文在寅(ムン・ジェイン)大統領が「南北平和経済」に言及した光復節(解放記念日、8月15日)の翌日、北朝鮮は東海(トンヘ、日本名・日本海)にミサイル2発を発射した。北朝鮮の対南機構である祖国平和統一委員会(祖平統)は報道官の談話を出し、「ゆでた牛の頭も笑う」という表現で平和経済への言及を激しく非難した。北朝鮮は韓国と協力して経済が成長することを望まないのだろうか。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)政権の経済戦略を分析した報告書が発表され、注目されている。
◆「金正恩は核放棄、経済復興に向かうという見方は誤り」
統一研究院のパク・ヒョンジュン研究委員は30日、「首領独裁下の北朝鮮の経済構造と経済改革、金正恩政権の国家戦略」と題した報告書を発表した。この報告書は韓国開発研究院(KDI)の「北朝鮮経済レビュー」8月号に掲載された。パク氏はまず「金正恩国務委員長が核を放棄して経済復興に向かう可能性が高い」という一部の見方は誤りだと指摘した。「経済を発展させて人民の生活が向上するほど独裁が安定的に維持される」という前提は、北の首領独裁基盤の経済体制を理解していないために出てくる主張ということだ。
◆「北、人民の政権挑戦を抑えるレベルで経済成長を望む」
報告書によると、北朝鮮は2012年に発足した金正恩政権でも首領独裁システムで運営される経済体制が維持されているという。首領独裁式経済とは、政治権力が経済制度と政策、資源配分を一方的に決める体制をいう。独裁体制は経済を発展させるよりも停滞した状態を好む。なぜなら経済が成長して人民の生活水準が高まれば、政治的な自由を要求することになり、独裁の存続を脅かすからだ。ただ、韓国・日本など周辺国との安保競争のため、人民が政権に挑戦できる潜在力を抑えるレベルでの経済成長を望むということだ。この論理によると、南北が力を合わせて日本の経済的優位を越えるまで経済が成長することを望む中長期「南北平和経済」構想に北朝鮮政権は同意しないと解釈できる。
パク氏は「政権支持勢力が(経済成長の)果実をほとんど掌握し、内部抑圧機構を強化し、対外軍事能力を向上させる方式で経済を発展させるというのが、1990年代半ば以降から現在まで北が歩んできた道」と説明した。
◆「住民を考慮する必要がない海外援助…政権強化に使用可能」
北朝鮮政権が経済成長を模索する方法は大きく3つあるという。内部住民の労働力と資源を総動員する方式、外部の国からの援助や恐喝、政権が統制する水準での市場取引の導入などだ。このうち韓国など外部からの援助資金であるほど首領独裁体制維持の目的で活用される可能性が高い。
パク氏は「外部から流入した資源は(住民労働力動員方式のように)一般住民に借りがないため、住民の意思を考慮して使い道を選択する必要がない」とし「北の政権は流入した外部資源を対内外的な政権強化を目指す方式で使うことができる」と明らかにした。
北朝鮮政権は核兵器・ミサイルも放棄する理由がないという分析も出した。パク氏は「金正恩政権が追求する国家戦略の核心は、『朝鮮半島の非核化』を掲げながら韓国・米国との交渉に応じる一方、核・ミサイル能力をテコに北の存続のための基本枠を周辺国から引き出すことを目標にする」と強調した。
◆「金正恩は核放棄、経済復興に向かうという見方は誤り」
統一研究院のパク・ヒョンジュン研究委員は30日、「首領独裁下の北朝鮮の経済構造と経済改革、金正恩政権の国家戦略」と題した報告書を発表した。この報告書は韓国開発研究院(KDI)の「北朝鮮経済レビュー」8月号に掲載された。パク氏はまず「金正恩国務委員長が核を放棄して経済復興に向かう可能性が高い」という一部の見方は誤りだと指摘した。「経済を発展させて人民の生活が向上するほど独裁が安定的に維持される」という前提は、北の首領独裁基盤の経済体制を理解していないために出てくる主張ということだ。
◆「北、人民の政権挑戦を抑えるレベルで経済成長を望む」
報告書によると、北朝鮮は2012年に発足した金正恩政権でも首領独裁システムで運営される経済体制が維持されているという。首領独裁式経済とは、政治権力が経済制度と政策、資源配分を一方的に決める体制をいう。独裁体制は経済を発展させるよりも停滞した状態を好む。なぜなら経済が成長して人民の生活水準が高まれば、政治的な自由を要求することになり、独裁の存続を脅かすからだ。ただ、韓国・日本など周辺国との安保競争のため、人民が政権に挑戦できる潜在力を抑えるレベルでの経済成長を望むということだ。この論理によると、南北が力を合わせて日本の経済的優位を越えるまで経済が成長することを望む中長期「南北平和経済」構想に北朝鮮政権は同意しないと解釈できる。
パク氏は「政権支持勢力が(経済成長の)果実をほとんど掌握し、内部抑圧機構を強化し、対外軍事能力を向上させる方式で経済を発展させるというのが、1990年代半ば以降から現在まで北が歩んできた道」と説明した。
◆「住民を考慮する必要がない海外援助…政権強化に使用可能」
北朝鮮政権が経済成長を模索する方法は大きく3つあるという。内部住民の労働力と資源を総動員する方式、外部の国からの援助や恐喝、政権が統制する水準での市場取引の導入などだ。このうち韓国など外部からの援助資金であるほど首領独裁体制維持の目的で活用される可能性が高い。
パク氏は「外部から流入した資源は(住民労働力動員方式のように)一般住民に借りがないため、住民の意思を考慮して使い道を選択する必要がない」とし「北の政権は流入した外部資源を対内外的な政権強化を目指す方式で使うことができる」と明らかにした。
北朝鮮政権は核兵器・ミサイルも放棄する理由がないという分析も出した。パク氏は「金正恩政権が追求する国家戦略の核心は、『朝鮮半島の非核化』を掲げながら韓国・米国との交渉に応じる一方、核・ミサイル能力をテコに北の存続のための基本枠を周辺国から引き出すことを目標にする」と強調した。
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