韓国で銀行の貸出が急速に増えている。家計・企業を問わず3月の銀行の貸出増加幅は過去最大となった。家計はお金を借りて株に投資し、企業は新型コロナウイルス事態を乗り越えるために銀行に手を出している。
韓国銀行(韓銀)が8日に発表した「2020年3月の金融市場動向」によると、先月の銀行の家計向け貸出は9兆6000億ウォン(約8560億円)増加し、先月(9兆3000億ウォン)に続いて過去最大の増加額を更新した。住宅担保貸出の増加額は前月比で小幅縮小(7兆8000億ウォン→6兆3000億ウォン)したが、依然として高い水準だ。12・16対策以降、ソウル江南(カンナム)を中心とする高価アパートの取引は減少したが、その影響が9億ウォン以下の首都圏のアパートで表れている。
信用貸出を含む家計その他貸出の増加幅は大きく増えた(1兆5000億ウォン→3兆3000億ウォン)。これについて韓銀は借金をして投資する「借投」需要と解釈した。韓銀の関係者は「モニタリングの結果、事業・生計関連の家計向け貸出増加圧力は大きくない」とし「3月中の証券会社の投資家預託金が11兆9000億ウォンに急増するなど株式投資資金の需要が増えたのが主な原因」と述べた。
企業向け貸出は増加傾向はさらに目立つ。韓銀によると、先月の銀行の企業向け貸出は18兆7000億ウォン増加した。これは2009年6月の統計作成開始以降の最大であり、従来の最大値(2014年1月の10兆9000億ウォン)を大きく上回る。大企業向け貸出は先月、10兆7000億ウォンも増えた。新型コロナの影響で社債市場が冷え込んで資金源がふさがると、大企業が銀行に手を出したのだ。実際、3月中の社債市場は5000億ウォンの純償還(償還>発行)となった。
中小企業向け貸出も増加幅が前月比で大きく拡大した(5兆3000億ウォン→8兆ウォン)。特に中小企業のうち個人事業者向けの貸出増加額が大きく増えた点が目につく(2兆2000億ウォン→3兆8000億ウォン)。新型コロナで消費が急激に委縮し、自営業者が直撃弾を受けたからだ。韓銀の関係者は「新型コロナで資金の需要が増えたうえ、政府が政策支援に動いて増加規模がかなり拡大した」と説明した。
家計・企業向け貸出の増加傾向は当分続くしかない。新型コロナの影響で貸出の需要が増えているからだ。すでに政府の主導で都市銀行は4月から零細企業向け超低金利貸出に3兆5000億ウォンを供給した。
これに関連し、一部ではこうした銀行を通じた景気浮揚が銀行産業の大きな負担につながるという懸念が出ている。キウム証券のアナリストは「韓国の都市銀行の資本余力は先進国と比べると十分でない」とし「新型コロナの影響が一時的でなく長期化すれば、無理な政策支援で金融機関の資金調達能力が弱まることも考えられる」と指摘した。これに先立ち格付け会社ムーディーズも新型コロナによる信用リスクを根拠に韓国銀行業の格付け見通しを安定的からネガティブに引き下げた。
金融研究院のイ・デギ研究委員は「新型コロナ事態に対応して銀行が簡単に貸出をする状況だが、これによる延滞率増加も予想され、注意する必要がある」と述べた。続いて「企業向け貸出の場合、一時的に流動性が不足したところは必ず支援して延命させるべきだが、平常時から体力が劣る企業はむしろ事前的な構造調整をすべき」とし「健全な金融システム維持のためにも必ず緊急なところに支援を集中しなければいけない」と強調した。
韓国銀行(韓銀)が8日に発表した「2020年3月の金融市場動向」によると、先月の銀行の家計向け貸出は9兆6000億ウォン(約8560億円)増加し、先月(9兆3000億ウォン)に続いて過去最大の増加額を更新した。住宅担保貸出の増加額は前月比で小幅縮小(7兆8000億ウォン→6兆3000億ウォン)したが、依然として高い水準だ。12・16対策以降、ソウル江南(カンナム)を中心とする高価アパートの取引は減少したが、その影響が9億ウォン以下の首都圏のアパートで表れている。
信用貸出を含む家計その他貸出の増加幅は大きく増えた(1兆5000億ウォン→3兆3000億ウォン)。これについて韓銀は借金をして投資する「借投」需要と解釈した。韓銀の関係者は「モニタリングの結果、事業・生計関連の家計向け貸出増加圧力は大きくない」とし「3月中の証券会社の投資家預託金が11兆9000億ウォンに急増するなど株式投資資金の需要が増えたのが主な原因」と述べた。
企業向け貸出は増加傾向はさらに目立つ。韓銀によると、先月の銀行の企業向け貸出は18兆7000億ウォン増加した。これは2009年6月の統計作成開始以降の最大であり、従来の最大値(2014年1月の10兆9000億ウォン)を大きく上回る。大企業向け貸出は先月、10兆7000億ウォンも増えた。新型コロナの影響で社債市場が冷え込んで資金源がふさがると、大企業が銀行に手を出したのだ。実際、3月中の社債市場は5000億ウォンの純償還(償還>発行)となった。
中小企業向け貸出も増加幅が前月比で大きく拡大した(5兆3000億ウォン→8兆ウォン)。特に中小企業のうち個人事業者向けの貸出増加額が大きく増えた点が目につく(2兆2000億ウォン→3兆8000億ウォン)。新型コロナで消費が急激に委縮し、自営業者が直撃弾を受けたからだ。韓銀の関係者は「新型コロナで資金の需要が増えたうえ、政府が政策支援に動いて増加規模がかなり拡大した」と説明した。
家計・企業向け貸出の増加傾向は当分続くしかない。新型コロナの影響で貸出の需要が増えているからだ。すでに政府の主導で都市銀行は4月から零細企業向け超低金利貸出に3兆5000億ウォンを供給した。
これに関連し、一部ではこうした銀行を通じた景気浮揚が銀行産業の大きな負担につながるという懸念が出ている。キウム証券のアナリストは「韓国の都市銀行の資本余力は先進国と比べると十分でない」とし「新型コロナの影響が一時的でなく長期化すれば、無理な政策支援で金融機関の資金調達能力が弱まることも考えられる」と指摘した。これに先立ち格付け会社ムーディーズも新型コロナによる信用リスクを根拠に韓国銀行業の格付け見通しを安定的からネガティブに引き下げた。
金融研究院のイ・デギ研究委員は「新型コロナ事態に対応して銀行が簡単に貸出をする状況だが、これによる延滞率増加も予想され、注意する必要がある」と述べた。続いて「企業向け貸出の場合、一時的に流動性が不足したところは必ず支援して延命させるべきだが、平常時から体力が劣る企業はむしろ事前的な構造調整をすべき」とし「健全な金融システム維持のためにも必ず緊急なところに支援を集中しなければいけない」と強調した。
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