたプロジェクトを通じて人々が新型コロナの起源について、実際の死亡者数について、故人を追慕する方法について、考えてみたら良いだろう」と話した。

憲法学者の張雪忠氏は最近中国政府を批判し、表現の自由を要求する公開書簡を発表して警察に連行された。

一方、新型コロナ発生源をめぐる攻防が終わらない中、中国国営グローバルタイムズは18日の論評で「米国など西側諸国は新型コロナウイルスの起源を調査する問題に関し独立調査を要求している。中国もやはり新型コロナウイルスの起源調査が必要だと考えるが、この調査は世界保健機関(WHO)がすべき」と主張した。同紙は「米国は武漢ウイルス研究所にすべての罪をかぶせようとしている。これは科学的や公平で信頼できる方式ではない」と指摘した。

政治学者の陳道銀教授はSCMPに「中国政府は決して国際社会に(中国を非難する)口実を与えないようにするだろう」と話した。



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