24日、中国成都で韓日首脳会談が行われた、両国関係が回復に向かう流れが表れている。しかし慎重な接近が必要という指摘も多い。日本政府の核心シンクタンクと呼ばれる笹川財団に所属する小原凡司上席研究員は「日韓両国のメディアに日本政府の本心が伝わっていないようだ」と述べた。安倍首相が日韓関係の復元に慎重に接近しているという診断からだ。
小原氏は陸上自衛隊出身で駐中国防衛駐在官も務めた。2013年から笹川財団で安全保障政策と対外関係を研究している。小原氏は財団の研究所について「日本政府と意見を交換し、政策提言をする。安倍政権の対外政策に相当な影響を与える」と説明した。17日にソウルで会った小原氏を通じて安倍政権の▼韓日関係に対する認識▼北朝鮮非核化戦略▼日米同盟に対する評価▼韓日軍事力の比較--などについて尋ねた。
--今回の首脳会談をきっかけに韓日関係の復元が始まったと見ることができるのか。
「大きな異変がなければ、短期間に解決するのは難しいと見ている。安倍首相が満足するレベルに達しなければ交渉の妥結は難しい。先月の両国の合意は歓迎できる。しかし当時の両国の発表内容は暫定的な措置だという点を考える必要がある。日韓関係の改善を楽観するのはまだ早い。まだ対話を始めたばかりだ。期待が大きければ後に失望も大きい」
--韓日関係の改善は難しいのか。
「実際、日韓の外相が欧州で会えばお互い助け合う。共通の価値観があるからだ。韓国と日本は自由・人権・民主主義などの価値観を共有する。現在の状況では関係復元を楽観的に期待することができない。しかしロシア哨戒機が7月に韓国と日本の防空識別圏(ADIZ)を侵犯した時、両国はよく協力した。政治的な葛藤はあるが、両国関係の改善に希望を抱かせた」
--日本の立場で韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)は必要なのか。
「日本と韓国は同盟関係でない。脅威に対する認識も違いも大きい。したがって近い未来に同盟になる可能性も低いと考えられる。しかしGSOMIAは確かに必要だ。韓国と日本は相互補完的な情報収集と共有が重要だ」
--両国の間には日本哨戒機レーダー照射問題もあった。
「海上哨戒機の飛行に対する日韓両国の認識はそれぞれ異なる。論争があった当時、韓国海軍が危険だと感じる可能性は『ゼロ』ではないと考える。両国の信頼を回復する機会を持つには、お互いデータを比較して明確に究明する必要がある」
--米朝間の交渉が失敗すれば、北朝鮮は挑発するだろうか。
「北朝鮮は米朝非核化交渉で成果を得られなくても来年に入って高強度の軍事挑発をする可能性は低いと考えられる。北朝鮮は対話基調を継続すると見ている。米国との直接対話が難しければ、日本を通じて米朝対話に進む案もある。日本は北朝鮮の対話接近を拒否する理由はない。日本の立場では拉致被害者問題を議論するには北朝鮮に会わなければいけない。また、非核化の過程で排除される状況も避けなければいけないからだ」
--北朝鮮非核化交渉をどう予想しているのか。
「北朝鮮の『非核化の可能性』を10%程度と見ている。ただ、米朝『交渉妥結』は60%水準と見る。結局は『部分的非核化』水準で合意するのではないかと思う。もちろん日本は完全な非核化でなければ満足できない。しかし日本の立場ではこのような合意を阻止する方法も現実的にない」
--日本は日米同盟をどう活用するのか。
「安倍首相は『積極的平和主義』という立場だ。日米同盟を地域および国際社会の平和と安定のために貢献できる『公共財』と考える。したがって日米同盟を積極的に活用する計画だ。日本はサイバーなど新しい領域でも平時から米国と協力する態勢を作ろうとしている」
--米国は在日米軍駐留費の大幅引き上げを要求するはずだが。
「日本は米韓防衛費交渉に注目している。米国は日本にも大幅な増額を要求するだろう。しかし在日米軍は日本防衛のために駐留するのではない。米軍のアジア地域展開基地としての役割をする。日本はさまざまな分野で米国と協力し、貢献している。駐留費支出ではなくとも寄与する部分がある」
--韓国軍と日本の自衛隊の能力を比較してほしい。
「韓国軍が持つ長所は北朝鮮の奇襲侵攻に対応した強力な陸軍だと考える。装備レベルも良く、普段の訓練もよくできている。ただ、陸・海・空軍の統合性が不足した部分は短所と見ることができる。自衛隊は機動性が優れた点が長所だ。少ない兵力で広い国土を防御するには速かに移動する能力が必要だからだ。しかし弾道ミサイルを持つ韓国軍と違い、ミサイル戦力がないなど火力が弱い点は短所だ」
--笹川財団は日本国内の極右団体として知られている。
「韓国では右翼団体として知られているが、日本ではむしろ『左翼』ではないのかという批判を受ける。韓国だけでなくベトナムやミャンマーなど日本と関係改善が必要な国とさまざまな交流事業をしている。日本政府が予算を支援しないため政治的な影響を受けず独立的な研究もする」
