今年の経済成長率が2%を下回る可能性が高まった。4-6月期の成長率が速報値より0.1%低下したうえ、今後の成長率見通しも良くない。韓国経済を支えてきた輸出が減少し、民間消費の増加傾向も弱まっているからだ。さらに消費者物価上昇率も史上初めてマイナスとなり、「低成長・低物価」構造が定着するという懸念も強まっている。専門家は韓国経済が日本式長期不況に入るのを防ぐため、産業界の問題を払拭する構造改革に取り組むべきだと診断した。
◆輸出減少、成長率低下
韓国銀行(韓銀)が3日に発表した「2019年4-6月期国民所得(暫定)」によると、4-6月期の国内総生産(GDP)は459兆8134億ウォン(約40兆円)と、1-3月期(455兆810億ウォン)比で1.0%(4兆7324億ウォン)増加した。前年同期比では2.0%増となった。7月に発表された速報値と比べると、前期比でも前年同期比でも0.1%削減された。成長率暫定値が速報値を下回ったのは政府消費と輸出が下方修正された結果だ。政府消費は2.2%、輸出は2.0%と、ともに0.3%ずつ下がった。
設備投資は0.8%上方修正された3.2%だった。前期比では増加したが前年同期比では7.0%減と不振が続いている。建設投資は1.4%増、民間消費は0.7%増と、変化がなかった。民間消費は前期(0.1%)に続いて0%台の成長率となった。産業別にみると、韓国経済の根幹となる製造業は1.1%成長した。速報値(1.8%)と比べると0.7%下方修正された。建設業は1.6%、サービス業は0.8%成長した。
経済成長率1%台をかろうじて維持できたのは政府の財政拡大の影響が大きい。前期のマイナス成長(-0.4%)の影響もあった。成長率寄与度は政府が1.2%だった半面、民間は-0.2%となり、成長率を引き下げた。
金融市場の専門家は韓銀の今年の成長率予測値2.2%どころか2%台も難しいと分析している。今年の成長率2.2%を達成するには7-9月期、10-12月期に0.8-0.9%ずつ(前期比)成長しなければならない。2%に達するには0.6-0.7%の成長率が求められる。しかし輸出・投資・消費指標が急速に悪化しているのが問題だ。
8月の輸出は前年同月比13.6%減少するなど、昨年12月から9カ月連続で後退している。民間消費の流れを表す消費者心理指数(CCSI)は先月92.5と、2017年1月(92.4)以来の最低水準となった。ゴールドマンサックス(成長率予測値1.9%)、モルガン・スタンレー(1.8%)、シティグループ(1.8%)など海外投資銀行(IB)も韓国の経済ファンダメンタルズが弱まったとし、今年の韓国の成長率予測値を2%未満に下方修正した。
◆低成長・低物価の定着も
専門家は韓国が低成長・低物価構造に直面しているとみている。通貨危機や金融危機など短期の衝撃に対する復原力は高まったが、成長動力が弱まる長期沈滞に入ったということだ。これを反映するかのように潜在成長率の推定値が低下している。潜在成長率とは一つの国の資本と労働力を最大限に活用して実現できる成長率を意味する。
李柱烈(イ・ジュヨル)韓銀総裁は7月の金融通貨委員会直後の記者懇談会で、2019-20年の潜在成長率は2.5-2.6%水準と推定されると明らかにした。韓銀が2017年当時に提示した2019-20年の潜在成長率(2.6-2.7%)に比べ0.1%低い。
専門家は低成長・低物価構造の定着を防ぐために政府が速やかに構造改革に取り組むべきだと指摘した。李仁浩(イ・インホ)ソウル大経済学部教授は「苦痛が伴っても長期的に経済体質を改善できる構造的変化が急がれる」とし「グローバル市場で国内企業の競争力を高められるよう産業構造から再編する必要がある」と指摘した。
◆輸出減少、成長率低下
韓国銀行(韓銀)が3日に発表した「2019年4-6月期国民所得(暫定)」によると、4-6月期の国内総生産(GDP)は459兆8134億ウォン(約40兆円)と、1-3月期(455兆810億ウォン)比で1.0%(4兆7324億ウォン)増加した。前年同期比では2.0%増となった。7月に発表された速報値と比べると、前期比でも前年同期比でも0.1%削減された。成長率暫定値が速報値を下回ったのは政府消費と輸出が下方修正された結果だ。政府消費は2.2%、輸出は2.0%と、ともに0.3%ずつ下がった。
設備投資は0.8%上方修正された3.2%だった。前期比では増加したが前年同期比では7.0%減と不振が続いている。建設投資は1.4%増、民間消費は0.7%増と、変化がなかった。民間消費は前期(0.1%)に続いて0%台の成長率となった。産業別にみると、韓国経済の根幹となる製造業は1.1%成長した。速報値(1.8%)と比べると0.7%下方修正された。建設業は1.6%、サービス業は0.8%成長した。
経済成長率1%台をかろうじて維持できたのは政府の財政拡大の影響が大きい。前期のマイナス成長(-0.4%)の影響もあった。成長率寄与度は政府が1.2%だった半面、民間は-0.2%となり、成長率を引き下げた。
金融市場の専門家は韓銀の今年の成長率予測値2.2%どころか2%台も難しいと分析している。今年の成長率2.2%を達成するには7-9月期、10-12月期に0.8-0.9%ずつ(前期比)成長しなければならない。2%に達するには0.6-0.7%の成長率が求められる。しかし輸出・投資・消費指標が急速に悪化しているのが問題だ。
8月の輸出は前年同月比13.6%減少するなど、昨年12月から9カ月連続で後退している。民間消費の流れを表す消費者心理指数(CCSI)は先月92.5と、2017年1月(92.4)以来の最低水準となった。ゴールドマンサックス(成長率予測値1.9%)、モルガン・スタンレー(1.8%)、シティグループ(1.8%)など海外投資銀行(IB)も韓国の経済ファンダメンタルズが弱まったとし、今年の韓国の成長率予測値を2%未満に下方修正した。
◆低成長・低物価の定着も
専門家は韓国が低成長・低物価構造に直面しているとみている。通貨危機や金融危機など短期の衝撃に対する復原力は高まったが、成長動力が弱まる長期沈滞に入ったということだ。これを反映するかのように潜在成長率の推定値が低下している。潜在成長率とは一つの国の資本と労働力を最大限に活用して実現できる成長率を意味する。
李柱烈(イ・ジュヨル)韓銀総裁は7月の金融通貨委員会直後の記者懇談会で、2019-20年の潜在成長率は2.5-2.6%水準と推定されると明らかにした。韓銀が2017年当時に提示した2019-20年の潜在成長率(2.6-2.7%)に比べ0.1%低い。
専門家は低成長・低物価構造の定着を防ぐために政府が速やかに構造改革に取り組むべきだと指摘した。李仁浩(イ・インホ)ソウル大経済学部教授は「苦痛が伴っても長期的に経済体質を改善できる構造的変化が急がれる」とし「グローバル市場で国内企業の競争力を高められるよう産業構造から再編する必要がある」と指摘した。
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