先月米ラスベガスで開かれた世界最大規模のIT・家電見本市「CES2020」を訪れた世界の観覧客の目はさらに進化した最新テレビ技術へ向けられた。行事でサムスン電子が発表した新技術のひとつは292インチ超大型マイクロ発光ダイオード(LED)スクリーン。これに先立ち同社が世界で初めて商用化した146インチマイクロLEDテレビを凌駕する幅約7.4メートルの画面で画面比と解像度の具現、ベゼルなどに制約がない。商業用でなく家庭用テレビでアピールされるかは未知数だ。しかし普通の家の居室の壁を覆ってあまりある大きさまでマイクロLEDでディスプレーを作れるようになりテレビ1台で「自分だけの映画館」のような空間を作る時代が来たことを見せた。
これに対抗しLGエレクトロニクスは有機EL基盤の新しい巻き取り式テレビ技術を公開した。紙のように丸めて保管し広げることができる65インチスクリーンだ。昨年のCESでテレビ形態として初めて公開した時は下段スタンドから巻き上げるロールアップ形態だったが今回はロールダウン方式だった。画面が上から下に降りてくるよう天井などに設置でき空間活用が自由だ。テレビを見る時に画面を下ろし、消したら巻き上げればまるでテレビがもともと家になかったように保管できる。
◇ラスベガス「CES2020」で発表
次世代テレビ戦線が「画質」を超えて「空間」にまで広がっている。売り上げ基準で世界シェア46.7%(昨年1~9月平均、IHSマーケット集計)で世界のテレビ市場を席巻し、関連技術もやはり先導する韓国企業が作った新風景だ。ディスプレー技術発展で自分だけのインテリアと空間活用を重視する現代の消費者の好みを刺激しているのだ。特に年内に関連製品があふれ出る見通しだ。
サムスン電子関係者は5日、「75・88・93・110インチ家庭用マイクロLEDテレビの下半期発売を目標にしている」と明らかにした。先に実験的に出した146インチ製品は1台当たり4億ウォンを超え市場性が落ちる。価格を引き下げて大きさを多様化し、マイクロLEDテレビそのものの需要基盤を固めるという目標だ。LGエレクトロニクスもロールアップ方式の65インチ巻き取り式有機ELテレビを早ければ上半期、遅くとも下半期中に発売し市場性を本格打診する計画だ。市場の裾野が広がれば今年のCESに現れたロールダウン方式の巻き取り式テレビの商用化にも弾みを付けることができる。
マイクロLEDディスプレーは髪の毛の太さ水準の100マイクロメートル(100万分の1メートル)以下のLED素子を基板に貼って作る。したがって既存の有機ELディスプレーよりも薄い厚さでテレビを作ることができ、画面をモジュール方式で分離・結合することもでき画面の大きさの制約がない。また、別途の光源とカラーフィルター不要でLED素子を直接光源兼画素として使って光と色を表現する。画素自らが発光し明暗比などで卓越した既存の有機ELとも共通した強みを持つが、有機ELとは違い有機化合物素材を使わず、有機ELの慢性的問題と指摘された焼き付き現象が起きない。
巻き取り式有機ELも世界のテレビ市場で大勢として位置を確立した有機ELだけの強みをそのまま持つ上に、保管・管理が容易で、多用途性まで備えマイクロLEDとともに「夢のディスプレー技術」と評価される。巻き取れる特性を生かしテレビを見ない時には画面の一部分だけ上げて超高音質オーディオのように活用したり、就寝する際にたき火のような映像と照明提供を可能にするなど無尽蔵な変身が可能だ。
ただ2つのディスプレーとも製造技術力の強化に劣らず費用削減がカギだ。一般消費者が見ると非現実的な製品価格につながるほど市場性も落ちるほかないからだ。
◇製造難易度高く価格が高いのが難
IHSマーケットは世界マイクロLEDディスプレー市場規模(出荷量)が今年の80万台から2022年には590万台に大きくなるとしながらも、「製造難易度が高く生産単価がまだとても高い」と評価した。昨年基準でマイクロLED1台を作るのに材料費だけで最小4900ドルで、65インチ有機EL1台を作るのに必要な400ドルの10倍を超える水準だった。それでも330万個に達するLEDチップを基板の上にひとつひとつ移す工程難易度があまりにも高く歩留まりが期待より低いことがわかった。
これに対しサムスン電子のようにマイクロLEDテレビ開発を進めているLGエレクトロニクスも市場性にはまだ疑問を示している。LGディスプレーのチョン・ホヨン社長はCESで「家庭用(テレビ)製品ではマイクロLEDが有機ELより強みを持つのは難しいだろう」と予想した。巻き取り式有機ELテレビもこうした問題から自由にはなれない。業界で予想する巻き取り式テレビの発売価格は1億ウォン台だ。
