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<Mr.ミリタリー>新型肺炎で苦境に立つ金正恩委員長、「正面突破戦」へ?(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
2つ目は軍事だ。北朝鮮の核・ミサイル増強が現在のところ金正恩委員長に威勢として作用する。しかし結果的には毒となる。北朝鮮は今年末までに核弾頭を最大100個ほど確保する可能性がある。問題は北朝鮮がこのように過度な核弾頭を保有すれば非核化自体が不可能になる。それで来年初めにスタートする米国の新行政府は北核接近法を変更する可能性が高い。トランプ式の非核化交渉よりも対北朝鮮圧力に重点を置くだろう。さらに厳しい状況を迎える北朝鮮がICBM(大陸間弾道ミサイル)発射などで挑発すれば米国は黙っていないはずだ。金委員長にはジレンマだ。内部ではドル枯渇と住民の反発による体制危機、外部からはさらに強い対北朝鮮制裁と軍事対立だ。

ところが北朝鮮にとって最も容易な相手は韓国だ。この数十年間、北朝鮮は厳しい状況に直面すれば対南挑発や威嚇をした。「ゆでた牛の頭も笑う」などと露骨な非難もした。北朝鮮の挑発で南北が衝突した後には交渉があり、和解に向かうサイクルを繰り返した。もう金委員長は強力な核兵器まで保有し、韓国を威嚇するのにさらに有利になった。したがって金委員長が危機脱出手段として今年挑発すれば、これまでのような局地戦では終わらないと予想される。核兵器で大韓民国を焦土化するような恐怖の雰囲気を作ったり、大規模なサイバー攻撃で韓国社会を混乱させる可能性もある。

問題は文在寅政権の態度と軍の対応態勢だ。北朝鮮の挑発にまだ韓国軍の将兵は条件反射的に対応するものと信じる。青瓦台(チョンワデ、大統領府)や軍首脳部の不合理な自制指針さえなければ、一線の軍人は作戦計画に基づいて自動反撃するだろう。鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防部長官も2、3日あれば戦闘機とミサイルで北朝鮮指揮部をまひさせることができると述べた。


しかし核の脅威は次元が異なる。韓国には対応策がない。米国が出てこなければいけない。北朝鮮核抑止に使用可能な米国の核の傘はB61系列核爆弾や低出力核弾頭(W76-2)などの戦術核兵器が核心だ。B61系列の核爆弾は米空軍が運営している。W76-2は昨年末、オハイオ級原子力潜水艦テネシーのトライデントミサイルに初めて搭載した。この2種類の戦術核は北朝鮮指揮部のバンカーを破壊することができる。

B61系列は戦闘機に搭載して直接敵陣に浸透して投下する。グアムや沖縄から戦闘機を発進させて北朝鮮上空に投下するのに3時間以上かかる。敵陣浸透の負担もある。W76-2は潜水艦から発射してマッハ24の速度で飛んでいく。地球のどこからでも30分以内に打撃が可能だ。北朝鮮指導部を一挙に壊滅させることができる。したがって韓米は北核を抑止する戦術核の運営を深く議論すべき時になった。連合作戦計画に反映し、訓練もしなければいけない。今年は韓国戦争勃発70年となる年だ。北朝鮮は韓国戦争当時の金城戦闘のように我々に圧力を加えるだろう。戦争の導火線にもなりかねない。。軍と政府の緻密な対応が必要だ。


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