－２．０％。韓国政府が発表した４月の輸出は前年同月比２．０％減だった。韓国経済を支える輸出は昨年１２月から５カ月連続でマイナスとなっている。２０１４年１０月から２０１６年７月まで１９カ月連続でマイナスとなったが、それ以来の最長期間だ。

韓国貿易協会と中央日報はマイナス輸出ショックの原因と解決策を診断する「岐路に立つ韓国貿易」座談会を７日に共同で開催した。韓珍鉉（ハン・ジンヒョン）貿易協会常勤副会長、張志祥（チャン・ジサン）産業研究院長、イ・ジェミン・ソウル大教務部学長、キム・ドンソク主星エンジニアリング副社長がパネルとして参加した。司会はキム・ドンホ中央日報論説委員が務めた。

－－輸出が減少している。米国と中国の貿易紛争など対外的要因に対内的問題が結びついている。どう見ているのか。


韓珍鉉副会長＝２つに分けて解釈しなければいけない。単価と物量だ。例えば半導体の輸出が減少したのは単価が落ちているからだ。一方、輸出物量は過去の水準を維持している。こうした点で価格が反騰すれば輸出も反騰するモメンタムがある。

張志祥院長＝過去２年間、韓国の輸出は年平均１０．５％という高い増加率だったが、これは主に半導体と石油化学・石油製品の輸出増加が大きく寄与した。昨年下半期から半導体と石油化学製品の輸出が振るわないのが事実だ。

－－米国と中国の貿易紛争も輸出減少の原因に挙げられる。過去２年間の韓国政府の対応を評価してほしい。

イ・ジェミン学長＝この２年間、政府はそれなりに善戦したと思う。しかし今後が問題だ。両国が一定水準で合意する可能性があるが、合意文をどの程度まで履行するかについては伝えられていない。したがって短期的には米中貿易問題の影響は続くと予想される。過去２年間、足元の火は消したが、後方の山から迫ってくる大きな火をどう防ぐのか、防護ラインをどう守るかに対する政府の重要な決定が残っている。

－－韓国は世界ＧＤＰで２％、輸出市場で３．２％を占めている。輸出で生きる国ということだ。現場で見る韓国の輸出の姿はどうか。

キム・ドンソク副社長＝今年１－３月期の半導体分野の輸出は２３１億ドルで、前年同期比２２％減少した。我々のような半導体装備企業の業績は半導体景気と共に推移する。半導体装備企業の中には昨年の売上高が前年比３０％以上減少したところもある。それほど状況は厳しい。半導体装備市場では日本、米国、オランダに劣勢だ。

－－韓国の輸出は先進国に押され、中国など新興国との輸出競争は激化している。中国のファーウェイ（華為技術）などが代表的な例だ。打開策はないのか。

韓珍鉉副会長＝数字中心の輸出から抜け出して、付加価値を高める方向で戦略を立てるべきだ。自動車を例に挙げると、単純な製造および加工では付加価値を増やすのが難しい。デザインや設計に集中して付加価値を高める方向に進むのがよい。また、輸出ポートフォリオも半導体・石油・自動車から二次電池・バイオなどに変えるべきだ。

張志祥院長＝輸出が良いかどうかより、輸出で付加価値をより多く残すことが重要だ。バリューチェーンの中でも付加価値を高めることができる研究開発や設計に集中しなければいけない。

イ・ジェミン学長＝経済システムは新しい段階に進むが、規制と法令は以前のシステムのまま残っていて、葛藤構造化現象が表れている。政治的リーダーシップが円滑なら事前に調節されるが、現在はあまり作動していない。その間、商品とサービスを分けて規制したが、ウーバーのように商品とサービスが結びついたものなど新しい形態が登場しているので問題だ。規制や従来の法令を新しい経済システムに合わせて改める必要がある。