先週末に緊迫した状態で動いている米中貿易交渉の雰囲気を把握するため知り合いのウォール・ストリート・ジャーナル記者と通話した時だ。気になる事案の返事に先立ち「韓国はなぜそんなに騒々しいのか。米中交渉の参加者がともに国益のため最後の1秒まで額を突き合わせて押し問答する姿を見て何を思うのか」という反問に当惑した。
しばらくぼうっとしてから「これ以上争ってはならない」という思いが頭をかすめた。韓国経済が厳しい。1-3月期の成長率は昨年10-12月期比マイナス0.3%と発表された。米国の成長率統計方式である年率で換算するとマイナス1.2%だ。走っても足りない時に大きく後ずさりしたという意味だ。
4-6月期の成長率は韓国経済の将来にとって分水嶺になるほど重要だ。景気循環局面判断に最も公信力のある全米経済研究所(NBER)は成長率のような四半期指標は2四半期連続の推移で判断する。1-3月期と同じく4-6月期の成長率が振るわなければ内外で各種危機論が本格的に議論されると予想される。
相手の手札をリアルタイムで覗き見ることができる拡張現実無限競争時代だ。景気は「4-6月期の成長率は改善するだろう」という漠然とした予想と期待で回復するものではない。骨身を削る努力があってこそ可能だ。1-3月期のマイナス成長が韓国の輸出の40%を占める米国と中国経済がサプライズ成長した中で記録されたのでさらにそうだ。
骨身を削る努力はだれもがしなければならない。景気と関連して韓国内部では二分法的思考の悪習がある。景気が良くないほど深刻に現れる。景気不振のすべての責任が大統領をはじめとする政策当局にあるという慢性病的な考え方だ。さらに政府与党の国会議員さえそうした性向を持っている。典型的なモラルハザードだ。
文在寅(ムン・ジェイン)政権が発足してからいつの間にか3年目を迎えた。率直で客観的な発足2年の評価に基づいて国政運営の枠組みを再点検しなければならない。最も急がれるのは国民が簡単に納得できず懸念してきた南北問題に注がれている国政運営の優先順位を「経済」の側に回すことだ。突然の旋回が負担になるならば最小限「経済」とバランスを取らなくてはならない。
「経済優先」の国政運営の枠組みが決まれば基本設計を正して経済リーダーシップを強化するのが次の課題だ。「革新成長」はとてもうまくいった作品だ。これに対し「所得主導成長」は2年以上待ったがまだ言葉ばかりが多く明確な成果もない。これ以上固執してはならない。修正されなければならない。最低賃金引き上げ、週52時間労働など所得主導成長の実践課題も同様だ。
「世界はひとつ」の時代に米国のように世界経済を主導できないならグローバルスタンダードに合わせるのは韓国のような国の基本成長戦略だ。特に企業政策はそのようにしなければならない。対外経済依存度が高い国が世界と隔離された「ガラパゴスの罠に陥った」という批判を聞きながら成長するには限界がある。
現政権の企業政策で世界の流れとかけ離れた事例は意外に多い。全体な基調が世界は「友好的」だが韓国は「非友好的」だ。規制は「フリーゾーン」に対し「ユニークゾーン」、税制は「税金減免」に対し「税金引き上げ」、商法は「経営権保護」に対し「経営権露出」、労働政策は「労使均等」に対し「労組優待」と対照的だ。世界の傾向に合わせていかなければならない。
企業も自らすべきことは多い。政策当局と国会がうまくやったということではない。だがすでに経済大国になった米国と中国は最後の1秒まで自国の利益のため努力している。「過負荷(オーバーロード)→速度低下(ストールアウト)→自由落下(フリーフォール)」という生存環境では他人のせいにばかりしては競争から脱落するほかない。
国民ももう米国のリンカーン大統領のようにだれからもが尊敬される大統領を作らなければならない時になった。各自の意見が違いそれを自由に表出することが民主主義の本質だが「国がうまくいかなければならない」という気持ちは同じだ。元大統領の暮らしを考えれば複雑で息苦しく恥ずかしいばかりだ。どんな場合であれ国民の立場では祖国がなければならない。
