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MERSの時のように…韓国で院内感染始まった、看護師5人の集団感染

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

20日、慶尚北道清道郡清道テナム病院を訪れた訪問者が堅く閉じられたドアの隙間から病院関係者と話している。チン・チャンイル記者

新天地大邱(テグ)教会に続き、慶尚北道清道郡(キョンサンブクド・チョンドグン)清道テナム病院が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の大規模感染の温床として浮上した。同院の精神科閉鎖病棟(保護病棟)で2日間で15人の感染が相次いで確認された。このうち5人は看護師だという。2015年のMERS(中東呼吸器症候群)の時のような「院内感染」が発生したのだ。

20日、疾病管理本部中央防疫対策本部は韓国の新型コロナウイルス感染症の陽性判定を受けた104人のうち、15人が清道テナム病院の感染者だと発表した。このうち1人は陽性判定を受ける前の19日、肺炎の症状により死亡した。

テナム病院は清道郡保健所、国立清道老人療養病院、エデン院(老人ホーム)と同じ敷地内にある。事実上、1軒の建物の中に4つの機関が位置していることになる。慶尚北道によると、4つの機関には医療スタッフと職員298人、入院患者302人の600人がいる。陽性判定が出たテナム病院の閉鎖病棟には19日基準で101人が入院していた。また、精神健康医学科専門医2人をはじめとする12人の職員が勤務している。防疫当局は19日から閉鎖病棟の患者・医療スタッフを隔離した状態で全数調査を行っている。これまで113人中15人(13%)に陽性判定が出た。感染が疑われる症状がある人が多数いるといい、更に陽性判定者が増える可能性が高い。


病院は免疫力が低下した患者、保護者、訪問客、医療スタッフが狭く密閉された空間に混在するため感染に特に脆弱だ。院内感染は爆発力が大きい。保健当局の関係者は「今、一時的に閉鎖病棟の患者99人が接触し合わないように措置した状態」と「遅くとも21日までにウイルス検査を完了して陰性の患者は病院から他の場所に移動する予定」と話した。医療スタッフと職員が隔離されているため患者のケアが十分に行われていない状態だ。

新型感染症が発生した場合、最も危険なシナリオが院内感染だ。入院患者は免疫力が大きく落ちているため新型コロナウイルスに対して非常に脆弱にならざるを得ない。2015年のMERS事態の時、平沢(ピョンテク)聖母病院とサムスンソウル病院などで大規模な感染が発生した。感染者(186人)の92.5%(172人)が院内感染で、25人(13.4%)が医療スタッフだった。

鄭銀敬(チョン・ウンギョン)疾病管理本部長は12日の会見で「医療機関の感染が広がることを最も懸念している」と述べた。鄭本部長は「MERS当時は医療感染管理が脆弱で病院の患者間で流行が発生し、入院患者が感染したため重症患者と死者が多く出た」とし「その後医療が強化され、医療健康保険の方針や医療機関自体の備えにより管理が強化されたと考えるが、今回どの程度機能して対応しているか試されている」と述べた。

中国・武漢でも院内感染が大きな問題だった。武漢大学中南病院の医療スタッフが初期の患者138人の臨床的特徴を分析した論文によると、患者の41%(57人)が院内感染だった。17人が入院患者、40人が医療スタッフだ。

清道テナム病院は精神科の閉鎖病棟であるため、より脆弱だ。2003年のSARS(重症呼吸器症候群)のときにカナダの精神科病棟で集団感染があった。ある精神科医は「精神病棟は閉鎖された場所で密接した生活をしている。グループ療法など集団プログラムが多く、食事を1カ所で一緒に取ることもある」と指摘した。慶煕(キョンヒ)大学病院精神健康医学科のぺク・ジョンウ教授は「統合失調症の患者は糖尿病・高血圧などの慢性疾患も併発している場合が多い。また、精神科の患者は症状があってもすぐに発見するのは難しい。一般人より10~15年の寿命が短いが、死因は呼吸器疾患が多い」とし「(テナム病院の状況は)最も心配していたことだ」と語った。



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