小原氏は陸上自衛隊出身で駐中国防衛駐在官も務めた。2013年から笹川財団で安全保障政策と対外関係を研究している。小原氏は財団の研究所について「日本政府と意見を交換し、政策提言をする。安倍政権の対外政策に相当な影響を与える」と説明した。17日にソウルで会った小原氏を通じて安倍政権の▼韓日関係に対する認識▼北朝鮮非核化戦略▼日米同盟に対する評価▼韓日軍事力の比較--などについて尋ねた。
--今回の首脳会談をきっかけに韓日関係の復元が始まったと見ることができるのか。
「大きな異変がなければ、短期間に解決するのは難しいと見ている。安倍首相が満足するレベルに達しなければ交渉の妥結は難しい。先月の両国の合意は歓迎できる。しかし当時の両国の発表内容は暫定的な措置だという点を考える必要がある。日韓関係の改善を楽観するのはまだ早い。まだ対話を始めたばかりだ。期待が大きければ後に失望も大きい」
--韓日関係の改善は難しいのか。
「実際、日韓の外相が欧州で会えばお互い助け合う。共通の価値観があるからだ。韓国と日本は自由・人権・民主主義などの価値観を共有する。現在の状況では関係復元を楽観的に期待することができない。しかしロシア哨戒機が7月に韓国と日本の防空識別圏(ADIZ)を侵犯した時、両国はよく協力した。政治的な葛藤はあるが、両国関係の改善に希望を抱かせた」
--日本の立場で韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)は必要なのか。
「日本と韓国は同盟関係でない。脅威に対する認識も違いも大きい。したがって近い未来に同盟になる可能性も低いと考えられる。しかしGSOMIAは確かに必要だ。韓国と日本は相互補完的な情報収集と共有が重要だ」
--両国の間には日本哨戒機レーダー照射問題もあった。
「海上哨戒機の飛行に対する日韓両国の認識はそれぞれ異なる。論争があった当時、韓国海軍が危険だと感じる可能性は『ゼロ』ではないと考える。両国の信頼を回復する機会を持つには、お互いデータを比較して明確に究明する必要がある」
--米朝間の交渉が失敗すれば、北朝鮮は挑発するだろうか。
「北朝鮮は米朝非核化交渉で成果を得られなくても来年に入って高強度の軍事挑発をする可能性は低いと考えられる。北朝鮮は対話基調を継続すると見ている。米国との直接対話が難しければ、日本を通じて米朝対話に進む案もある。日本は北朝鮮の対話接近を拒否する理由はない。日本の立場では拉致被害者問題を議論するには北朝鮮に会わなければいけない。また、非核化の過程で排除される状況も避けなければいけないからだ」
--北朝鮮非核化交渉をどう予想しているのか。
「北朝鮮の『非核化の可能性』を10%程度と見ている。ただ、米朝『交渉妥結』は60%水準と見る。結局は『部分的非核化』水準で合意するのではないかと思う。もちろん日本は完全な非核化でなければ満足できない。しかし日本の立場ではこのような合意を阻止する方法も現実的にない」
--日本は日米同盟をどう活用するのか。
「安倍首相は『積極的平和主義』という立場だ。日米同盟を地域および国際社会の平和と安定のために貢献できる『公共財』と考える。したがって日米同盟を積極的に活用する計画だ。日本はサイバーなど新しい領域でも平時から米国と協力する態勢を作ろうとしている」
--米国は在日米軍駐留費の大幅引き上げを要求するはずだが。
「日本は米韓防衛費交渉に注目している。米国は日本にも大幅な増額を要求するだろう。しかし在日米軍は日本防衛のために駐留するのではない。米軍のアジア地域展開基地としての役割をする。日本はさまざまな分野で米国と協力し、貢献している。駐留費支出ではなくとも寄与する部分がある」
--韓国軍と日本の自衛隊の能力を比較してほしい。
「韓国軍が持つ長所は北朝鮮の奇襲侵攻に対応した強力な陸軍だと考える。装備レベルも良く、普段の訓練もよくできている。ただ、陸・海・空軍の統合性が不足した部分は短所と見ることができる。自衛隊は機動性が優れた点が長所だ。少ない兵力で広い国土を防御するには速かに移動する能力が必要だからだ。しかし弾道ミサイルを持つ韓国軍と違い、ミサイル戦力がないなど火力が弱い点は短所だ」
--笹川財団は日本国内の極右団体として知られている。
「韓国では右翼団体として知られているが、日本ではむしろ『左翼』ではないのかという批判を受ける。韓国だけでなくベトナムやミャンマーなど日本と関係改善が必要な国とさまざまな交流事業をしている。日本政府が予算を支援しないため政治的な影響を受けず独立的な研究もする」
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