しばらくぼうっとしてから「これ以上争ってはならない」という思いが頭をかすめた。韓国経済が厳しい。1-3月期の成長率は昨年10-12月期比マイナス0.3%と発表された。米国の成長率統計方式である年率で換算するとマイナス1.2%だ。走っても足りない時に大きく後ずさりしたという意味だ。
4-6月期の成長率は韓国経済の将来にとって分水嶺になるほど重要だ。景気循環局面判断に最も公信力のある全米経済研究所(NBER)は成長率のような四半期指標は2四半期連続の推移で判断する。1-3月期と同じく4-6月期の成長率が振るわなければ内外で各種危機論が本格的に議論されると予想される。
相手の手札をリアルタイムで覗き見ることができる拡張現実無限競争時代だ。景気は「4-6月期の成長率は改善するだろう」という漠然とした予想と期待で回復するものではない。骨身を削る努力があってこそ可能だ。1-3月期のマイナス成長が韓国の輸出の40%を占める米国と中国経済がサプライズ成長した中で記録されたのでさらにそうだ。
骨身を削る努力はだれもがしなければならない。景気と関連して韓国内部では二分法的思考の悪習がある。景気が良くないほど深刻に現れる。景気不振のすべての責任が大統領をはじめとする政策当局にあるという慢性病的な考え方だ。さらに政府与党の国会議員さえそうした性向を持っている。典型的なモラルハザードだ。
文在寅(ムン・ジェイン)政権が発足してからいつの間にか3年目を迎えた。率直で客観的な発足2年の評価に基づいて国政運営の枠組みを再点検しなければならない。最も急がれるのは国民が簡単に納得できず懸念してきた南北問題に注がれている国政運営の優先順位を「経済」の側に回すことだ。突然の旋回が負担になるならば最小限「経済」とバランスを取らなくてはならない。
「経済優先」の国政運営の枠組みが決まれば基本設計を正して経済リーダーシップを強化するのが次の課題だ。「革新成長」はとてもうまくいった作品だ。これに対し「所得主導成長」は2年以上待ったがまだ言葉ばかりが多く明確な成果もない。これ以上固執してはならない。修正されなければならない。最低賃金引き上げ、週52時間労働など所得主導成長の実践課題も同様だ。
「世界はひとつ」の時代に米国のように世界経済を主導できないならグローバルスタンダードに合わせるのは韓国のような国の基本成長戦略だ。特に企業政策はそのようにしなければならない。対外経済依存度が高い国が世界と隔離された「ガラパゴスの罠に陥った」という批判を聞きながら成長するには限界がある。
現政権の企業政策で世界の流れとかけ離れた事例は意外に多い。全体な基調が世界は「友好的」だが韓国は「非友好的」だ。規制は「フリーゾーン」に対し「ユニークゾーン」、税制は「税金減免」に対し「税金引き上げ」、商法は「経営権保護」に対し「経営権露出」、労働政策は「労使均等」に対し「労組優待」と対照的だ。世界の傾向に合わせていかなければならない。
企業も自らすべきことは多い。政策当局と国会がうまくやったということではない。だがすでに経済大国になった米国と中国は最後の1秒まで自国の利益のため努力している。「過負荷(オーバーロード)→速度低下(ストールアウト)→自由落下(フリーフォール)」という生存環境では他人のせいにばかりしては競争から脱落するほかない。
国民ももう米国のリンカーン大統領のようにだれからもが尊敬される大統領を作らなければならない時になった。各自の意見が違いそれを自由に表出することが民主主義の本質だが「国がうまくいかなければならない」という気持ちは同じだ。元大統領の暮らしを考えれば複雑で息苦しく恥ずかしいばかりだ。どんな場合であれ国民の立場では祖国がなければならない。
この記事を読んで…