DB金融投資のクォン・ソンリュル研究員は「両方とも前途有望な新技術だが、マイクロLEDテレビは価格が700万ウォン台、大きさが100~150インチの時に既存製品と競争する機会があるだろう。巻き取り式テレビも予想される線よりは低い価格帯でこそ市場競争力ができる」と分析した。
これに対抗しLGエレクトロニクスは有機EL基盤の新しい巻き取り式テレビ技術を公開した。紙のように丸めて保管し広げることができる65インチスクリーンだ。昨年のCESでテレビ形態として初めて公開した時は下段スタンドから巻き上げるロールアップ形態だったが今回はロールダウン方式だった。画面が上から下に降りてくるよう天井などに設置でき空間活用が自由だ。テレビを見る時に画面を下ろし、消したら巻き上げればまるでテレビがもともと家になかったように保管できる。
◇ラスベガス「CES2020」で発表
次世代テレビ戦線が「画質」を超えて「空間」にまで広がっている。売り上げ基準で世界シェア46.7%(昨年1~9月平均、IHSマーケット集計)で世界のテレビ市場を席巻し、関連技術もやはり先導する韓国企業が作った新風景だ。ディスプレー技術発展で自分だけのインテリアと空間活用を重視する現代の消費者の好みを刺激しているのだ。特に年内に関連製品があふれ出る見通しだ。
サムスン電子関係者は5日、「75・88・93・110インチ家庭用マイクロLEDテレビの下半期発売を目標にしている」と明らかにした。先に実験的に出した146インチ製品は1台当たり4億ウォンを超え市場性が落ちる。価格を引き下げて大きさを多様化し、マイクロLEDテレビそのものの需要基盤を固めるという目標だ。LGエレクトロニクスもロールアップ方式の65インチ巻き取り式有機ELテレビを早ければ上半期、遅くとも下半期中に発売し市場性を本格打診する計画だ。市場の裾野が広がれば今年のCESに現れたロールダウン方式の巻き取り式テレビの商用化にも弾みを付けることができる。
マイクロLEDディスプレーは髪の毛の太さ水準の100マイクロメートル(100万分の1メートル)以下のLED素子を基板に貼って作る。したがって既存の有機ELディスプレーよりも薄い厚さでテレビを作ることができ、画面をモジュール方式で分離・結合することもでき画面の大きさの制約がない。また、別途の光源とカラーフィルター不要でLED素子を直接光源兼画素として使って光と色を表現する。画素自らが発光し明暗比などで卓越した既存の有機ELとも共通した強みを持つが、有機ELとは違い有機化合物素材を使わず、有機ELの慢性的問題と指摘された焼き付き現象が起きない。
巻き取り式有機ELも世界のテレビ市場で大勢として位置を確立した有機ELだけの強みをそのまま持つ上に、保管・管理が容易で、多用途性まで備えマイクロLEDとともに「夢のディスプレー技術」と評価される。巻き取れる特性を生かしテレビを見ない時には画面の一部分だけ上げて超高音質オーディオのように活用したり、就寝する際にたき火のような映像と照明提供を可能にするなど無尽蔵な変身が可能だ。
ただ2つのディスプレーとも製造技術力の強化に劣らず費用削減がカギだ。一般消費者が見ると非現実的な製品価格につながるほど市場性も落ちるほかないからだ。
◇製造難易度高く価格が高いのが難
IHSマーケットは世界マイクロLEDディスプレー市場規模(出荷量)が今年の80万台から2022年には590万台に大きくなるとしながらも、「製造難易度が高く生産単価がまだとても高い」と評価した。昨年基準でマイクロLED1台を作るのに材料費だけで最小4900ドルで、65インチ有機EL1台を作るのに必要な400ドルの10倍を超える水準だった。それでも330万個に達するLEDチップを基板の上にひとつひとつ移す工程難易度があまりにも高く歩留まりが期待より低いことがわかった。
これに対しサムスン電子のようにマイクロLEDテレビ開発を進めているLGエレクトロニクスも市場性にはまだ疑問を示している。LGディスプレーのチョン・ホヨン社長はCESで「家庭用(テレビ)製品ではマイクロLEDが有機ELより強みを持つのは難しいだろう」と予想した。巻き取り式有機ELテレビもこうした問題から自由にはなれない。業界で予想する巻き取り式テレビの発売価格は1億ウォン台だ。
DB金融投資のクォン・ソンリュル研究員は「両方とも前途有望な新技術だが、マイクロLEDテレビは価格が700万ウォン台、大きさが100~150インチの時に既存製品と競争する機会があるだろう。巻き取り式テレビも予想される線よりは低い価格帯でこそ市場競争力ができる」と分析した。
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