韓経:時価総額3000億ウォンが1年で2兆ウォンに…新型肺炎で一躍「グローバルスター」になった韓国の診断試薬メーカー
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
2020.03.26 08:58
診断試薬メーカーでKOSDAQ上場企業のシージェンが新型コロナウイルス診断試薬で一気に「グローバルスター」として注目されている。株価も急騰し、1年前に3000億ウォン台だった時価総額は2兆ウォン台と6倍近く増えた。同社の優れた技術力と独歩的な事業モデル、新型肺炎の感染拡大をあらかじめ予想した最高経営責任者(CEO)の決断がシージェンをスター企業に育てたという分析が出ている。
◇独歩的技術力と一歩先を行くCEOの決断
25日のKOSDAQ市場でシージェンは価格制限幅(2万300ウォン・29.94%)まで上がった8万8100ウォンで取引を終えた。同社が供給する新型肺炎感染診断キットに対する期待が大きくなり、今月に入り株価は141.3%上がった。昨年1月初めに3000億ウォン台だった時価総額は25日基準でKOSDAQ市場3位の2兆3112億ウォンまで増えた。
年初に新型肺炎の感染拡大にともなう「テーマ株」程度と考えていた一部投資家の見方も「独歩的技術力を備えたバイオ株」に変わった。シージェンはDNAやRNAなどの遺伝子を分析し、疾病の原因を鑑別する分子診断試薬を開発する。唾液や血液など人体から出た検体に試薬を結合して特定の細菌やウイルスがあるのか検査するものだ。
同社の診断試薬はターゲットウイルスの特定遺伝子だけ増幅させる基本技術があり、検査の正確度が高い。一度に多様な疾病の原因を同時に分析することもできる。先月公開した新型肺炎診断試薬「オールプレックス2019-nCoV Assay」にもこうした技術が活用された。ハナ金融投資のソン・ミンジョン研究員は「昨年10-12月期売り上げ338億ウォンは四半期基準で過去最大を更新した。新型肺炎は力添えをするだけで、会社の高成長は予想されている」と話した。
専門家らはシージェンの基本事業モデルが一種の「レバレッジ」効果も持つと指摘する。同社の分子診断は顧客が固有検査装備の「CFX96」を設置した後、消耗品である診断試薬を使う構造だ。既存顧客が新たな診断試薬が必要ならば自然にシージェンの製品を使うことになる。未来アセット大宇のキム・チュンヒョン研究員は「カミソリを買えば替え刃を毎回取り替えて使うのと似ている。一度診断装備(カミソリ)のサプライチェーンを構築しておけば診断試薬(替え刃)が毎回変わって収益が増える」と説明した。こうした構造で欧州の診断市場に浸透し同社の欧州売り上げの割合は昨年基準で57.3%まで増えた。
新型肺炎の感染拡大が本格化するのに先立ち診断試薬開発を決めた同社のチョン・ジョンユン代表の決断も功を奏したと分析される。シージェンはすでに1月中旬に新型肺炎試薬の開発に着手しており、先月食品医薬品安全処から緊急使用承認を受けた。同社関係者は「韓国国内の感染者が1人もいなかった時だったが韓国にウイルスが広がると予想したチョン代表が開発を決めた」と話した。
◇シージェンに翼を付けた疾病管理本部
シージェンの素早い対応には疾病管理本部と民間診断試薬メーカー間の協力も一役買った。1月初めに世界保健機関(WHO)から中国の新型コロナウイルス病原体を提供された疾病管理本部は旧正月連休最終日の1月27日に診断試薬開発企業をソウル駅会議室に緊急招集した。当時の会議で疾病管理本部は試薬開発法を民間に公開し、大規模診断試薬開発と緊急使用承認計画を伝えた。緊急使用承認は通常1年6カ月かかる許可期間を大規模感染症流行時には2週間以内に短縮する制度だ。
このおかげで試薬メーカー1位のシージェンは2月12日に緊急使用承認制度を活用して許可を受けた。現在まで緊急使用承認を受けた韓国の試薬メーカーは5社で、1日生産量は13万5000個に達する。青瓦台(チョンワデ、大統領府)関係者は「このように大規模診断試薬生産体制を構築しておいたおかげで大邱(テグ)・慶尚北道(キョンサンブクド)で新天地教会信者による大規模感染が発生した時も1日最大2万人まで検査が可能だった」と説明した。
