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【中央時評】文在寅改革の本質と方向(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
今日、我々の時代はどこへ向かっているのか。我々は今、自由と平等、安定と福祉、安全と平和に向かって進んでいるのか。でなければ混乱と不平等、憎しみと復しゅう、不安と危機に向かって進んでいるのか。2つに割れたこの国は解決方法も2つなので、誰かにとっては前者であり、誰かにとっては後者となる。

国の命運を分ける究極は、結局指導者と政府が全体の観点と個人の観点の双方を併せ持っているかどうかにかかっている。全体の観点は上から国と国民の状況を俯瞰してうまく渡っていく鋭い洞察力と局量を示す。個人の観点は下からひとりひとりの具体的な要求と向き合うことができる敏感性と反応力を指す。前者は政治的理性または分別智、後者は政治的感性または、個別智と呼ばれる。もちろん前者は責任と共和、後者は信念と民主の価値と呼ばれたりもする。

2つは必ず一緒にならなければならないが、人間は普通は後者のほうに敏感だ。そして感情や特定事態を契機に指導者を選択する時、国は理性よりは感性、全体よりは部分、共和よりは民主、妥協よりは信念、核心よりは枝葉末端に目が行ってさまようことになる。もちろん反対が正解だ。近代最高の哲学者は「すぐに全体を見よ!」と繰り返し強調する。そうしてこそ理性が案内する具体が見えるためだ。


権力主体と追求価値に照らし、この時代を文在寅(ムン・ジェイン)政府または、86世代政府という時、全体と部分に対する方式が映し出す社会の姿は、今や中立的客観的点検を受けなければならない時だ。多くの部分的な改革を試みているにもかかわらず、国全体から中心問題と周辺問題、強者と弱者、強い部分と弱い部分のバランスはより一層崩れながら、前者は解決の兆しがないためだ。

1つ目は安全と平和問題だ。非核平和には進展がないが、南北関係改善の努力は集中的だった。そこには食糧・鉄道・観光。援助の連結と支援提案も含まれる。もちろん、核武装の主体は侮辱的な言葉とともに韓国政府の関係改善および支援の手を拒否し続け、対話相手と認めることすらしていない。

2つ目は経済問題だ。韓国経済を過大代表する極少数強者である上層財閥と組織労働に対する改革の進展はない。強者の勝利だ。このため民生経済領域である中小企業と財閥の格差、自営業者の廃業比率、正規職-非正規職差別は改善されないでいる。銀産分離および放送-通信融合の場合、経済力の集中解消および公平と公共性の原則は完全に逆だ。企業と労働、正規職と非正規職を妥協に導くことができる、経済構造・賃金体系・生産性組織労働の複合的改革の契機である週52時間労働も構造改革に関する限り、時機を逸している。


【中央時評】文在寅改革の本質と方向(2)

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