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「嫌韓ビジネス」が触発した『反日種族主義』症候群(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

先月21日、東京千代田区の日本記者クラブで李栄薫・元ソウル大教授(中央)が『反日種族主義』日本語版の出版を記念して記者会見を開いている。ユン・ソルヨン特派員

日本出版界では『反日種族主義』ブームでについて「韓日関係が良かったなら絶対に売れなかった本」という分析がある。韓日葛藤が持続して、その原因を知りたいと思う読者がこの本を購入した。出版社担当者は「韓国人が一体なぜそんなに日本を嫌うのか気になっていたが、その疑問が解消されたという反応が多い」と話す。

韓国特派員の経験がある東京新聞の五味洋治編集委員は「日本では著者を嫌韓とはみなしていないので拒否感が少なく、韓国人が韓国人に関して書いた本なので一般の人々が軽い気持ちで読んだようだ。読者がすべて極右層ではない」と分析した。出版社によると、『反日種族主義』の読者は半分以上が50代以上の男性で、残りは30~40代の男性と女性全体がそれぞれ25%ずつ占める。

保守系のある報道機関幹部は「以前は一つのイシューで韓日関係が悪化したが、今はさまざまなイシューが総合的に組み合わさっている。日本社会全般に韓国に対する疲労感が広がっているのは事実」と説明した。以前も同じような本が数えきれない程出たが、非正常的な韓日関係とタイミングがうまく合致した。


この本に対する反応は日本でも交錯している。アマゾンジャパンの読者レビューには80%以上がこの本に星5つの満点をつけている。「歴史戦の武器となるデータ」「李栄薫の真実に従う姿勢に感動する」というレビューも投稿された。

しかし同時に懸念も存在する。五味氏は「論理がはっきりしているので面白さはあるが、自己主張に合う事実だけを持ってきて書いたという批判を避けられない」と話した。また他の報道機関幹部は「本の内容がすべて間違っているとは思わないが、一部の証言だけをもって『日本の植民支配は非常に良かった』というような論理の飛躍がある」としながら「韓国をよく知らない人がこの本を読んだら、韓国をどのように理解するか心配だ」と話した。

ある日本人読者は「韓国に対する理解を広げるのではなく、韓日間の接点がさらになくなってしまうのではないか懸念される。(歴史に関連して)韓国人が無理な要求をすると考える人が多くなるだろう」とした。

実際に極右層の歪曲(わいきょく)された主張を強化するためにこの本が利用されている。この本はインターネット放送人DHCテレビで「韓国にもこのように良心的な学者がいる。応援しなければ」と紹介された。共同著者である落星台(ナクソンデ)経済研究所の李宇衍(イ・ウヨン)研究員は、自民党内でも極右に挙げられる新藤義孝議員とフジテレビの衛星放送に共演して「慰安婦は性奴隷ではなかった。少女像はそれ自体が歴史歪曲」と主張した。


「嫌韓ビジネス」が触発した『反日種族主義』症候群(1)

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