韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の条件付き猶予と輸出管理当局間対話の開始で解消に向かう雰囲気だった韓日間の葛藤にまた火がつく状況だ。青瓦台(チョンワデ、大統領府)が前面に出てきた。
24日に会見を自ら要望した青瓦台の鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長が指摘した問題点は3つに要約される。日本が▼22日午後6時に同時発表することにしたが、事前にメディアに内容を流し、公式発表は7-8分遅らせた▼世界貿易機関(WTO)提訴中断で協議が始まったと伝えた▼3品目に対し個別審査を通じて許可する方針に変化はないと説明した--という点だ。
◆日本の発表形式・内容、事前約束違反の余地
鄭室長はこれを「内容を歪曲、または膨らませた」と批判し、「外交経路を通じて強く抗議し、日本側は発表について謝罪し、韓日間の合意内容に変化はないと再確認した」と述べた。
鄭室長の言葉通り日本が同時発表をしなかったのは事実だ。発表の内容と関しても青瓦台関係者は22日、日本が▼懸案解決に寄与できるよう局長級対話を通じて両国輸出管理をお互い確認することにした▼(個別許可審査中の)3品目に対し健全な輸出実績の測定および韓国の適正な輸出管理運用のために見直しが可能だ--と発表すると述べた。ところが日本はこの2つのほか、WTO提訴中断と個別審査許可方針の維持など了解していない内容を追加して発表したということだ。
◆日本、「懸案の解決に寄与するように」を抜いて発表
日本が発表に入れることにした要素に関する韓国との事前約束を破ったのは事実だ。日本の発表からは輸出当局間の対話を「懸案の解決に寄与できるように」するという表現も抜けた。韓国政府がこれを「ホワイト国(安保友好国措置)を復元する方向で対話するという方向性」(22日、外交部当局者)と解釈したにもかかわらずだ。日本の底意が疑われる部分だ。これに関連し韓国外交部は22日夜、在韓日本大使館の政務公使を招致して抗議したという。
ところが青瓦台の対応は事実確認を越えてさらに攻勢的だった。日本メディアが当局者を引用して「パーフェクトゲーム」などと報道したことに対し、鄭室長は「牽強付会であり、文在寅大統領の外交が判定勝ちした」と述べた。事実関係でなく評価に対する反論だった。しかし日本側も「文在寅政権の判定勝ち」という鄭室長の主張に同意しないのは同じだ。
◆報道を見て「安倍首相に良心はあるのか」 異例の批判
また青瓦台関係者は安倍晋三首相が「一切譲歩していない」と話したという日本メディアの報道に対し、「事実ならば極めて遺憾だ。日本政府の指導者として果たして良心を持って言える言葉なのか問わざるを得ない」と述べた。公開発言ではなく報道された言葉を根拠に青瓦台関係者が相手国指導者の良心に言及したのは異例だ。外交的に前例を探すのが難しい対応だった。
一方、鄭室長は「日本に『you try me』、『ずっとそのようにすれば私がどんな行動をとるか分からない』という警告性の発言をしたい」と述べた。外交専門家の間では韓国の外交安保ラインの責任者が友好国に公開的にする性格の発言ではないとの指摘が出ている。トランプ米大統領が2017年11月の訪韓当時、国会での演説で「Do not try us(我々を試そうとしてはいけない)」と警告したが、その対象は北朝鮮だった。
◆「謝罪した」「謝罪しなかった」 本質とは無関係の真実ゲーム
このため本質とは関係がない真実ゲームの様相も続いている。鄭室長は日本が謝罪したと述べたが、読売新聞は24日夜、日本外務省の幹部を引用してこれを否定した。日本経済産業省は24日、公式ツイッターで「22日に発表した方針の骨子は韓国政府と事前に調整したこと」と明らかにした。
すると青瓦台の尹道漢(ユン・ドハン)国民疎通首席秘書官は25日午前の書面ブリーフィングで「日本側は謝罪した。鄭室長の発言に対して日本政府の誰も我々に『事実ではない、謝罪したことはない』と抗議していない」とまたも反論した。これに対し午前の記者会見で菅義偉官房長官は「政府として韓国に謝罪したことはない」と明らかにした。この渦中に日本が輸出規制撤回に1カ月ほど時間がかかると述べたという韓国メディアの報道までが出てきた。
◆「感情的な対応、懸案の解決に役に立たない」
外交関係者の間では、苦労して関係改善と懸案解決の機会を用意しながらも、両国ともに依然として国内政治に足を引っ張られているという懸念が出ている。国内の世論を意識して攻勢に出るような対応をするのは、両国間の懸案の解決方法を探すのに役に立たないということだ。ある元外交官は「日本の国内政治用のメディア利用は新しい現象ではなくて、いちいち対応すればかえって相手の戦術に巻き込まれたりする。重要なのは実際の交渉で成果を出すことであり、ある程度のラインで終えたり無視することも必要だ」と話した。
