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【中央時評】文在寅改革の本質と方向(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
3つ目に均衡発展だ。新都市のソウル集中、ソウルのアパート価格暴騰、序列化教育を含め、ソウル・首都圏と地方、江南(カンナム)と非江南(カンナム)の経済力集中と機会の格差はさらに広がっている。地方消滅は非常に急だ。やはり強者の勝利だ。

4つ目、資産と不動産の公平は完全反対だ。住居価格と地価の暴騰で金持ちと貧者の資産と富の格差は政府補助と福祉支援を通した所得分配効果を圧倒する。所得格差の緩和がついていけないほどの資産格差の拡大だ。前者は必須だが、結局強者の勝利だ。

5つ目は政府の構成だ。不比例性がはるかに大きな大統領選挙得票比率と権力独占の不均衡は全く改革しないまま、不比例性も権力独占もはるかに低い議会選挙改革には没頭する。強い部分の強化だ。


6つ目、権力機関だ。権力集中の頂点である青瓦台(チョンワデ、大統領府)の改革と分散には手を付けようとさえしないまま、下部機関(検察)の改革と分散は強行する。そのような場合、青瓦台はより一層強化され、民主共和の根本原理である牽制(けんせい)と均衡、および法治は悪化するだろう。やはり強者の強化だ。

改革は形態そのものに手を入れるということだ。部品一つを取りかえるわけにはいかない。上層財閥体制と労働体制を廃止しないで、どのように韓国経済の平等な成長が可能なのか。不動産の暴騰を放置しても公正と公平が可能なのか。権力構造の不比例性はそのまま置いた世界で初めての奇形的議会選挙制が葛藤緩和に寄与するのだろうか。非核化なしで南北平和共存が可能なのか。青瓦台と大統領の権力独任を打破しないで下部機関改革だけでどのように民主的権力分散と牽制が可能なのか。

周知の通り「絶対権力は絶対的に堕落する」。この言葉はこれまで「絶対権力は絶対的に腐敗する」と間違って解釈されてきた。間違った理解だ。元来の意味は腐敗でなく堕落だ。「堕落」は本来の善から悪に変質するという意味だ。すなわち善を追求するために権力を独任・独占すれば政治の本質上、必ず悪に堕落する。そのとおりだ。限りない善を追求した絶対権力はすべて悪に堕落した。

改革は分散と自律をいう。すなわち独占・独食・独任の打破が改革だ。政治・経済・教育・社会・均衡発展・安保・平和領域で中心問題と正面勝負せよ。頂点の核心問題を廃止して分散せよ。

周囲ばかりを叩くな。民主共和国は一言で牽制と均衡の国をいう。絶対権力は絶対に堕落する。

「直ちに全体を見よ」。文在寅改革の第一課題だ。

パク・ミョンニム/延世(ヨンセ)大教授・金大中(キム・デジュン)図書館長


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