シージェンは米国と欧州からもラブコールを受けるグローバル企業に跳躍した。
◇独歩的技術力と一歩先を行くCEOの決断
25日のKOSDAQ市場でシージェンは価格制限幅(2万300ウォン・29.94%)まで上がった8万8100ウォンで取引を終えた。同社が供給する新型肺炎感染診断キットに対する期待が大きくなり、今月に入り株価は141.3%上がった。昨年1月初めに3000億ウォン台だった時価総額は25日基準でKOSDAQ市場3位の2兆3112億ウォンまで増えた。
年初に新型肺炎の感染拡大にともなう「テーマ株」程度と考えていた一部投資家の見方も「独歩的技術力を備えたバイオ株」に変わった。シージェンはDNAやRNAなどの遺伝子を分析し、疾病の原因を鑑別する分子診断試薬を開発する。唾液や血液など人体から出た検体に試薬を結合して特定の細菌やウイルスがあるのか検査するものだ。
同社の診断試薬はターゲットウイルスの特定遺伝子だけ増幅させる基本技術があり、検査の正確度が高い。一度に多様な疾病の原因を同時に分析することもできる。先月公開した新型肺炎診断試薬「オールプレックス2019-nCoV Assay」にもこうした技術が活用された。ハナ金融投資のソン・ミンジョン研究員は「昨年10-12月期売り上げ338億ウォンは四半期基準で過去最大を更新した。新型肺炎は力添えをするだけで、会社の高成長は予想されている」と話した。
専門家らはシージェンの基本事業モデルが一種の「レバレッジ」効果も持つと指摘する。同社の分子診断は顧客が固有検査装備の「CFX96」を設置した後、消耗品である診断試薬を使う構造だ。既存顧客が新たな診断試薬が必要ならば自然にシージェンの製品を使うことになる。未来アセット大宇のキム・チュンヒョン研究員は「カミソリを買えば替え刃を毎回取り替えて使うのと似ている。一度診断装備(カミソリ)のサプライチェーンを構築しておけば診断試薬(替え刃)が毎回変わって収益が増える」と説明した。こうした構造で欧州の診断市場に浸透し同社の欧州売り上げの割合は昨年基準で57.3%まで増えた。
新型肺炎の感染拡大が本格化するのに先立ち診断試薬開発を決めた同社のチョン・ジョンユン代表の決断も功を奏したと分析される。シージェンはすでに1月中旬に新型肺炎試薬の開発に着手しており、先月食品医薬品安全処から緊急使用承認を受けた。同社関係者は「韓国国内の感染者が1人もいなかった時だったが韓国にウイルスが広がると予想したチョン代表が開発を決めた」と話した。
◇シージェンに翼を付けた疾病管理本部
シージェンの素早い対応には疾病管理本部と民間診断試薬メーカー間の協力も一役買った。1月初めに世界保健機関(WHO)から中国の新型コロナウイルス病原体を提供された疾病管理本部は旧正月連休最終日の1月27日に診断試薬開発企業をソウル駅会議室に緊急招集した。当時の会議で疾病管理本部は試薬開発法を民間に公開し、大規模診断試薬開発と緊急使用承認計画を伝えた。緊急使用承認は通常1年6カ月かかる許可期間を大規模感染症流行時には2週間以内に短縮する制度だ。
このおかげで試薬メーカー1位のシージェンは2月12日に緊急使用承認制度を活用して許可を受けた。現在まで緊急使用承認を受けた韓国の試薬メーカーは5社で、1日生産量は13万5000個に達する。青瓦台(チョンワデ、大統領府)関係者は「このように大規模診断試薬生産体制を構築しておいたおかげで大邱(テグ)・慶尚北道(キョンサンブクド)で新天地教会信者による大規模感染が発生した時も1日最大2万人まで検査が可能だった」と説明した。
シージェンは米国と欧州からもラブコールを受けるグローバル企業に跳躍した。
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