韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)満了(22日0時)まで10日ほど残した中、韓日首脳が強硬な原則論を改めて確認した。
◆文大統領「GSOMIAに超党派的な声を」
各党によると、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は10日、5党代表の夕食会で「GSOMIAのような場合は原則的な問題」と述べた。また「特に日本の経済侵奪とGSOMIA問題については超党派的に協力する必要があるのではないだろうか。日本は声を一つにしているが、我々は別の声も出ている」とし「日本のように国益の前では超党派的に同じ声を出すのがよい」という趣旨の発言もしたという。
これに先立ち安倍晋三首相は文藝春秋のインタビューで強制徴用問題に関し「国政を運営する政権として必ず守るべき基本は譲歩するつもりはない」と述べた。文大統領の発言は安倍首相のインタビュー内容がメディアなどで紹介された後に出てきた。
◆安倍首相、李洛淵首相の「請求権協定尊重」発言を利用して逆攻勢
韓日関係でこのように文大統領は「原則」を、安倍首相は「政権の基本」を強調し、両国首脳間ではさらに退きにくい構図が固まる様相だ。4日にタイ・バンコクで行われた「11分歓談」が色あせるほどだ。安倍首相は文藝春秋のインタビューで「韓国が韓日請求権協定を守ると述べた。日本企業の資産の売却を実行することはないと考える」とも話した。
これに先立ち先月訪日した李洛淵首相は安倍首相との単独会談など日本側との相次ぐ会談で「日本がそうであるように韓国も1965年の韓日基本関係条約と請求権協定を尊重して遵守してきたし、今後もそうする」と明らかにした。韓国大法院(最高裁)の強制徴用判決をめぐり日本が「韓国が国と国の条約の請求権協定を違反している」として世論戦を展開していることへの対応だった。ところが安倍首相は逆にこれを攻撃に利用した。
◆柔軟性提案に文大統領「徴用判決を尊重すべき」
日本政府が現在差し押さえられている日本企業の資産の売却および現金化を一種のマジノ線に設定しているという事実は複数の経路で伝えられてきたが、安倍首相が自ら公開的に資産売却に言及しながら一線を画したのは事実上初めてだ。しかし文大統領は5党代表の夕食会で、徴用問題に柔軟性を発揮する必要があるという孫鶴圭(ソン・ハッキュ)正しい未来党代表の発言に対し「日本が(外交交渉に)まともに応じない。強制徴用は大法院の判決であり尊重しなければいけない」と婉曲に反対の意思を表した。
文大統領は「被害者の立場も考えるべきではないのか」とも語った。強制徴用企業の責任を前提とした賠償があるべきだという政府の従来の立場を改めて確認した。
◆文大統領「韓国が日本の安全保障に役割」
特に文大統領は「韓半島(朝鮮半島)自体が日本の安全保障に防波堤の役割をしている」とし「韓国が日米同盟に共に寄与しているのではないのか。韓国は日本の安全保障で役割をしている」という趣旨でも話したという。これは日本が安全保障上の懸念を理由に輸出規制措置を取ったことと、GSOMIA終了が韓日米の安保協力を阻害するという指摘に対する反論と考えられる。
◆韓日、お互い「ボールは相手側に」
こうした最高指導者間の強い原則論表明に対し、外交関係者の間では両国が事実上GSOMIA終了後に備えているのではという見方も出ている。お互いボールは相手側にあると強調し、後に責任を転嫁しようとしているということだ。
ただ、GSOMIAを回復させるための米国の圧力が変数だ。15日の第51回韓米定例安保協議(SCM)を主宰するためエスパー米国防長官の訪韓が予定されている。16日からタイ・バンコクで開催される東南アジア諸国連合(ASEAN)拡大国防相会議には韓日米の国防トップが出席する。3カ国の当局者間でGSOMIAに関連した議論が行われる機会はまだある。
◆エスパー米国防長官の訪韓などが変数
一部では、バンコクでの文大統領と安倍首相の歓談で言及された両国間の高官級協議チャンネルやGSOMIA終了決定猶予など、GSOMIAの満了直前までさまざまな試みがあるという見方もある。
