世界初の「5G統合チップ」のタイトルはクアルコムでもサムスン電子でもなく中国ファーウェイが持っていく公算が大きかった。ドイツのベルリンで開かれた国際架電見本市「IFA2019」で6日にファーウェイが最新チップセット「キリン9905G」を発表したためだ。チップひとつですべての機能を実現できる「ワンチップ」で、IT業界の当初予測を上回る水準だ。
◇IFA2019で初の5G統合チップ「キリン990」発表
IFA2019開幕基調演説者として出たファーウェイのリチャード・ユー消費者部門最高経営責任者(CEO)は「業界で初めてファーウェイが人工知能(AI)と5Gモデムを結合したキリン990を発表する」と明らかにした。ファーウェイの設計部門子会社ハイシリコンが製作したキリン9905Gは演算能力を担うアプリケーションプロセッサ(AP)とグラフィック処理装置(GPU)、セキュリティチップなどを結合したシステム・オン・チップ(SoC)に5Gモデムまで統合した。
この日ファーウェイはキリン990を19日にドイツのミュンヘンで公開するファーウェイの下半期フラッグシップスマートフォン「メイト30」にも搭載すると明らかにした。メイトシリーズは欧州などでサムスン「ギャラクシーノート」シリーズと競争関係にある。
事実「ギャラクシーノート10」をはじめこれまで発売された5Gスマートフォンは最新SoCチップを搭載しても5Gモデムだけは別に搭載され、体積や厚さが増えた。LTEに比べ体積が20~30%大きい5Gモデムまで含んだワンチップの量産は難度がはるかに高い。
◇ノート10のライバル「メイト30」にすぐ搭載
リチャード・ユーCEOは「キリン9905Gは5Gモデムが入っている世界初の、最も強力な5GSoC。サムスンのエクシノスより36%小さく、効率性は20%高く、クアルコムのスナップドラゴンより26%小さい」と強調した。モデムチップ設計技術でファーウェイがクアルコムやサムスンより優位にあるという点を強調するものだ。
予定通りにメイト30にキリン990のチップセットが搭載される場合、「世界初5G統合チップ商用化」のタイトルはファーウェイが確保する。これに加えファーウェイはフラッグシップスマートフォンに「5Gワンチップ(統合チップ)」を導入した初の大手メーカーとなる。
当初5G統合チップはクアルコムと台湾のメディアテックがそれぞれ2月と4月に開発完了を明らかにし量産作業に着手した。クアルコムはサムスン電子のファウンドリー事業部、メディアテックは同じ台湾企業のTSMCに委託生産を任せた状態だ。サムスン電子も4日に5GモデムチップにAPなどを結合した「エクシノス980」を公開し、年内に量産する計画を明らかにした。
これら3社が先を争っていた5G統合チップ競争はファーウェイがIFAでキリン990を出して反転した。
◇サムスンは中国ビボに「5Gワンチップ」供給へ
ひとまずサムスン電子は年内に5G統合チップ(エクシノス980)の安定的量産に注力する計画だ。サムスン電子によると中国ビボが10~12月期に発売する新型スマートフォンに「エクシノス980」を搭載する計画だ。ビボは中国の5G環境に合わせサムスンの5G統合チップをカスタマイズする役割も引き受けることにした。
性能の側面でファーウェイのキリン9905Gは最新フラッグシップスマートフォンであるメイト30に使われるが、サムスンの5Gワンチップのエクシノス980は中級スマートフォンを狙った製品だ。製造工程上でもエクシノス980は8ナノメートル工程で量産される予定だが、ファーウェイは台湾TSMCの7ナノ極端紫外線(EUV)工程でキリン9905Gチップセットを量産すると明らかにした。
ただ、ファーウェイがキリン990チップセットをどの程度量産するかは未知数だ。キリン990が使われるファーウェイのメイト30シリーズが前作のメイト20と違いグーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」の搭載ができるかが米国側の制裁で不透明なためだ。
◇IFA2019で初の5G統合チップ「キリン990」発表
IFA2019開幕基調演説者として出たファーウェイのリチャード・ユー消費者部門最高経営責任者(CEO)は「業界で初めてファーウェイが人工知能(AI)と5Gモデムを結合したキリン990を発表する」と明らかにした。ファーウェイの設計部門子会社ハイシリコンが製作したキリン9905Gは演算能力を担うアプリケーションプロセッサ(AP)とグラフィック処理装置(GPU)、セキュリティチップなどを結合したシステム・オン・チップ(SoC)に5Gモデムまで統合した。
この日ファーウェイはキリン990を19日にドイツのミュンヘンで公開するファーウェイの下半期フラッグシップスマートフォン「メイト30」にも搭載すると明らかにした。メイトシリーズは欧州などでサムスン「ギャラクシーノート」シリーズと競争関係にある。
事実「ギャラクシーノート10」をはじめこれまで発売された5Gスマートフォンは最新SoCチップを搭載しても5Gモデムだけは別に搭載され、体積や厚さが増えた。LTEに比べ体積が20~30%大きい5Gモデムまで含んだワンチップの量産は難度がはるかに高い。
◇ノート10のライバル「メイト30」にすぐ搭載
リチャード・ユーCEOは「キリン9905Gは5Gモデムが入っている世界初の、最も強力な5GSoC。サムスンのエクシノスより36%小さく、効率性は20%高く、クアルコムのスナップドラゴンより26%小さい」と強調した。モデムチップ設計技術でファーウェイがクアルコムやサムスンより優位にあるという点を強調するものだ。
予定通りにメイト30にキリン990のチップセットが搭載される場合、「世界初5G統合チップ商用化」のタイトルはファーウェイが確保する。これに加えファーウェイはフラッグシップスマートフォンに「5Gワンチップ(統合チップ)」を導入した初の大手メーカーとなる。
当初5G統合チップはクアルコムと台湾のメディアテックがそれぞれ2月と4月に開発完了を明らかにし量産作業に着手した。クアルコムはサムスン電子のファウンドリー事業部、メディアテックは同じ台湾企業のTSMCに委託生産を任せた状態だ。サムスン電子も4日に5GモデムチップにAPなどを結合した「エクシノス980」を公開し、年内に量産する計画を明らかにした。
これら3社が先を争っていた5G統合チップ競争はファーウェイがIFAでキリン990を出して反転した。
◇サムスンは中国ビボに「5Gワンチップ」供給へ
ひとまずサムスン電子は年内に5G統合チップ(エクシノス980)の安定的量産に注力する計画だ。サムスン電子によると中国ビボが10~12月期に発売する新型スマートフォンに「エクシノス980」を搭載する計画だ。ビボは中国の5G環境に合わせサムスンの5G統合チップをカスタマイズする役割も引き受けることにした。
性能の側面でファーウェイのキリン9905Gは最新フラッグシップスマートフォンであるメイト30に使われるが、サムスンの5Gワンチップのエクシノス980は中級スマートフォンを狙った製品だ。製造工程上でもエクシノス980は8ナノメートル工程で量産される予定だが、ファーウェイは台湾TSMCの7ナノ極端紫外線(EUV)工程でキリン9905Gチップセットを量産すると明らかにした。
ただ、ファーウェイがキリン990チップセットをどの程度量産するかは未知数だ。キリン990が使われるファーウェイのメイト30シリーズが前作のメイト20と違いグーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」の搭載ができるかが米国側の制裁で不透明なためだ。
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