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「北朝鮮住民に結核・マラリア蔓延…放置すれば韓国の保健安保に脅威」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「北朝鮮住民の結核感染は深刻な水準だ。マラリアも蔓延している。これらの北朝鮮の感染症を放置すれば、韓国の保健安全保障への脅威になりかねない」

27日、ソウル・フォーシーズンズ・ホテルで会ったグローバルファンド(世界エイズ・結核・マラリア対策基金)事務局長のピーター・サンズ氏(57)は韓国についてこのような懸念を伝えた。グローバルファンドはエイズ・結核・マラリア撲滅のために2002年に設立された国際協力機構だ。各国政府と民間の寄付で運営される。毎年100カ国以上で40億ドル(約4230憶円)規模の疾病の蔓延防止事業を行っている。サンズ総長は、韓国政府と共同で主催する「マラリアと結核撲滅のための高位級シンポジウム」の基調発表のために韓国を訪れた。

サンズ局長は、グローバルファンドの目的について「一国家の中でも貧しく疎外された階層ほど疾病に対して脆弱だ。これらの疾病は国全体に影響を与えるため自分だけ健康で元気に暮らすというのは意味がない。グローバルファンドは『誰も疎外されないように』一番貧しく疎外された人々から支援する」と説明した。サンズ総長は「2000年代初めにも蚊帳と治療薬さえあれば生かすことができる多くの命が犠牲になった。過去17年間、グローバルファンドは2700万人の命をエイズ・マラリア・結核から守った」と述べた。


グローバルファンドの資金の93%は各国の政府が出した寄与金で成り立っている。米国が最も多く寄与し、フランス・イギリス・ドイツ・日本が続く。韓国は2004年から4000万ドルの寄与金を出した。サンズ総長は「韓国は短時間で受恵国から供与国に発展した国だ。供与国にとって良いロールモデルになるだろう」と述べた。

グローバルファンドは、2010年から北朝鮮に結核・マラリアのワクチンを支援してきたが、ことし6月に支援を中断した。サンズ総長は「私たちが支援したお金や資源がどのように執行されるのか、効果があるのか綿密に測定する。北朝鮮の場合は、このような検証ができないため支援を中止するほかなかった」と説明した。グローバルファンドの対北朝鮮支援は大きな効果を出した。韓国保健社会研究院の昨年の研究によると、北朝鮮の新生児結核予防接種率は、2010年を基点に97~98%まで急増し、韓国の水準(99.8%)に近づいた。グローバルファンドをはじめとする国際社会の支援のおかげだ。1998年に1000人当たり92.3人に及んだ5歳未満の乳幼児の死亡率が2017年には24人まで低下した。

しかし、依然として北朝鮮の人口の25%が必須医療サービスを受けられない状態だ。170万人の子供が致命的な病気にかかる危険にさらされている。サンズ総長は「北朝鮮の住民の健康状態が悪いという事実を知っているし、積極的に支援したい。検証に同意さえしてくれれば支援を再開したい」と語った。



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