文在寅（ムン・ジェイン）大統領と東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ）各国首脳が参加する中で２５日に釜山（プサン）で韓国・ＡＳＥＡＮ特別首脳会議が開幕した。

２００９年６月の済州（チェジュ）、２０１４年１２月の釜山に続き韓国で３番目に開かれる韓国・ＡＳＥＡＮ特別首脳会議だ。今年は韓国とＡＳＥＡＮの対話関係樹立３０周年になる年で、新南方政策の核心国であるＡＳＥＡＮとの協力関係を拡大し周辺４大国水準に引き上げるというのが文大統領の構想だ。

今回の会議のため訪韓したＡＳＥＡＮ首脳らとの連鎖会談を続けている文大統領はこの日もタイのプラユット首相、インドネシアのジョコ大統領、フィリピンのドゥテルテ大統領と順に２国間会談を行った。ジョコ大統領は文大統領に「尊敬する兄さん」と話し、ドゥテルテ大統領は「１９５０年代にわれわれは自由のためにともに闘争した兄弟国」と言及したりもした。この日の会談で韓国はインドネシアとは包括的経済連携協定（ＣＥＰＡ）最終妥結を宣言した。フィリピンとは来年中に自由貿易協定（ＦＴＡ）を最終妥結できるよう努力することにした。前日釜山に到着した文大統領はこの日午前に最初の日程として釜山ＢＥＸＣＯで開かれた「ＣＥＯサミット」に参加した。韓国とＡＳＥＡＮを代表する企業関係者５００人が共にした行事だ。韓国財界からはサミットで歓迎あいさつをした朴容晩（パク・ヨンマン）大韓商工会議所会長をはじめと５大グループの専門経営者が含まれた。


文大統領は基調演説で「ＡＳＥＡＮと韓国経済は急速に近づいている。ＡＳＥＡＮは韓国の２番目の貿易相手であり３番目の投資対象、韓国はＡＳＥＡＮにとって５番目に大きい貿易パートナー。ＡＳＥＡＮは人口６億５０００万人の巨大市場で豊富な天然資源を持っており毎年５％の高い成長を達成している」という点を強調した。文大統領の演説後、「投資の鬼才」と呼ばれるロジャーズホールディングスのジム・ロジャーズ会長が主題発表に出た。

文大統領はＣＥＯサミット後すぐにやはりＢＥＸＣＯで開かれた「文化革新フォーラム」に席を移して歓迎あいさつをした。文大統領は「ＡＳＥＡＮと韓国が会えばＡＳＥＡＮの文化は世界文化になれる。私はきょう、『Ｋカルチャー』から『ＡＳＥＡＮカルチャー』として世界に向けともに進んで行こうと提案する」と明らかにした。フォーラムでは「ユーチューブ時代のビートルズ」と呼ばれる防弾少年団（ＢＴＳ）のプロデューサーであるビッグヒットエンターテインメントのパン・シヒョク代表がＫ－ＰＯＰなどのコンテンツの力を主題に講演した。

文大統領はこの日午後には韓国・ＡＳＥＡＮ歓迎夕食会を主宰し、ＡＳＥＡＮ首脳らとの親交を深めた。夕食会には文大統領夫妻とＡＳＥＡＮ９カ国首脳夫妻のほか、各国代表団、韓国側政府関係者と財界関係者ら３００人ほどが参加した。李在鎔（イ・ジェヨン）サムスン電子副会長、鄭義宣（チョン・ウィソン）現代自動車首席副会長、崔泰源（チェ・テウォン）ＳＫ会長ら財閥トップもこの日の夕食会に総出動した。文大統領は２６日に韓国・ＡＳＥＡＮ特別首脳会議に参加して共同メディア発表をした後、２７日に開かれる第１回韓国・メコン首脳会議までこなして青瓦台に戻る予定だ。

一方、産業通商資源部の成允模（ソン・ユンモ）長官はこの日のＣＥＯサミット後に行った会見で、輸出規制問題解決に向けた日本との後続協議について「実務接触を通じ対話の具体的な時期・場所・議題など（調整が）近く行われるよう最善を尽くしたい」と明らかにした。