(3)統合党、相次ぐ暴言
選挙の大詰め段階で大きく取り沙汰された暴言論争も変数になった。統合党では「3040無知」「年を取ればみな障がい者」発言〔ソウル冠岳(クァナク)甲・キム・デホ〕、「セウォル号テントの中の乱れた行為」発言〔富川(プチョン)丙・車明進(チャ・ミョンジン)〕などが続いた。キム・デホ氏は6日、「3040世代は無知だ」と発言して党から警告を受けたが、翌日7日には「年を取れば皆、障がい者になる」と高齢者・障がい者に対して暴言を発した。車明進氏も6日、選管委主催のテレビ討論会で「セウォル号遺族が乱れた行為をした」と話した。
問題の発言が首都圏候補者の口から出たうえ、勝敗のカギを握る首都圏中道層が世論に敏感である点を考慮すると、首都圏の選挙には悪材料にならざるをえなかった。
民主党は終盤、キム・ナムグク〔安山(アンサン)・檀園(ダンウォン)乙〕候補がポッドキャストの放送中に女性を中傷する発言などがあった。キム・ナムグク氏は昨年1月14日から2月26日まで、芸能ポッドキャスト『スリーヨンゴジョン』の共同司会者として20回以上出演しながら司会者の性に関する暴言発言を一緒に笑って楽しむ一方で「私もあれくらいならすぐに1カ月後に結婚を決心することができる」などと、女性の身体と性に関する品評に参加したという指摘を受けた。ほぼ同じ時期、金翰奎(キム・ハンギュ)〔江南(カンナム)丙〕候補キャンプ側のグループチャットルームで「(金翰奎の対抗候補である)2番を投票しようとしている年配の方々は投票しないように」とする発言も公開されて問題になった。
(4)統合党公薦問題
統合党は金炯オ(キム・ヒョンオ)前公薦管理委員長が公薦作業序盤に重鎮議員と嶺南(ヨンナム)圏の現役議員の総入れ替えを主導して革新公薦を行ったという評価を受けた。ところがその後、金炯オ氏に近い人々を優勢地域で公薦したという「私薦論争」が浮上した。党指導部との間に軋みが生じた金炯オ氏は、親与党の前歴が問題になったソフトウエア会社CIZION(シジオン)のキム・ミギュン代表の江南丙の公薦撤回を発表して電撃辞退した。
その後も最高委で候補者の公薦を一旦引っ込めながらも再び承認するなど、公薦をめぐる騒動は収まらなかった。特に、総選挙候補登録日(3月26~27日)を翌日に控えて、黄代表は公薦管理委員会による閔丙珠(ミン・ビョンジュ)候補の公薦決定を再び閔庚旭(ミン・ギョンウク)候補に変えるなど公管委と真っ向から衝突した。
(5)民主党の「静かな選挙」コンセプト
政界では民主党が取った「静かな選挙」コンセプトも投票者の心に響いたという評価が多い。民主党は戦略広報遊説マニュアルで「新型コロナという非常状況の中で行う選挙」と規定しながら「既存の面対面遊説方式から脱皮した静かな選挙方式が必要だ」とした。実際、民主党候補は「静かな選挙」基調に合わせて、ロゴソングを大音響で流したり選挙運動員がダンスをしたりすることを自粛した。
選挙結果をおいてみると、民主党の現役議員の再公薦と「刺客公薦」も効果をあげた。15日午後11時基準で、ソウル銅雀(トンジャク)乙(開票率57.7%)は民主党の李秀眞(イ・スジン)(50.5%)候補が羅卿ウォン(ナ・ギョンウォン)(46.9%)統合党候補をリードしている。民主党は司法試験第34回出身の羅議員に第40回出身の李元判事をぶつけ、「女性判事」対決に持ち込んだ。
<韓国総選挙>トランプ氏「SOS」、終盤の災難支援金…与党に勝利をもたらした5つの場面(1)
選挙の大詰め段階で大きく取り沙汰された暴言論争も変数になった。統合党では「3040無知」「年を取ればみな障がい者」発言〔ソウル冠岳(クァナク)甲・キム・デホ〕、「セウォル号テントの中の乱れた行為」発言〔富川(プチョン)丙・車明進(チャ・ミョンジン)〕などが続いた。キム・デホ氏は6日、「3040世代は無知だ」と発言して党から警告を受けたが、翌日7日には「年を取れば皆、障がい者になる」と高齢者・障がい者に対して暴言を発した。車明進氏も6日、選管委主催のテレビ討論会で「セウォル号遺族が乱れた行為をした」と話した。
問題の発言が首都圏候補者の口から出たうえ、勝敗のカギを握る首都圏中道層が世論に敏感である点を考慮すると、首都圏の選挙には悪材料にならざるをえなかった。
民主党は終盤、キム・ナムグク〔安山(アンサン)・檀園(ダンウォン)乙〕候補がポッドキャストの放送中に女性を中傷する発言などがあった。キム・ナムグク氏は昨年1月14日から2月26日まで、芸能ポッドキャスト『スリーヨンゴジョン』の共同司会者として20回以上出演しながら司会者の性に関する暴言発言を一緒に笑って楽しむ一方で「私もあれくらいならすぐに1カ月後に結婚を決心することができる」などと、女性の身体と性に関する品評に参加したという指摘を受けた。ほぼ同じ時期、金翰奎(キム・ハンギュ)〔江南(カンナム)丙〕候補キャンプ側のグループチャットルームで「(金翰奎の対抗候補である)2番を投票しようとしている年配の方々は投票しないように」とする発言も公開されて問題になった。
(4)統合党公薦問題
統合党は金炯オ(キム・ヒョンオ)前公薦管理委員長が公薦作業序盤に重鎮議員と嶺南(ヨンナム)圏の現役議員の総入れ替えを主導して革新公薦を行ったという評価を受けた。ところがその後、金炯オ氏に近い人々を優勢地域で公薦したという「私薦論争」が浮上した。党指導部との間に軋みが生じた金炯オ氏は、親与党の前歴が問題になったソフトウエア会社CIZION(シジオン)のキム・ミギュン代表の江南丙の公薦撤回を発表して電撃辞退した。
その後も最高委で候補者の公薦を一旦引っ込めながらも再び承認するなど、公薦をめぐる騒動は収まらなかった。特に、総選挙候補登録日(3月26~27日)を翌日に控えて、黄代表は公薦管理委員会による閔丙珠(ミン・ビョンジュ)候補の公薦決定を再び閔庚旭(ミン・ギョンウク)候補に変えるなど公管委と真っ向から衝突した。
(5)民主党の「静かな選挙」コンセプト
政界では民主党が取った「静かな選挙」コンセプトも投票者の心に響いたという評価が多い。民主党は戦略広報遊説マニュアルで「新型コロナという非常状況の中で行う選挙」と規定しながら「既存の面対面遊説方式から脱皮した静かな選挙方式が必要だ」とした。実際、民主党候補は「静かな選挙」基調に合わせて、ロゴソングを大音響で流したり選挙運動員がダンスをしたりすることを自粛した。
選挙結果をおいてみると、民主党の現役議員の再公薦と「刺客公薦」も効果をあげた。15日午後11時基準で、ソウル銅雀(トンジャク)乙(開票率57.7%)は民主党の李秀眞(イ・スジン)(50.5%)候補が羅卿ウォン(ナ・ギョンウォン)(46.9%)統合党候補をリードしている。民主党は司法試験第34回出身の羅議員に第40回出身の李元判事をぶつけ、「女性判事」対決に持ち込んだ。
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