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「反ファーウェイ」トランプ氏の思いがけないプレゼント…サムスン-AMD「半導体同盟」締結

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

今年1月に開かれたコンシューマー・エレクトロニクス・ショー2019で基調演説をしているリサ・スーAMD会長兼CEO。(写真=AMD)

「2030年システム半導体世界1位」の目標を掲げたサムスン電子がグラフィック処理装置(GPU)分野で最適のパートナーと出会った。米国の半導体設計企業AMDがその主人公だ。AMDはコンピュータの頭脳である中央処理装置(CPU)ではインテルと2強体制を構築している企業で、コンピュータグラフィック処理を掌握するGPUではNVIDIAの唯一の競争企業に挙げられる。

◆高性能グラフィック分野の戦略的パートナーシップ締結

サムスン電子とAMDは3日、次世代グラフィックプロセッサ技術のための戦略的パートナーシップを締結したと公表した。今回のパートナーシップ締結で、サムスン電子はスマートフォン・PCなどモバイル機器に入るAMDの最新グラフィック設計資産(IP)を受け取り、AMDはサムスン電子から特許共有(ライセンス)費用と各種特許使用料(ロイヤリティー)を受けることになる。


この日、サムスン電子は「AMDとのライセンス締結を通じてグラフィック技術力を強化することによって、スマートフォンを含んだモバイル市場全般の革新をリードしていく」と明らかにした。

◆AMD、最近ファーウェイ(華為)ボイコットに参加

2社間のパートナーシップ締結発表はやや微妙な時点に行われた。AMDのリサ・スー社長が最近、台湾で開催された展示会「COMPUTEX TAIPEI 2019」で「ファーウェイに設計ツールとチップをこれ以上提供しない」と話したためだ。リサ・スー社長は「ファーウェイは素晴らしいコンピュータを作る顧客だが、我々は米国企業だ。米国政府の取り引き規制に従う」と明らかにした。

2社が今後協力していくことにしたGPUはスマートフォンの頭脳と呼ばれるアプリケーションプロセッサ(AP)性能を引き上げるための核心チップだ。高次元グラフィックを実現しながらも電力消耗が少なく発熱量を減らすことができるGPUが今後5Gスマートフォン時代に必須だからだ。

◆サムスン、非メモリー核シップチップGPU設計競争力確保

サムスンの立場では今回の「同盟」がシステム半導体(非メモリー)事業だけでなく、スマートフォン完成品を製造する無線事業部にも肯定的効果を与えるものとみられる。より良い性能を持ったGPUをサムスンスマートフォンに搭載することができるようになったためだ。

現在、韓国内で販売されているギャラクシーS10にはサムスン電子が自社設計したAP「Exynos(エクシノス)」が搭載されているが、AP内GPUは英国の半導体企業ARMの「Mali(マリ)」チップを使っている。最近、Maliは韓国内のITマニアの相当数に「アップル・クアルコムのGPUに比べて性能が落ちる」という評価を受けてきた。

AMDが半導体設計だけを専門的に行う「ファブレス企業」という点も注目すべき部分だ。今後、2社間パートナーシップが進展する場合、サムスン電子ファウンドリ事業部がAMDの発注を受けて7ナノ以下の微細工程生産を手がけることもできる見通しだ。現在AMDは台湾TSMCに次世代CPU生産を任せている。



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