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【グローバルアイ】自国中心主義と「美しい国」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
日本が韓国に「経済戦争」を宣言して葛藤が深まっているが、米国のトランプ政権は仲裁や調整に動く意思がないという。バンコクで開催された韓日米外相会談の後、米国務省の当局者が明らかにした内容だ。韓国政府の要請を受けた米国が介入したにもかかわらず日本政府がホワイト国から韓国を除外したことが気になったが、匿名のブリーフィングで理由を知ることになった。

米国のこうした立場からトランプ大統領の5月末の日本国賓訪問が思い浮かんだ。ヘリコプターに乗って海上自衛隊の護衛艦「かが」の甲板に降りたトランプ大統領は自衛隊の艦艇に乗船した最初の現職米大統領だ。「かが」は第2次世界大戦当時の「ハワイ真珠湾空襲」で主力だった空母「加賀」と発音が同じだ。安倍晋三首相夫妻と船上で写真撮影をしたトランプ大統領は日本が約2兆円にのぼるF35戦闘機105機を購入すると強調した。

トランプ大統領の当選以降、世界は自国優先主義に向かった。米国は中国だけでなく「大西洋同盟」の欧州とも貿易戦争をする。欧州産自動車の重課税にEUの米国産オレンジ・ジーンズ課税が衝突した。トランプ大統領が歓迎するジョンソン英首相さえもブレグジット後に米国と自由貿易協定を締結する場合、国民健康サービス(NHS)の民営化がするという警告を国内で受ける。トランプ大統領は関税と貿易を国力誇示手段として使用するが、力で劣るEUは2日、米国産牛肉の輸入をほぼ3倍に増やすことにした。安倍首相は歴史や名分よりも利益を優先するトランプ大統領を真似ているとみられる。


自国優先主義はグローバル経済構造も変えている。青瓦台の金鉉宗(キム・ヒョンジョン)国家安保室第2次長は「いま世界は多者レベルの国際分業体系から自国中心主義に転換される時期」と述べた。日本との現在の葛藤が解消しても似た脅威は繰り返される可能性があるため、政府と企業は技術生態系の構築にまい進しなければいけない。安倍首相は「美しい国」を作るのが夢という。その意味は戦争ができる「強い日本」というが、トランプ大統領のように力自慢をして快哉を叫ぶかもしれない。

安倍首相は敗戦70周年だった2015年、「子どもたちに謝罪を続ける宿命を背負わせてはならない」と述べた。ドイツのメルケル首相がナチス収容所で「我々は犠牲者と我々自身の未来の世代のためにこれを記憶する」として追悼するのとは違う状況だ。安倍首相の攻勢は日本の未来世代の宿題を減らせない。逆に「歴史に終止符はない」として彼が抱え込んでこそ本当に美しい日本に進む道が見えるだろう。

キム・ソンタク/ロンドン特派員



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