◇根拠がない楽観論に我田引水式指標解釈
昨年12月に政府が出した「2019年経済見通し」が「廃棄処分」の手順に入ったのは新年が始まっていくらもたたない時だった。消費、投資、輸出など主要指標が急落し、1-3月期から前四半期比マイナス0.3%とマイナス成長を記録したためだ。7カ月後に政府が出した修正見通しの「有効期間」も短かった。経済の現実をそのまま反映すれば政策失敗をめぐる議論が起きかねないという点から、政府は低いとわかっていながらも高く設定したのではないかの疑惑が起きたりもした。
政府の見通しが「バラ色」だったということは数字が語る。輸出増加率は昨年12月の3.1%の見通しから今年7月の修正値ではマイナス5.0%、今年1-9月の実績はマイナス9.8%に、設備投資増加率は1.0%の見通しから修正値でマイナス4.0%、1~8月の実績でマイナス11.8%、物価上昇率は1.6%の見通しから0.9%に修正し、実際には0.4%だった。経済成長率は2.6~2.7%の見通しから2.4~2.5%に修正し、2%前後に落ち込んでいる。
「どうしてこんな数値を見通しに出したのかあきれるばかり」(西江大学経営大学院イ・インシル教授)という批判があふれると、洪楠基(ホン・ナムギ)副首相兼企画財政部長官は結局2日に「修正成長見通し(2.4~2.5%)達成も難しい」と正式に明らかにした。成長率が予想を下回った原因はこれまでもそうだったように、米中貿易対立など外部変数に転嫁した。景気下降局面で最低賃金を急激に上げた「失策」はそっくりと抜いた。だれかが経済危機論を持ち出せば「他意があるものと疑われる」(李昊昇青瓦台経済首席秘書官)と攻撃した。
政策失敗批判に対応するまた別の技法は「統計の読み方」に求めた。「経済の腰」である30~40代の雇用が減ったという批判が出てくれば「高齢者雇用拡大で雇用全体は改善された」として経済が正しい方向に進んでいると主張する。悪い指標が出るたびに「もう少し待てば景気が良くなるだろう」とした張夏成(チャン・ハソン)元青瓦台政策室長(現駐中大使)の「希望拷問」は李首席秘書官が受け継いだ。来年の経済成長率は今年より低いだろうという内外研究機関の見通しが相次いで出ると李首席秘書官は「来年から景気が反騰するだろう」と反論した。延世大学経済学部のソン・テユン教授は「現政権の経済診断は単発性エラーを超え体系的エラーに近い。政府政策が信頼を失うことになれば政策効果も落ちるほかない」と指摘した。
◇誤診が「後の祭り」の対策を呼んだ
問題は経済状況に対する誤診が誤った政策につながるというところにある。景気は2017年9月をピークに2年にわたり下降中だが政府は今年4月に初めて「景気不振」の診断を下した。その間に政府は最低賃金を2年間で29%引き上げ、週52時間労働制施行、法人税率・所得税率の引き上げなど経済にしわ寄せがくる政策を一気に進めた。緩やかだった下り坂を急傾斜に変えた格好だ。
ユ教授は「政策が良い方向に進んでいるという過度な自信の中で統計を望む方向でだけ眺める確証バイアスが政府全般で激しくなっている。政策矛盾が拡大すれば構造的問題が一度に現れ治癒する機会を逃しかねない」と指摘した。
韓経:青瓦台「景気良くなる」我田引水式統計解釈…誤った処方ばかり乱発(1)
昨年12月に政府が出した「2019年経済見通し」が「廃棄処分」の手順に入ったのは新年が始まっていくらもたたない時だった。消費、投資、輸出など主要指標が急落し、1-3月期から前四半期比マイナス0.3%とマイナス成長を記録したためだ。7カ月後に政府が出した修正見通しの「有効期間」も短かった。経済の現実をそのまま反映すれば政策失敗をめぐる議論が起きかねないという点から、政府は低いとわかっていながらも高く設定したのではないかの疑惑が起きたりもした。
政府の見通しが「バラ色」だったということは数字が語る。輸出増加率は昨年12月の3.1%の見通しから今年7月の修正値ではマイナス5.0%、今年1-9月の実績はマイナス9.8%に、設備投資増加率は1.0%の見通しから修正値でマイナス4.0%、1~8月の実績でマイナス11.8%、物価上昇率は1.6%の見通しから0.9%に修正し、実際には0.4%だった。経済成長率は2.6~2.7%の見通しから2.4~2.5%に修正し、2%前後に落ち込んでいる。
「どうしてこんな数値を見通しに出したのかあきれるばかり」(西江大学経営大学院イ・インシル教授)という批判があふれると、洪楠基(ホン・ナムギ)副首相兼企画財政部長官は結局2日に「修正成長見通し(2.4~2.5%)達成も難しい」と正式に明らかにした。成長率が予想を下回った原因はこれまでもそうだったように、米中貿易対立など外部変数に転嫁した。景気下降局面で最低賃金を急激に上げた「失策」はそっくりと抜いた。だれかが経済危機論を持ち出せば「他意があるものと疑われる」(李昊昇青瓦台経済首席秘書官)と攻撃した。
政策失敗批判に対応するまた別の技法は「統計の読み方」に求めた。「経済の腰」である30~40代の雇用が減ったという批判が出てくれば「高齢者雇用拡大で雇用全体は改善された」として経済が正しい方向に進んでいると主張する。悪い指標が出るたびに「もう少し待てば景気が良くなるだろう」とした張夏成(チャン・ハソン)元青瓦台政策室長(現駐中大使)の「希望拷問」は李首席秘書官が受け継いだ。来年の経済成長率は今年より低いだろうという内外研究機関の見通しが相次いで出ると李首席秘書官は「来年から景気が反騰するだろう」と反論した。延世大学経済学部のソン・テユン教授は「現政権の経済診断は単発性エラーを超え体系的エラーに近い。政府政策が信頼を失うことになれば政策効果も落ちるほかない」と指摘した。
◇誤診が「後の祭り」の対策を呼んだ
問題は経済状況に対する誤診が誤った政策につながるというところにある。景気は2017年9月をピークに2年にわたり下降中だが政府は今年4月に初めて「景気不振」の診断を下した。その間に政府は最低賃金を2年間で29%引き上げ、週52時間労働制施行、法人税率・所得税率の引き上げなど経済にしわ寄せがくる政策を一気に進めた。緩やかだった下り坂を急傾斜に変えた格好だ。
ユ教授は「政策が良い方向に進んでいるという過度な自信の中で統計を望む方向でだけ眺める確証バイアスが政府全般で激しくなっている。政策矛盾が拡大すれば構造的問題が一度に現れ治癒する機会を逃しかねない」と指摘した。
韓経:青瓦台「景気良くなる」我田引水式統計解釈…誤った処方ばかり乱発(1)
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