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【コラム】下山の道に入った文大統領、コペルニクス的転換が切実だ(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

文在寅大統領

今年ももうあと残すところ10日ほどとなった。一年を過ごしながら国民は深い悔恨に陥り憂うつになっている。何よりも今年一年間、韓国国民は互いに反目し合い、互いに指の突きつけ合いながら分裂した。

しかし、国民全員の心を一つに集めることができるようなものを見つけられなかった。ささくれた心をなだめるほど胸に迫る出来事もあまりなかった。しかし、いま大多数の国民を極度に憂鬱にさせているのは現在の苦痛よりも襲撃してくる未来に対する恐れだ。私たちが生きている社会が収縮社会で、縮小不均衡経済という事実に気づき、迫りくる未来を心配して集団うつ病にかかっているようだ。国政の品格が地に落ちて社会の度量の広さと道徳性が大きく揺れる中で、人々の胸中は得体のしれない怒りで満たされていっている。

文在寅(ムン・ジェイン)政府が偏りと疾走の中で強く推し進めてきた進歩政策は、悪循環の輪の中にはまり込んで国政各分野にわたって深刻な警告音が大きくなり始めている。民生経済は言葉も出ないほど疲弊していき、若者たちは未来に対する希望を失ってさまよっているのに、外交・安保状況は再び危険が最高潮に達している。


このような現実は深刻な未来を予告している。各方面の状況を総合すると、新年は大韓民国と文在寅政府が避けて通れない魔の渓谷になりそうだ。全員が国家の未来に対してもう少し冷静な姿勢で臨まなければならない時だ。過去2年半の間、私たちは未来に目を向けることができず、過去に執着した。当時、突然やってきた執権機会の前に、文在寅政府は未来に対する大きな絵を描くことができなかった。また、ろうそく広場の狂風に巻き込まれ、一部の進歩学者と市民社会が陣営論理で急造した公約集を経典とみなしながら、何であろうとろうそくで焼き尽くそうとした。この過程で過去60年余りの艱難と奮闘の中で私たち皆がともに築き上げてきた蓄積と軌跡と信頼資産は、相当部分消失したり毀損(きそん)されたりした。

何よりもろうそく万能主義の中で、執権勢力は国政を甘く見すぎた。執権初期、文在寅政府は国政主導権を強力に掌握した。野党は支離滅裂になり、反対勢力は息を殺した。ろうそくが正義・公正の代名詞として掲げられ、急進進歩政策が猛威を振るった。この間に急進運動圏勢力と進歩市民社会がパワーエリートの座に潜り込み、彼らは青瓦台(チョンワデ、大統領府)などの主要な職に布陣して陣営の番人役を果たした。

彼らを牽制(けんせい)するべき国会とジャーナリズムはろうそくの狂風の前に萎縮して、一部の名望家は波状的な蜂の群れ攻撃を受けて大きく萎縮した。さらに知識世界が価値追求の代わりに生存志向で延命するかと思えば、官僚社会は現実適応力を強くして屈従するが追従はしない特異な姿に進化する姿が私たちをひどく悲しませる。一部のシンクタンクの叫びと嘆き、賢人の金科玉条は馬耳東風とばかりに消えてしまうこともあった。

その結果、見識と知恵もなく一方的式で積弊清算が行われながら国家生態系全般にわたって沈下現象が表出した。生態系内部の躍動性と回復力も大きく低下している。特に脱原発政策はエネルギー生態系を沈下させ、不動産政策は市場に翻弄され続け、所得主導成長政策は零細商人と自営業生態系を破壊した。進歩教育監たちが主導する教育政策は根本を失って道をさ迷い、教育生態系を回復不可能な状態に追い込んでいる。この過程を見守った多くの国民は、この国が社会主義国家に進むのではないかと考えて心配している。


【コラム】下山の道に入った文大統領、コペルニクス的転換が切実だ(2)

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