24日に会見を自ら要望した青瓦台の鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長が指摘した問題点は3つに要約される。日本が▼22日午後6時に同時発表することにしたが、事前にメディアに内容を流し、公式発表は7-8分遅らせた▼世界貿易機関(WTO)提訴中断で協議が始まったと伝えた▼3品目に対し個別審査を通じて許可する方針に変化はないと説明した--という点だ。
◆日本の発表形式・内容、事前約束違反の余地
鄭室長はこれを「内容を歪曲、または膨らませた」と批判し、「外交経路を通じて強く抗議し、日本側は発表について謝罪し、韓日間の合意内容に変化はないと再確認した」と述べた。
鄭室長の言葉通り日本が同時発表をしなかったのは事実だ。発表の内容と関しても青瓦台関係者は22日、日本が▼懸案解決に寄与できるよう局長級対話を通じて両国輸出管理をお互い確認することにした▼(個別許可審査中の)3品目に対し健全な輸出実績の測定および韓国の適正な輸出管理運用のために見直しが可能だ--と発表すると述べた。ところが日本はこの2つのほか、WTO提訴中断と個別審査許可方針の維持など了解していない内容を追加して発表したということだ。
◆日本、「懸案の解決に寄与するように」を抜いて発表
日本が発表に入れることにした要素に関する韓国との事前約束を破ったのは事実だ。日本の発表からは輸出当局間の対話を「懸案の解決に寄与できるように」するという表現も抜けた。韓国政府がこれを「ホワイト国(安保友好国措置)を復元する方向で対話するという方向性」(22日、外交部当局者)と解釈したにもかかわらずだ。日本の底意が疑われる部分だ。これに関連し韓国外交部は22日夜、在韓日本大使館の政務公使を招致して抗議したという。
ところが青瓦台の対応は事実確認を越えてさらに攻勢的だった。日本メディアが当局者を引用して「パーフェクトゲーム」などと報道したことに対し、鄭室長は「牽強付会であり、文在寅大統領の外交が判定勝ちした」と述べた。事実関係でなく評価に対する反論だった。しかし日本側も「文在寅政権の判定勝ち」という鄭室長の主張に同意しないのは同じだ。
◆報道を見て「安倍首相に良心はあるのか」 異例の批判
また青瓦台関係者は安倍晋三首相が「一切譲歩していない」と話したという日本メディアの報道に対し、「事実ならば極めて遺憾だ。日本政府の指導者として果たして良心を持って言える言葉なのか問わざるを得ない」と述べた。公開発言ではなく報道された言葉を根拠に青瓦台関係者が相手国指導者の良心に言及したのは異例だ。外交的に前例を探すのが難しい対応だった。
一方、鄭室長は「日本に『you try me』、『ずっとそのようにすれば私がどんな行動をとるか分からない』という警告性の発言をしたい」と述べた。外交専門家の間では韓国の外交安保ラインの責任者が友好国に公開的にする性格の発言ではないとの指摘が出ている。トランプ米大統領が2017年11月の訪韓当時、国会での演説で「Do not try us(我々を試そうとしてはいけない)」と警告したが、その対象は北朝鮮だった。
◆「謝罪した」「謝罪しなかった」 本質とは無関係の真実ゲーム
このため本質とは関係がない真実ゲームの様相も続いている。鄭室長は日本が謝罪したと述べたが、読売新聞は24日夜、日本外務省の幹部を引用してこれを否定した。日本経済産業省は24日、公式ツイッターで「22日に発表した方針の骨子は韓国政府と事前に調整したこと」と明らかにした。
すると青瓦台の尹道漢(ユン・ドハン)国民疎通首席秘書官は25日午前の書面ブリーフィングで「日本側は謝罪した。鄭室長の発言に対して日本政府の誰も我々に『事実ではない、謝罪したことはない』と抗議していない」とまたも反論した。これに対し午前の記者会見で菅義偉官房長官は「政府として韓国に謝罪したことはない」と明らかにした。この渦中に日本が輸出規制撤回に1カ月ほど時間がかかると述べたという韓国メディアの報道までが出てきた。
◆「感情的な対応、懸案の解決に役に立たない」
外交関係者の間では、苦労して関係改善と懸案解決の機会を用意しながらも、両国ともに依然として国内政治に足を引っ張られているという懸念が出ている。国内の世論を意識して攻勢に出るような対応をするのは、両国間の懸案の解決方法を探すのに役に立たないということだ。ある元外交官は「日本の国内政治用のメディア利用は新しい現象ではなくて、いちいち対応すればかえって相手の戦術に巻き込まれたりする。重要なのは実際の交渉で成果を出すことであり、ある程度のラインで終えたり無視することも必要だ」と話した。
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