こうした状況で韓国政府は米国のインド太平洋戦略参加要請に対し、初期には青瓦台(チョンワデ、大統領府)の事実上の反対の立場と外交部の前向きな態度で混乱を見せた。昨年末には新南方政策と結びつけるラインで部分的参加に旋回した。こうした消極的な姿勢は、インド太平洋戦略に対する理解不足と、これを中国封鎖政策と見なして中国との摩擦を憂慮することに起因すると考えられる。しかしインド太平洋戦略は中国の浮上で変化する今後の東アジアの秩序を形成する域内の主要な動きという点で、より能動的に韓国の役割を模索する必要がある。
◆自由主義の国際秩序を維持・発展させるべき