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不況より恐ろしいウイルス…半導体反騰論に衰え=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
新型コロナウイルスによる肺炎が半導体市場にも暗雲を落としている。年初から上昇傾向に乗っていた半導体価格は再び下落傾向に転じ、期待を集めていた「半導体反騰論」も停滞する雰囲気だ。特に世界最大の半導体需要国である中国が新型肺炎の直撃弾を受け、中国依存度が高い韓国の半導体輸出見通しも暗くなった。

市場調査会社のDRAMエクスチェンジによると、PC用DRAM(DDR4 8Gb)基準現物価格は24日11時基準で3.31ドルを記録した。前週より2.8%下落した数値だ。今年初めから上昇していたDRAM価格は今月初めに3.5ドルまで迫ったが、その後は足踏みが続き、17日からは再び下落傾向が激しくなった。メモリー半導体価格の変動を示すDXI指数もやはり下落傾向だ。有進投資証券のイ・スンウ研究員は、「新型肺炎の影響でIT製品の需要が減少しており、現物市場での取引不振も続いた」と明らかにした。

半導体輸出見通しも不透明だった。関税庁によると、2月1~20日の半導体輸出速報値は前年同期比15.4%増加した。2018年12月にマイナス8.4%の逆成長を記録してから14カ月ぶりにプラスに転じた。だがこれは反動効果にともなう錯視に近い。昨年2月の半導体輸出は前年の月別で最低の68億ドルだった。これに対し、昨年3月の半導体輸出は前年の月別で最高の90億ドルだった。


新型肺炎による半導体需要不振が続くならば来月の半導体輸出増加率は再びマイナスに転じる可能性が大きい。ハナ金融投資のキム・ギョンミン研究員は「前方産業需要が現在の水準から大きく増えない以上、反動効果の影響が予想される。3月の半導体輸出に対する期待値を低くすべきだろう」と予想した。

問題は中国だ。現在中国にあるサムスン電子の蘇州・西安、SKハイニックスの無錫・重慶工場は正常稼働中だ。だが新型肺炎が長期化すれば現地で調達した部品素材の供給に影響が出る恐れがある。また、日本の輸出規制に対抗して中国から一部フッ化水素を輸入している韓国国内の半導体工場も影響を受ける可能性がある。

生産への影響よりさらに心配なのは中国の半導体需要減少だ。市場調査会社のIDCによると、中国の主要産業のうち新型肺炎による衝撃が大きい分野はスマートフォン、PC、タブレット、サーバーなどと現れた。いずれも半導体が多く使われる品目だ。また、市場調査会社のカウンターポイントリサーチは1-3月期の中国のスマートフォン市場が前年同期比20%減少するという見通しを出した。昨年の世界の半導体市場不況は需要減少と供給過剰が重なり半導体価格が下落したためだったが、今年はやはり中国発の需要減少が悪影響を及ぼす可能性が大きいという話だ。これは中国依存度が高い韓国経済には致命打だ。産業通商資源部によると昨年韓国の全輸出のうち半導体が占める割合は17.2%だった。また、半導体輸出のうち中国が占める割合は67.3%だった。

これと関連し、ハナ金融研究所は最近の報告書で「中国あるいは韓国の半導体生産への影響は在庫を低くし価格を高く導く要因になり得るが、需要が大きく萎縮する場合はむしろ企業の業績が悪化しかねない」と明らかにした。市場調査会社トレンドフォースは最近の報告書で「1-3月期に発生した新型肺炎がスマートフォンをはじめとする消費者家電のサプライチェーンに影響を与え、メモリー出荷量は変動しないか小幅に減少するだろう」と予想する。イ・スンウ研究員は「需要萎縮の影響で1-3月期のメモリー出荷は予想値に満たないだろう」と分析した。ただ、新型肺炎の余波が短期的悪材料で終われば下半期以降には半導体需要が集中し半導体価格が急上昇するとの観測も用心深く提起されている。



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