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【コラム】韓日中3国分業を弱化させる日本

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
産業部の現場記者として取材していた2000年代半ば、「韓日中3国分業」に関する話を聞いた。主に韓国に来た外国製造企業の最高経営責任者(CEO)の口からだった。韓国経済の見通しを尋ねると、CEOらは一様に「3国分業」という言葉に言及しながら韓国経済の将来は明るいと眺めていた。日本のハイテク、韓国のミドルテク、中国のローテックとつながる生産構造が世界市場で競争力を持つ限り、韓国が成長する可能性は高いということだった。中国と韓国の成長要因に具体的に言及する彼らの言葉からは、3国分業はどうすることもできないものだという挫折感まで感じられた。

実際にそうだった。2000年以降に定着した3国分業は世界市場で力を発揮した。日本の資本財を韓国で中間財として入れ、中国で最終消費財にして売る構造は、世界で無敵だった。2010年頃には「中国製なしに暮らす」ことが世界各地で試みられたが、ほとんどの失敗に終わった。言葉は中国製だったが、韓国と日本の資本と技術がたっぷりと入った製品だった。自然に貿易もこれに合わされた。韓中貿易では韓国の技術優位を意味する高付加垂直的貿易比率が中間財の場合、2000年の16.3%から2014年には49.1%に増加した。

しかし2010年代以降、こうした3カ国分業が崩れる傾向が表れた。韓国の技術発展で日本からの中間財輸入が徐々に減少し、中国の内需産業振興で韓国からの消費財輸入が減った。かつて中国で1、2位を競ったサムスン電子の携帯電話が押し出され始めたのがこの頃だ。中国が「産業のコメ」半導体を国産化するとしたのも同じだ。一方、中国の輸出と韓国の対中輸出が同時に上昇しながら中国は世界1位の輸出国に浮上し、韓国の輸出額も日本の80%以上に高まった。過去20年間続いてきた3カ国の分業が脅かされる要因が積み重なってきたのだ。


最近の日本の韓国に対する輸出規制もこの延長で見ることができる。韓国が世界的な競争力を持つ半導体とディスプレーを狙った輸出規制は韓国が直接打撃を受けるが、結局は中国と日本も被害を受ける。韓国半導体企業の中国生産比率が品目別に25-40%にのぼるからだ。また、韓国の半導体生産に支障が生じれば国際価格が上がり、結局、半導体を多く使用する日本の電子産業などが打撃を受ける。

高純度フッ化水素など該当品目は半導体とディスプレーの生産に欠かせない品目だ。最終生産品に入るのではないが、生産段階で数百回も使用される。1-5月の対日輸入額が3000万ドル以下(フッ化水素)と少ないからといって無視できる品目ではない。しかしフッ化水素は代替不可能な材料でもない。今は生産できないが、1、2年以内に国内の中小企業が国産化に成功する可能性も排除できない。中国やロシアなどに輸入先も多角化されるだろう。結局、表れる結果は韓国半導体産業の崩壊でなく、対日依存から抜け出すことだ。

すでに韓国国内では日本製品の不買運動が広がっている。ビールや衣類などの日本産消費財を買わず、日本旅行に行くのもやめようという運動が生じている。市民の自発的な運動だが、その余波はかなり大きい。さらに大きな問題は日本から資本財を買っていた企業の不安感だ。生産に日常的に使用してきた物品がある日突然なくなるかもしれないという考えが、日本製の国産化や輸入先変更の動きを加速する可能性がある。その結果は3国分業での日本の位置が揺れることだ。

しかも今は米国のトランプ政権が中国に強く圧力を加えているところだ。中国のほとんどすべての輸出品に25%の関税をかけて追加規制を検討している。名目上では中国を狙っているが、事実上、3国分業に対する牽制でもある。韓国も日本も1-3月期の対中国輸出が減少し、大幅の貿易赤字を出した点を見てもそうだ。

こうした状況で日本の対韓輸出規制は、米国を引き止めるどころか助けることになる。おそらくないだろうが、3国分業が瓦解すれば日本の立場は今より良くなるだろうか。韓国、そして中国を牽制して日本だけがうまくいくことがあるだろうか。とんでもない。お互い足を縛って共に走っている韓日中3国分業の崩壊は、地球上で最も効率的な経済システムの崩壊を意味する。世界はもちろん当事国もその被害を免れない。その被害は韓中はもちろん、日本に莫大な損失を抱かせるだろう。対韓輸出規制に対する日本の冷静な判断が必要な理由だ。

ナ・ヒョンチョル/論説委員



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