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「北イスカンデル」発射当時に故障中だった韓国軍の情報収集装備

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
昨年初め、韓国軍当局が運用する核心の情報収集装備が数カ月間機能していなかったことが16日、確認された。この装備は海上で北朝鮮の信号情報(SIGINT)を収集する。また故障した時点はベトナム・ハノイで開催された2回目の米朝首脳会談が決裂した昨年2月ごろだった。このため当時、対北朝鮮情報網に穴が開いていたのではという指摘が出ている。

複数の政府消息筋によると、軍当局は昨年初め海上情報収集装備の核心部品をカナダに送っていたことが確認された。この装備の主要部分は事実上カナダの製品であり、該当部品を直すにはメーカーのカナダに送らなければならない。

ある政府筋は「核心部品がカナダから戻るまでの3カ月間ほどは装備を稼働できなかった」と話した。現在、この装備は修理され、軍当局が正常に情報収集業務に投入している。軍当局は真相調査をした結果、管理不十分・整備不良が原因と把握した。しかし別の政府筋は「この装備は導入当時から問題が指摘されていて、こうした状況はある程度予想されていた」とし「軍の一部ではカナダの製品の安定性に問題があるのではという見方もある」と伝えた。


実際、2015-17年の秘匿(非公開予算で導入する武器)事業として進める過程で、一部の軍幹部が関連軍事機密を流出させたことが分かった。当時、特定企業に装備導入事業を与えようとしたという疑惑が浮上した。これら幹部は懲戒を受けるラインで終わったという。

この装備が機能しない間、北朝鮮は昨年4月17日に「新型戦術誘導武器」を発射した。この武器の試験発射は翌日、北朝鮮の報道を通じて先に伝えられた。軍当局はその後、武器に関する情報を公開せず「分析中」という立場を繰り返した。

北朝鮮国営メディアは同年7月25日、「北朝鮮版イスカンデル」と呼ばれる短距離ミサイル(KN-23)の発射を伝えながら「新型戦術誘導武器」と表現した。軍情報筋は「軍当局は当時、事前に兆候を把握できず当惑していた」と伝えた。

これに関し軍関係者は「装備の部品が故障して昨年カナダのメーカーに送ったのは事実」としながらも「このために装備を運用できなかったのではなく、対北情報収集に問題はなかった」と釈明した。

韓国国防安保フォーラムのシン・ジョンウ分析官は「過去にも一部の秘匿事業を通じて作戦要求性能(ROC)に達しない武器を購入する事例があった」とし「セキュリティーも重要だが徹底的な監査が必要だ」と述べた。



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