◆文大統領「GSOMIAに超党派的な声を」
各党によると、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は10日、5党代表の夕食会で「GSOMIAのような場合は原則的な問題」と述べた。また「特に日本の経済侵奪とGSOMIA問題については超党派的に協力する必要があるのではないだろうか。日本は声を一つにしているが、我々は別の声も出ている」とし「日本のように国益の前では超党派的に同じ声を出すのがよい」という趣旨の発言もしたという。
これに先立ち安倍晋三首相は文藝春秋のインタビューで強制徴用問題に関し「国政を運営する政権として必ず守るべき基本は譲歩するつもりはない」と述べた。文大統領の発言は安倍首相のインタビュー内容がメディアなどで紹介された後に出てきた。
◆安倍首相、李洛淵首相の「請求権協定尊重」発言を利用して逆攻勢
韓日関係でこのように文大統領は「原則」を、安倍首相は「政権の基本」を強調し、両国首脳間ではさらに退きにくい構図が固まる様相だ。4日にタイ・バンコクで行われた「11分歓談」が色あせるほどだ。安倍首相は文藝春秋のインタビューで「韓国が韓日請求権協定を守ると述べた。日本企業の資産の売却を実行することはないと考える」とも話した。
これに先立ち先月訪日した李洛淵首相は安倍首相との単独会談など日本側との相次ぐ会談で「日本がそうであるように韓国も1965年の韓日基本関係条約と請求権協定を尊重して遵守してきたし、今後もそうする」と明らかにした。韓国大法院(最高裁)の強制徴用判決をめぐり日本が「韓国が国と国の条約の請求権協定を違反している」として世論戦を展開していることへの対応だった。ところが安倍首相は逆にこれを攻撃に利用した。
◆柔軟性提案に文大統領「徴用判決を尊重すべき」
日本政府が現在差し押さえられている日本企業の資産の売却および現金化を一種のマジノ線に設定しているという事実は複数の経路で伝えられてきたが、安倍首相が自ら公開的に資産売却に言及しながら一線を画したのは事実上初めてだ。しかし文大統領は5党代表の夕食会で、徴用問題に柔軟性を発揮する必要があるという孫鶴圭(ソン・ハッキュ)正しい未来党代表の発言に対し「日本が(外交交渉に)まともに応じない。強制徴用は大法院の判決であり尊重しなければいけない」と婉曲に反対の意思を表した。
文大統領は「被害者の立場も考えるべきではないのか」とも語った。強制徴用企業の責任を前提とした賠償があるべきだという政府の従来の立場を改めて確認した。
◆文大統領「韓国が日本の安全保障に役割」
特に文大統領は「韓半島(朝鮮半島)自体が日本の安全保障に防波堤の役割をしている」とし「韓国が日米同盟に共に寄与しているのではないのか。韓国は日本の安全保障で役割をしている」という趣旨でも話したという。これは日本が安全保障上の懸念を理由に輸出規制措置を取ったことと、GSOMIA終了が韓日米の安保協力を阻害するという指摘に対する反論と考えられる。
◆韓日、お互い「ボールは相手側に」
こうした最高指導者間の強い原則論表明に対し、外交関係者の間では両国が事実上GSOMIA終了後に備えているのではという見方も出ている。お互いボールは相手側にあると強調し、後に責任を転嫁しようとしているということだ。
ただ、GSOMIAを回復させるための米国の圧力が変数だ。15日の第51回韓米定例安保協議(SCM)を主宰するためエスパー米国防長官の訪韓が予定されている。16日からタイ・バンコクで開催される東南アジア諸国連合(ASEAN)拡大国防相会議には韓日米の国防トップが出席する。3カ国の当局者間でGSOMIAに関連した議論が行われる機会はまだある。
◆エスパー米国防長官の訪韓などが変数
一部では、バンコクでの文大統領と安倍首相の歓談で言及された両国間の高官級協議チャンネルやGSOMIA終了決定猶予など、GSOMIAの満了直前までさまざまな試みがあるという見方もある。
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