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最初の開発国が覇権を握る、米・中・EU「ワクチン戦争」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

新型コロナウイルス

新型コロナウイルス感染症のワクチン開発競争が激しい。米国や中国など主要国がワクチン開発に死活をかけて予算を集中投入する中、国際協調よりも自国優先主義が強まっている。「ワクチン国粋主義」「ワクチン冷戦」という声も出ている。

マイクロソフト(MS)創業者のビル・ゲイツ氏が「新型コロナワクチンは世界的な公共財」として超国家的協力を繰り返し促しているが、各国はこれとは異なる様相を見せている。米国は15日(現地時間)、「超高速作戦」(Operation Warp Speed)というワクチン開発プロジェクトを稼働すると明らかにした。政府・民間製薬会社・軍が合同で進めるプロジェクトだ。個別の製薬会社がそれぞれ臨床試験を進めるのではなく、政府の主導の下、製薬会社が合同で開発にまい進するということだ。ワクチン開発期間を最大限に短縮し、来年1月までに3億人に投与できるワクチンを生産することを目標にしている。

トランプ米大統領は「世界で開発中の100個のワクチン候補群を評価し、14個に絞り込んだ」とし、今年末までにワクチンを開発できると強調した。11月の大統領選挙を控えたトランプ大統領にはワクチン開発が最大の勝負どころとなる。米国は世界保健機関(WHO)が発足させたワクチン開発国際協力プロジェクトには参加してない。


こうした中、フランス基盤のグローバル製薬会社サノフィが「ワクチンが開発されれば真っ先に資金を支援した米国がワクチンを大量注文する権利を持っている」と明らかにし、欧州全域が反発した。批判世論が強まると、サノフィのハドソン最高経営責任者(CEO)は結局、遺憾を表明し、公平なワクチン供給を約束した。ハドソンCEOはその一方で「欧州も米国ほど積極的にワクチン開発資金を支援しなければいけない」という点を強調した。ハドソンCEOは英国国籍だ。

中国は習近平国家主席が自ら「速度戦」を指揮している。国有企業と研究所はもちろん、人民解放軍までが動員されてワクチンの開発に注力している。フィナンシャルタイムズ(FT)は「米国と中国は国際協調よりも世界初のワクチン開発国になることが優先」とし「米中競争に関連した民族主義の浮上と多者主義の衰退が重なれば、新型コロナとの戦いはさらに難しくなるだろう」と分析した。ビル・ゲイツ氏の夫人でビル&メリンダ・ゲイツ財団を率いるメリンダ・ゲイツ氏も「最悪の状況は、ワクチンが開発されても、それが最高入札者に(優先的に)向かうケース」と述べ、ワクチン独占を警告した。

◆韓国のワクチン開発予算60億ウォン、米国は製薬会社1社が6000億ウォン

保健専門家によると、ワクチンの開発には今後12-18カ月ほどかかるという。ワクチンの最初の開発と大量生産・配分がどうなるかによってグローバル覇権競争の勝敗が決まる。

韓国国内でも複数の企業がワクチン開発に拍車を加えている。SKバイオサイエンス、GC緑十字、ジェネクシンなどがワクチン開発を進めている。17日現在、人間を対象にした臨床試験を始めたところはない。すでに臨床第1-2段階の米国・中国・欧州に比べると確実に遅れている。

SKバイオサイエンスは先月、新型コロナワクチン候補物質を見つけるのに成功し、動物実験を通じて効能を確認している。9月に臨床試験に入るのが目標だ。ジェネクシンは今月初め、新型コロナワクチン「GX-19」(DNAワクチン)を投与したサルからウイルスを無力化できる中和抗体の生成を確認したと明らかにした。ジェネクシンのソン・ヨンチョル代表はインタビューで「関係部処の迅速な承認があれば6月にも臨床試験に着手できるだろう」と明らかにした。

韓国企業の場合、ワクチン開発戦争で相対的に「実弾」が不足する状況だ。保健福祉部は3月、「今年配分されたワクチン実用化事業団予算の約119億ウォン(約10億円)を新型コロナワクチン開発に最大限投入する計画」と発表した。しかしこの予算は昨年、新型コロナ感染が発生する前に確定したもので、新型コロナワクチンの開発を目的にした予算ではない。事業団の関係者は「ワクチンプラットホーム技術を拡大するという点で新型コロナとの接点がないわけではないが、すべてが新型コロナワクチンの開発に使用される予算ではない」と明らかにした。

現在、新型コロナ治療剤およびワクチン開発に投入された予算は予備費と第1・2次補正予算を合わせて計60億ウォン。米生命工学企業モデルナ(Moderna)1社が米政府から支援を受ける5億ドル(約6000億ウォン)規模の100分の1にすぎない。韓国政府は先月、「新型コロナ治療剤・ワクチン開発汎政府支援団」を発足させ、第3次補正予算に新型コロナワクチンと治療剤開発R&D予算を反映するという立場だが、まだ支援規模を公開していない。4日の「新型コロナグローバル対応国際公約テレビ会議」では600億ウォンの投入を約束した。

韓国バイオ協会のイ・スンギュ副会長は「結局、ワクチンの開発は政府の制度的な後押しが必要」とし「臨床などに関連した認可・許可ファストトラックを作ることも考慮でき、グローバル製薬企業との協業を支援するのも一つの方法」と述べた。



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