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【コラム】韓日の葛藤、30年後にどのように記録されるか

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
30年後の歴史家は韓日葛藤が高まったこの時期に韓国・日本・米国が取った外交戦略をどのように評価するだろうか。一部の日本人学者は安倍首相を、一部の韓国人学者は文在寅(ムン・ジェイン)大統領を賞賛するかもしれない。しかし、大多数の歴史家は韓日米3カ国の外交的失策を批判するだろう。

未来の歴史家は、最近の中露連合の飛行訓練について韓日両国が合同で対応できなかったという事実に注目するだろう。彼らが執筆する本には民主主義同盟国間の不和が深まった時期に乗じて北朝鮮が核兵器開発を続け、2020年か2021年に新たな挑発を起こしたという内容が載ることになるかもしれない。また、今日の韓日葛藤を基点に、中国の一方主義貿易が拡大し、70年の自由貿易拡大が下り坂に入ったという分析が盛り込まれるかもしれない。技術専門家はサムスン・NECなどの主要な韓日企業が合作して5G通信技術を開発していたとすればファーウェイが世界市場を独占し、全世界で収集した個人情報を中国政府に渡す状況を遮断することができたと言って残念がるかもしれない。

未来の歴史家は、文在寅政府が日本軍慰安婦被害者問題に対する日本との合意を2年で破ったことを批判するだろう。また、韓国政府が強制徴用工の個人賠償要求が韓日請求権協定と衝突する部分があるという意見を法院(裁判所)に積極的に開陳しないことに疑問を呈するだろう。


もちろん、日本にも厳しい批判が降り注ぐだろう。2015年に安倍首相と朴槿恵(パク・クネ)大統領の間の合意が韓国で社会・政治的支持を得られなかった理由は何か。学者たちはこのような疑問を抱き日本が世界のほとんどの国に肯定的な影響力を持っているが、韓国との関係にとりわけ脆弱な理由を考察することになるだろう。日本政府の誤った措置により韓国業界で日本企業に対する信頼が低下し、結局日本の主要輸出企業の衰退まで引き起こしたという批判を受ける結果を招く可能性もある。また、未来のある時期に中国が日本に対して2012年のレアアース輸出禁止と同様の輸出規制措置を断行し、「日本の2019年の対韓輸出規制政策と同じケース」と主張するかもしれない。

未来の外交歴史家らは、今日の状況についてトランプ政府の「自由で開かれたインド太平洋戦略」が明白な失敗であることを証明した時期だと分析する可能性もある。韓日の葛藤問題に過度に慎重にアプローチした結果、米国まで被害を被ったという批判を受けるかもしれない。韓国が韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を破棄することを決定すれば韓日関係だけでなく、韓米関係にも打撃が生じる。最悪の場合、日米同盟と韓米同盟の亀裂による作戦不足と情報共有不足の隙間を狙って、北朝鮮が新たな脅威を加えかねず、米国がこれに対して十分に備えることができない状況が発生するかもしれない。

もちろん、このような状況は過程にすぎない。現在の葛藤は30年後に歴史家らが短く言及するだけの些細な事件として終わる可能性もある。「文在寅大統領が安倍首相に輸出規制の協議を提案し、安倍首相がこれに合意して韓日の葛藤が縫合された」というようにだ。30年後に韓日米の外相が集まり、北東アジアの安全保障と繁栄のための計画に合意する写真が載る未来の歴史の教科書も期待してみる価値はある。サムスンとNECの合作で全世界を繋ぐ10G通信技術の開発を発表し、統一韓国と日本の宇宙飛行士が協力して火星に関する国際的な研究を進めるという歴史も可能ではないだろうか。指導者の大胆な外交・政治のリーダーシップが存在すれば、このような肯定的発展の可能性はいくらでもある。その功労は30年後の歴史家も認めるだろう。

マイケル・グリーン/戦略国際問題研究所(CSIS)上級副所長



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